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国連サミット、2015年のMDGs達成に向けたグローバル行動計画を採択し閉幕~事務総長は女性と子どもの健康増進に400億ドル以上を確保~

プレスリリース 10-083-J 2010年10月26日

ミレニアム開発目標(MDGs)に関する国連サミットは9月22日の閉幕にあたり、2015年の期限までに8つの貧困対策目標を達成するためのグローバル行動計画を採択するとともに、女性と子どもの健康をはじめとする貧困、飢餓および疾病対策のための新たな重要な公約を発表しました。

3日間にわたるサミットの成果文書『約束を守る:ミレニアム開発目標達成に向けた連合(Keeping the Promise: United to Achieve the Millennium Development Goals)』は、MDGsを達成するという各国首脳の約束を確認し、2015年までに目標を達成するための具体的な行動課題を定めるものとなっています。成果文書は、過去10年間に得られた成功例と教訓を土台に、8つの目標それぞれについて前進を加速するため、すべての利害関係者が踏むべき具体的なステップを明らかにしています。また、経済・金融危機の影響にもかかわらず、多くの国々では貧困対策、就学率の向上および健康の増進が大幅に進み、目標が引き続き達成可能であることも確認しています。

女性と子どもの健康増進を加速させるための大きな動きとして、先進国、途上国双方の多くの首脳は民間企業や財団、国際機関、市民社会、研究機関とともに、今後5年間で400億ドルを超える資金の拠出を約束しました。「女性と子どもの健康の実現に向けたグローバル戦略」(潘基文国連事務総長の発意による世界規模の強調的な取り組み)は、1,600万人以上の女性と子どもの命を救い、3,300万件の望まれない妊娠を防ぎ、肺炎から1億2,000万人、栄養不良による成長阻害から8,800万人の子どもをそれぞれ守り、マラリアやHIV/エイズなどの致死的な疾病への対策を前進させ、良質の保健施設や熟練医療従事者に対する女性と子どものアクセスを確保できる可能性を秘めています。

「私たちは、女性と子どもの命を救うために何をすればよいかを知っています。また、女性と子どもがすべてのMDGsにとってきわめて重要であることも知っています」潘基文国連事務総長はこのように語りました。「私たちはきょう、以前から必要とされてきたリーダーシップが発揮される姿を目の当たりにしています」

その他、8つの目標のそれぞれについて、政府や国際機関、パートナー、さらには国連グローバル・コンパクトが開催した「民間セクター・フォーラム」の財界代表から、多くの重要な約束がなされました。主に下記のような約束が発表されています。

目標1:極度の貧困と飢餓の撲滅
·世界銀行はその「農業アクション・プラン」による農業支援額を、2008年以前の年間41億ドルから、今後3年間に60~80億ドルにまで引き上げ、多くの低所得地域での所得、雇用および食料安全保障の改善を図ります。
·韓国は開発途上国の食料安全保障と農業を支援するため、1億ドルの資金拠出を約束しました。
·チリは、最貧層世帯と脆弱な中間層世帯の所得を補助するため、2011年に「倫理的家計所得」イニシアティブを発足させると発表しました。
· Monster.com は、インド9州の4万の村落でインターネット求職ポータル Rozgarduniya.com へのアクセスを拡大し、農村部の若者が就職機会を得やすくすることを約束しました。

目標2:普遍的な初等教育の達成
·世界銀行はサハラ以南アフリカをはじめ、2015年までに教育関連MDGs達成のめどが立っていない諸国を中心に、基礎教育分野の無利子借款と無償資金協力を7億5,000万ドル増額します。
·デルは今年、教育技術関連イニシアティブに1,000万ドルの資金を拠出することを約束しました。

目標3:ジェンダーの平等の推進と女性の地位向上
·コロンビア大学地球研究所、エリクソンおよびミレニアム・プロミスは、女児をはじめとする全世界の子どもの中等教育へのアクセスを拡大し、その質を改善するため、非営利のグローバル教育イニシアティブConnect To Learnを発足させました。Connect To Learnは3年間にわたり、中等学校就学のための奨学金を提供するもので、授業料や図書、制服のほか、ブロードバンド技術へのアクセスも支給対象とされています。その皮切りとして、100件の奨学金が今後100日以内に、ガーナとタンザニアのミレニアム・ビレッジで支給される予定です。
·UPSインターナショナルは、145カ国の指導者養成・環境持続可能性プログラムを通じて女性の地位向上を図るため、ガールガイド・ガールスカウト世界連盟に200万ドルの資金供与を約束しました。
·エクソンモービルは、アショカ財団チェンジメーカーズ、女性研究国際評議会およびサンダーバード新興市場研究所とのパートナーシップにより、女性がその生産性を向上し、経済により効果的に参加することを助ける技術の支援に100万ドルの拠出を約束しました。このプログラムの直接的受益者は1万3,500人を越えるほか、今後2年間の間接的受益者は47万5,000人以上に達する見込みです。

目標4:幼児死亡率の引下げ、および、目標5:妊産婦の健康状態の改善
·事務総長の「女性と子どもの健康の実現に向けたグローバル戦略」に対する拠出約束額400億ドルの内容については、 http://www.un.org/sg/globalstrategy に掲載されている詳細なリストをご覧ください。
·カナダは、G8サミットで採択された母子保健に関するムスコカ・イニシアティブを通じ、G8と非G8の指導者、主要なドナーおよび民間の財団から今後5年間に100万ドル以上の拠出を募るという約束を再確認しました。
·トリニダード・トバゴは、子どもが同国で受けられない緊急医療や手術を受けられるようにするため、「子ども生命基金」を発足させると発表しました。
·ライフスプリング・ホスピタルズは、約8万2,000人のインド女性とその家族に対する良質の医療へのアクセス提供を約束しました。ライフスプリングは今後5年間で、インド国内で女性と子どもの診療を行う病院を9カ所から200カ所へと増やすことで、全体的なケアの水準向上と、妊産婦や子どもの死亡率引下げを図る予定です。

目標6:HIV/エイズ、マラリアその他の疾病のまん延防止
·フランスは2011年から2013年にかけ、世界エイズ・結核・マラリア対策基金への拠出を20%増額し、14億ドルとすることを発表しました。これは、10月4日から5日にかけて開かれるグローバル基金の資金補充会合に先立ち予定される数多くの拠出約束の先陣を切るものです(この拠出約束のうち、女性と子どもの健康に直接充当される46%は「女性と子どもの健康の実現に向けたグローバル戦略」に対する拠出額400億ドルに含まれています)。
·英国は、マラリア対策への資金供与を現在の年間1億5,000万ポンドから、2014年までに5億ポンドへと3倍に増額することを発表しました。
·世界銀行は、必須の保健・栄養サービスを拡大し、東アジア、南アジアおよびサハラ以南アフリカをはじめとする35カ国の基礎的保健制度を強化するため、その成果主義に基づく保健プログラムの規模を2015年までに6億ドル以上増大させることを発表しました。
·住友化学は2010年から2011年にかけ、各ミレニアム・ビレッジにマラリア予防用のオリセットネット40万張を寄付することを約束しました。同社は2006年にも33万張の蚊帳を寄付しています。

目標7:環境の持続可能性の確保
·米国は今後5年間で、全世界の台所にクリーン燃焼コンロ1億台の設置を目指す国連財団主導の官民パートナーシップ「クリーンなコンロのためのグローバル・アライアンス」に対し、5,082万ドルを供与すると発表しました。
·カメルーンはエネルギー生産を2015年までに2倍、さらに2020年までに3倍に伸ばすことを目指す「エネルギー部門開発プログラム」を発表しました。
·ウォーターヘルス・インターナショナルは、バングラデシュに75カ所の浄水場を建設するとともに、インドの浄水場ネットワークをさらに100の村落へ拡大し、バングラデシュとインドの水道未整備コミュニティに住む17万5,000人にきれいな水へのアクセスを提供することを約束しました。
·ペプシコは2015年までに、全世界300万人にきれいな水へのアクセスを確保することを約束しました。

目標8:開発のためのグローバル・パートナーシップ
·欧州連合(EU)は、意欲と必要性が最も高い国々が、達成が最も難しい目標に向けて前進できるようにするため、10億ユーロ相当の資金供与を申し出ました。
·ベルギーは、2011年にトルコのイスタンブールで開催予定の第4回国連後発開発途上国会議に向け、40万ユーロの拠出を約束しました。

詳しい拠出約束の一覧を含め、「女性と子どもの健康の実現に向けたグローバル戦略」についてさらに詳しくは、 http://www.un.org/sg/globalstrategy をご覧ください。

また、成果文書とMDGsを支援する主唱者、国連親善大使、ピース・メッセンジャーのグループを含め、サミットについてさらに詳しくは、 http://www.un.org/en/mdg/summit2010 をご覧ください。