国連の活動/報告
国連事務局におけるジェンダー・バランスの達成
宛先:局長、部長、所長各位2008年4月3日
差出人:国連事務総長 潘基文
件名:国連事務局におけるジェンダー・バランスの達成
1. はじめに、国連事務局におけるジェンダー・バランスの達成が最優先課題であるということを強調したいと思います。国連総会は何度も、あらゆるレベルでの男女間の格差解消を求める決議を採択してきましたが、これまでのところ、嘆かわしいほど不十分な進展しか見られていません。専門職以上の職務区分では、女性の割合が減少しているレベルさえ見られることに、私は落胆を覚えています。国連事務局は、国連児童基金(UNICEF)や国連人口基金(UNFPA)、世界食糧計画(WFP)などの他の国連機関に遅れをとっているのです。この現状は、何としても打開しなければなりません。
2. 私は先頭に立って、現状の変革と国連職員の男女比を1:1とするという目標の達成に向けた取り組みを進める決意を固めていますが、この取り組みには、部局長とプロジェクト・マネージャーの全面的な支持が不可欠です。
3. この目標達成のために、下記の措置を講じるよう求めます。
(a)将来を見据えた人事計画の策定などにより、D-1およびP-5レベルをはじめとする全ての職務レベルで、退職などにより生じる空席を最大限に活用し、女性職員の比率を高めること。また、より幅広い国連共通システムからの女性の適任者採用を検討することにより、候補者発掘の視野を広げること。
(b)各部局および事務所で、就労形態の柔軟化に関する方針を再検討ないし拡充することを含め、進歩的なマネジメント方法を採用し、仕事と生活の良好なバランスを作り上げること。就労形態の柔軟化は、優れたマネジメントの一要素であるとともに、ジェンダー・バランスの達成の鍵となるものでもあると言えます。
(c)各部局の女性担当フォーカル・ポイントに関する、新たな強化委任事項(近日中に事務総長通達として発表予定)を全面的に実施すること。現在フォーカル・ポイントを設けていない部局については、職員との協議により任命すること。フォーカル・ポイントは、部局長および所長にとって重要なリソースとなるため、ジェンダー・バランスの目標達成に向けて、効果的に活用するよう求めます。
4. これらの公約の実現を促進するため、私は副事務総長に対し、将来を見据えたジェンダー・バランス戦略の策定を指導するよう要請しました。この戦略は、ジェンダーに対する認識や政策の実施、進捗状況の監視と分析、責任体制強化のあり方などを含め、ジェンダー・バランスの目標達成に最も効果的な方法を明示するものとなるはずです。(b)各部局および事務所で、就労形態の柔軟化に関する方針を再検討ないし拡充することを含め、進歩的なマネジメント方法を採用し、仕事と生活の良好なバランスを作り上げること。就労形態の柔軟化は、優れたマネジメントの一要素であるとともに、ジェンダー・バランスの達成の鍵となるものでもあると言えます。
(c)各部局の女性担当フォーカル・ポイントに関する、新たな強化委任事項(近日中に事務総長通達として発表予定)を全面的に実施すること。現在フォーカル・ポイントを設けていない部局については、職員との協議により任命すること。フォーカル・ポイントは、部局長および所長にとって重要なリソースとなるため、ジェンダー・バランスの目標達成に向けて、効果的に活用するよう求めます。
5. また私は、「ジェンダー・バランス得点表」の作成も支持しています。この表には、職員の男女比に関する統計や柔軟な就労形態の利用に関する情報、ジェンダー・フォーカル・ポイント制度の機能状況、登録者名簿からの女性採用、その他の妥当な指標、そして女性の採用、昇進および定着を促進するために講じられた革新的な措置が記載されます。上級管理者協約(Senior Managers Compacts)と人材行動計画(HRAPs)で概要を示した、ジェンダー目標の達成に際する各部局および事務所の業績・進捗状況の評価の一環として、この表は、管理委員会(Management Committee)が年二回行う審査に用いられることになります。
6. 私自身、より多くの女性を登用すべく、自らの責任を重く受け止めておりますが、目標の実現には皆様の協力が必要です。高官レベルの採用人事において、私が積極的に裁量権を行使できるよう、女性の適任者を含め、D-2レベル以上のポストに適任の候補者3名以上のリストを事務局長室に提出するよう求めます。リストに女性の候補を含めることができない場合には、女性候補者の発掘に向けて行った取り組みを明記した説明書類の提出を求めます。また、国連高官として適任の女性を登録する常設名簿についても、引き続きの推薦を求めます。
7. 長期的視野でみると、ジェンダー・バランスのとれた環境が国連組織にとって有益であるという点については、異論はないものと思われます。男女が等しく国連という組織で活躍することができるような、現状の要求に適った、柔軟で生産的な職場の模範となるべく、全面的な協力と決意に期待しています。






