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テロ:安保理決議1373

プレスリリース 01/84-J 2001年10月05日

決議1373(2001)
2001年9月28日の安全保障理事会第4385回会合で採択

 

安全保障理事会は、

 その1999年10月19日の決議1269(1999)および2001年9月12日の決議1368(2001)を再確認し、

 また、2001年9月11日にニューヨーク、ワシントンおよびペンシルベニアで発生したテロ攻撃に対する断固とした非難も再確認するとともに、かかるあらゆる行為を防止するその決意を表明し、

 さらに、かかる行為は、あらゆる国際テロと同様、国際の平和と安全に対する脅威を構成することを再確認し、

 国連憲章で承認され、決議1368(2001)で繰り返されたとおり、固有の個別的あるいは集団的自衛権を再確認し、

 国連憲章に従い、あらゆる手段により、テロ行為によって生じた国際の平和と安全に対する脅威と闘う必要性を再確認し、

 世界のさまざまな地域において、不寛容あるいは過激主義を動機とするテロ行為が増大していることを深く憂慮し、

 各国に対し、協力の強化、および、テロに関連する妥当な国際条約の完全な履行を通じたものを含め、テロ行為を阻止し、取り締まるために緊急の共同作業を行うよう求め、

 各国が自らの領域において、あらゆる合法的手段を通じ、あらゆるテロ行為への資金提供とその準備を防止し、取り締まるために追加的な措置を講じることにより、国際協力を補完する必要性を認識し、

 国連総会が1970年10月の決議2625(XXV)によって確立し、安全保障理事会が1998年8月13日の決議1189(1998)で繰り返した原則、すなわち、各々の国は他国におけるテロ行為の組織、教唆、援助あるいはそれへの参加、または、かかる行為の実行を目指す自国領域内での組織的活動の黙認を慎む義務を有するという原則を再確認し、

 国連憲章第Ⅶ章に従って行動し、

1. すべての国は以下を行うものとすることを決定する。
(a) テロ行為に対する資金提供を防止し、取り締まること

(b) 直接的か間接的かを問わず、テロ行為実行のために資金が用いられる意図で、あるいは、そのようなことを知りながら、自国民により、あるいは、自国領域内において行われるあらゆる手段による意図的な資金の提供あるいは収集を犯罪化すること

(c) テロ行為の実行あるいは未遂、または、テロ行為実行への参加あるいはその促進を行う者、かかる者によって直接的あるいは間接的に所有あるいは支配される主体、ならびに、かかる者あるいは主体を代理し、または、その指示によって行動する者および主体の資金およびその他の金融資産あるいは経済的資源で、かかる者および関連する者と主体によって直接的あるいは間接的に所有あるいは支配される財産から派生あるいは発生する資金を含むものを、遅滞なく凍結すること

(d) 自国民、あるいは、自国領域内のいずれかの者および主体が、何らかの資金、金融資産あるいは経済的資源、または、その他の関連するサービスを、直接的あるいは間接的に、テロ行為の実行あるいは未遂、または、テロ行為実行の促進あるいはこれへの参加を行う者、直接的にあるいは間接的に、かかる者によって所有あるいは支配される主体、ならびに、かかる者を代理し、または、その指示によって行動する者および主体の用に供するのを禁じること

2. また、すべての国は以下を行うものとすることも決定する。
(a) テロ集団のメンバー獲得の取締り、および、テロリストへの武器供給の排除によるものを含め、積極的か消極的かに関わらず、テロ行為に関与する主体あるいは者へのあらゆる形態の支援提供を慎むこと
(b) 情報交換による他国への早期警報の提供によるものを含め、テロ行為の実行を阻止するために必要な措置を講じること

(c) テロ行為の資金提供、計画、支援あるいは実行を行ったり、これに安全な隠れ場所を提供したりする者をかくまうのを拒否すること

(d) テロ行為の資金提供、計画、促進あるいは実行を行う者が自国領域を他国あるいはその国民への攻撃目的で利用するのを阻止すること

(e) テロ行為の資金提供、計画、準備あるいは実行、または、テロ行為の支援に参加するあらゆる者が裁かれること、ならびに、その他の対策がある場合にはこれに加え、かかるテロ行為が国内法規で重大な刑事犯罪として確立されること、および、これに対する処罰がかかるテロ行為の重大性を適正に反映することを確保すること

(f) テロ行為の資金提供あるいは支援に関連する犯罪捜査あるいは刑事司法手続との関連で、かかる手続に必要な証拠の入手に関する援助を含め、最大限の共助を行うこと

(g) 実効的な国境警備、および、身分証明証と渡航書類の発行の統制により、また、身分証明書と渡航書類の偽造あるいは不正使用の防止措置を通じ、テロリストあるいはテロ集団の移動を阻止すること

3. すべての国に対し、以下を求める。
(a) 特に、テロリストあるいはそのネットワークの行動あるいは移動、捏造あるいは偽造された渡航書類、武器、弾薬あるいは慎重を要する物資の密輸、テロ集団による通信技術の使用、ならびに、テロ集団による大量破壊兵器の保持によって提起される脅威に関する作戦情報の交換を強化および加速する方法を見出すこと

(b) テロ行為の実行を阻止するために、国際法と国内法に従った情報交換を行うとともに、行政と司法に関する協力を図ること

(c) 特に、二国間および多国間の取極めと合意を通じ、テロ攻撃の阻止と取り締まりを図り、かかる行為の実行に対抗する行動を取るための協力を行うこと

(d) 可及的速やかに、1999年12月9日の「テロに対する資金提供の取り締まりに関する国際条約」を含め、テロに関する妥当な国際条約と議定書の締約国となること

(e) テロ、ならびに、安全保障理事会決議1269(1999)および1368(2001)に関し、協力を強化するとともに、関連する国際条約および議定書を完全に履行すること

(f) 亡命者が以前に、テロ行為の計画、促進あるいは実行への参加を行っていないことを確認するため、難民の地位認定を行う前に、人権法の国際的基準を含め、国内法および国際法の関連規定に従いながら、適切な措置を講じること

(g) 国際法の規定に従いながら、難民の地位がテロ行為の犯人、組織者あるいは促進者によって悪用されないこと、および、政治的動機の主張がテロ容疑者の引渡し要請を拒否する言い訳として認められないことを確保すること

4. 国際テロと、越境犯罪、不正薬物、マネー・ローンダリング、武器の違法取引、ならびに、核、科学、生物およびその他の潜在的致死性を有する物質との密接な係わり合いに憂慮をもって留意し、また、この関連で、国際の安全に対するこの深刻な挑戦と脅威へのグローバルな対応を強化するため、国内、小地域、地域および国際レベルでの努力の調整を強化する必要性を強調する。
5. テロの行為、方法および実践は国連の目的と原則に反するものであり、テロ行為にそれと知りながら資金提供を行うこと、これを計画すること、および、これを扇動することもまた、国連の目的と原則に反することを宣言する。
6. その手続規則28に従い、適切な専門知識の援助により、本件決議の履行を監視するため、安全保障理事会の全理事国から構成される安保理委員会を設置することを決定するとともに、すべての国に対し、本件決議の採択日から90日後までに、および、それ以降、同委員会が提案すべき日程表に従い、本件決議履行のために自らが講じた措置を委員会に報告するよう要請する。
7. 同委員会に対し、その任務を画定し、本件決議採択から30日以内に作業計画を提出するとともに、事務総長と協議の上、自らが必要とする支援を検討するよう指示する
8. 国連憲章によるその責任に従い、本件決議の完全な履行を確保するため、あらゆる必要な措置を講じる決意を表明する。
9. この問題の審議を続けることを決定する。