目次 1.コフィー・アナン国連事務総長2000年年次報告(序文) ......1 2.国連ミレニアム宣言 ......5 3.「われら人民」国連ミレニアム総会への国連事務総長「ミレニアム報告書」(要旨) ......14 4.ミレニアム関連の記事資料  国連ミレニアム・サミットが閉会   (00/100‐J、2000年9月20日) ......21   ハイビジョン・テレビ、国連ミレニアム・サミットで先端技術をリード   (00/93‐J、2000年9月5日) ......23   デジタル・ディバイドの架け橋   (00/90‐J、2000年9月1日) ......25   国連ミレニアム・サミットメディア用会合、行事および主要記者会見日程   (00/89‐J、2000年9月1日) ......27   ミレニアム・サミット、21世紀の国連の役割に関する行動を模索   (00/88‐J、2000年9月1日) ......29   最初に現地へ災害救援活動における通信システムの拡充   (00/87‐J、2000年9月1日) ......32   国連ミレニアム総会第55回総会ハッリ・ホルケリ氏   (00/86‐J、2000年9月1日) ......34   国連ミレニアム・フォーラム行動計画人々の声をサミットの討議に   (00/85‐J、2000年9月1日) ......36   ヘルス・インターネットワーク公衆衛生のためのパートナーシップ   (00/84‐J、2000年9月1日) ......39   サム・ヌジョマミレニアム・サミット共同議長   (00/82‐J、2000年9月1日) ......41   タルヤ・ハロネンミレニアム・サミット共同議長   (00/81‐J、2000年9月1日) ......43   国連ミレニアム・サミット開催中における多国間条約署名へのお願い   (00/80‐J、2000年8月29日) ......44   各国首脳あての国連事務総長書簡   (00/80‐J、2000年8月29日) ......45   The List of T enty-Five Multilateral Treaties ......46   アナン国連事務総長「ミレニアム報告書」21世紀行動計画を提示   (00/71‐J、2000年7月21日) ......49   国連ミレニアム・サミットにはずみMedia Advisory   (00/59‐J、2000年6月23日) ......52   国連ミレニアム総会およびミレニアム・サミット関連行事   (2000年6月付) ......54   国連ミレニアム総会およびミレニアム・サミット   (00/29‐J、2000年3月31日) ......55  コフィー・アナン国連事務総長「ミレニアム報告書」東京発表会のお知らせ   (00/25‐J、2000年3月28日) ......57 5.新千年紀に向けた事務総長ビデオ・メッセージ (1999年12月15日) ......58 6.国際連合ミレニアム(千年紀)総会 ......60   国連改革:措置と提案A/53/948/Add.1(1999年5月10日) ......61   総会によって採択された決議A/RES/53/239(1999年6月14日) ......64   総会によって採択された決議A/RES/53/202(1999年2月12日) ......65   総会に対する事務総長演説から(1998年9月21日) ......66   国連改革:措置と提案A/52/850(1998年3月31日) ......67   国連改革:措置と提案A/51/950/Add.7(1997年10月9日) ......69 *************************************************************************************** コフィー・アナン国連事務総長 2000年年次報告 「共通の課題と新しい解決法」 序文 1.新しい千年紀への変わり目は、人類の進歩と挑戦とを考察するうえでユニークかつ適切な機会を提供するものである。ミレニアム・サミットに宛てた報告、「われら人民:21世紀における国連の役割」のなかで、私は私自身の評価を提示し、いまだに置き去りにされている人々の生活をよりよくするために国際社会全体がとるべき方法についていくつか提案した。 2.この一年は、この目標に対する国際社会の対応が十分でなかったことを私たちに想起させる。昨年の9月以来、世界のいくつかの地域で新たな戦争が発生した。長期化した多くの紛争は、調停者の最善の努力にもかかわらず終わらせることが出来なかった。自然災害による荒廃は増加を続け、干ばつ、洪水、地震によって何百万という人々の生活が奪われた。国連の人道機関に対する援助の要求も最悪の予測をもはるかに上回るものであった。 3.開発途上世界の多くの国において生活水準の改善が続いているものの、多くの後発途上国においては低下の傾向にある。この傾向がとくに顕著なのはサハラ以南のアフリカで、そこではエイズや暴力紛争、またある場合には政府や政治的派閥による略奪行為によって国民は大きな犠牲を強いられている。さらに豊かな国による国民一人あたりの経済援助は劇的に減少した。 4.アフリカにおいては、毎年エイズによる死者の数は、アフリカ大陸全体の数多くの紛争による死亡者数の少なくとも4倍になっている。世界の他の地域でもこの病気は恐るべき速さで蔓延している。HIV/エイズの脅威がもたらす重大さについては少なくとも認識は高まりつつあるものの、そのことだけでは心を休めることにはならない。必要なことは行動へのより強いコミットメントである。 5.この一年に新たに3つの平和維持活動が創設された。これによって承認された平和維持要員の数はこれまでに比べて3倍の4万5,000人となり、国連本部の資源は限界に達した。東ティモールとユーゴスラビア連邦共和国のコソボにおける国連活動が国連史上もっとも複雑で、ある意味ではもっとも要求の高い骨の折れる活動である。われわれに求められていることは、ほとんど破壊され尽くした社会をゼロから再建することである。 6.1999年、コソボでの戦争が続く中で、重大な人権侵害に国際社会はどのように対応すべきかの問題について、激しい議論が行われた。国連にとってはこの問題はすでにきわめて重要な問題となっていた。国際社会は、1994年のルワンダの集団殺害を防止することができなかった。また、1995年にはスレブレニッツアの国連「安全地帯」で何千という非武装の男性や少年の虐殺を阻止することができなかった。そのことは今だわれわれの良心に重くのしかかっている。 7.こうした失敗の原因を突き止めるべく国連は1999年に2つの再検討を行った。1つは国連事務局によるスレブレニッツアに関する研究で、もう1つはルワンダについての独立調査委員会の研究である。2つの研究で明らかになったことは、政治的意思の欠如や安全保障理事会が付与する適切とはいえない任務、不十分な資源が、教義上および制度上の誤った判断と国連そのものに付随した欠陥とともに、失敗に貢献したということであった。 8.2つの研究は貴重な勧告を行ってはいるものの、われわれの多くのミッションを悩ませてきた根深い問題についてより包括的な診断が必要であり、なかんずく、将来そうした失敗を繰り返さないための処方箋が必要であることは明白であった。従って、2000年3月、私はラフダール・ブラヒミを議長とするハイレベルのパネルを設置し、国連の平和活動全般にわたって再検討し、将来の平和活動を実効あるものにする方法について勧告してもらうことにした。 9.同パネルの報告がちょうど今発表されたところである。同報告は、われわれが今後も効果的な平和活動に着手する際に直面するであろう問題について率直かつ明敏な分析を行っている。同パネルが勧告した変化は現実的で、説得力のあるものである。また、「戦争の惨害から将来の世代を救う」という国連憲章の下に誓ったわれわれのコミットメントを実施する際にわれわれが直面するジレンマの核心に達している。加盟国がこれらの勧告を真剣に検討し、私とともに早急にそれを実行に移していくものと信じる。 10.いかなる客観的な観察者も、平和維持活動に対する現在の事務局の支援レベルが不適切であることについては疑問を抱くことはないであろう。たとえば、現在、国連シエラレオネ・ミッションに1万2,000の部隊が勤務しているが、国連本部における支援スタッフはわずか5名である。一国政府の場合であれば、そうした最小限度の本部支援班をもってある程度の規模の軍隊を海外に派遣することなどありえないであろう。 11.したがって、同パネルの勧告がその実施に資源の追加を求めていたとしても驚くにあたらない。国際の平和と安全に対するわれわれのコミットメントを達成するにはこうした追加資源が不可欠であることを、国際社会は受け入れなければならない。2000年における全国連平和維持活動の費用推定額は、全加盟国がその国家防衛に費やしているおよそ8,000億ドルの0.5パーセントにも満たない。それに比べると、同パネルの勧告を実施するために必要な追加資源など、まことにささやかなものである。 12.安全保障の問題だけがこの一年に論争を呼んだのではなかった。シアトルで開催された世界貿易機関(WTO)に対する抗議は、グローバル化に対する潜在的反発がますます強まっていることを示した。懸念は、先進国の街頭デモ隊にのみ限定されない。理由は異なるものの、それは多くの開発途上国の首都でもみられる。 13.一部の人にとっては、グローバル化は大きな有望な約束をもたらすものと考えられる。しかし、それ以外の人々にとってはそれは大きな脅威に映る。グローバル化を推進する経済的、技術的力は、いまだに世界人口の半分を苦しめる貧困と病気を取り除く可能性を持っている。このことを否定する人はいない。しかし、貧困の持続、不平等の拡大、気まぐれなグローバル市場と金融の流れに直面して、多くの人は、この可能性が実際に実現されるであろうかと疑問に思っている。他の人は、市場の開放は文化の保全と国家主権を脅かすであろうと懸念する。 14.このように見解が異なるとしても、それは当然である。歴史における他の大きな変革のように、グローバル化は勝者と同様に敗者も作り出すのである。 15.国際貿易と外国の直接投資がもたらす機会を否定して開発を成功させた国はない。グローバル経済に効果的に統合された開発途上国、とくに東アジアの国々は単に他の国々よりも速い経済成長を遂げたばかりではなく、貧困水準を引き下げることにも成功した。それと同時に、グローバル経済の推進だけでは、急速な開発の万能薬とはならない。グローバル化がすべての人に恩恵をもたらすには、国内および国際的措置がさらに必要である。 16.市場の成功と人間の安全保障はともに切り離すことが出来ないと私は信じている。しかし、市場の開放と金融の自由化に対する支持を持続させるには、グローバル化はより包括的で、かつその恩恵がより公平に分配されなければならない。これらの目標は、より効果的なグローバルな機関なくしては達成できない。 17.ここで国際社会は主要な問題に直面する。第二次世界大戦の余波の下に創設された国際経済機関は、あまり複雑ではなく、かつ急速に変化する問題を解決することを意図されたものであった。さらに重要なことは、これらの機関は国際的な経済取り引きの流れを管理するよう求められていた。しかし、われわれはグローバルな経済取り引きの時代に突入したのである。 18.経済の自由化は未曾有の成長を可能にした。しかし、1997−1998年の東アジア経済危機がわれわれに思い起こさせてくれるように、経済の自由化はまた、グローバルな経済環境の影響に対応する政府の能力を軽減させてしまった。必要なのはより効果的なグローバルな統治である。すなわち、グローバルな問題の協同の管理である。 19.広範な制度的変化が求められる場合もあるものの、統治は実施のための公式な制度や規則、機構を必要としない。それはまた、非公式な対話と協力を通して達成することができる。統治は、非国家主体との協定や国家間の協定を伴なうことも出来る。 20.まさしく、この10年、多くの非公式な連合が生まれ、共通の問題に対して協力的な解決が求められてきた。それは単に政府間ばかりではなく、国際機関、市民社会組織、時には民間セクターをも抱合するものであった。そうしたことに従事することは政府を脅かすことにはならない。それとは反対に、それはやる気のある、必要な能力を持った同盟をもたらすことによって、政府の力を強化することになる。すべてのパートナーはそうした連合から恩恵を受けることができる。なぜなら、それぞれが単独では達成できないことを協力によって達成できるからである。 21.時には「変化のための連合」と呼ばれるグローバルな政策ネットワークは、地理的な政治的国境を超えてしまう。それは特定の問題に焦点を合わせ、知識の普及を図り、グローバルな課題を設定し、変化のための人々を動員する。最近の例としては、グローバルな温暖化防止、マラリア撲滅、地雷禁止、国際刑事裁判所の設立、開発途上国の重債務救済のキャンペーンなどがあげられよう。 22.国連はその普遍性と正当性、幅広い任務を持っており、そうした変化のための連合を進め、かつコンセンサスをつくりだす役割を果たすことが出来る。 23.すでに多くのことが行われている。過去一年、国連は10年前には想像もされなかったようなグローバルなパートナーシップを生み出した。1999年、ダボスで開かれた世界経済フォーラムで、私はグローバル・コンパクトの考えを提案した。それは、民間企業は、自らの企業の活動範囲において、より幅広い一般的合意の下に国際社会が定義付けてきた人権、労働、環境の領域における良い慣行を順守すると公約するものである。2000年7月、ニューヨークにおいて、私はコンパクトのパートナーとの発会式を主催した。会議には国際労働組合運動や主要な市民社会組織の代表、それにおよそ50の多国籍企業の指導者が出席した。 24.グローバル・コンパクトは政府による国際協定や効果的行動に代わるものではなく、それを補完する意図のものである。それに企業が参加したのは、コンパクトが推進する価値観は、長期的繁栄のために企業が必要とする安定した、確実な環境を作り出すのを助けるからである。労働団体と市民社会組織が参加したのは、グローバル・コンパクトが鼓舞する価値観は同じく彼らの価値観でもあり、また企業の支援が彼らにとって重要であることを認識しているからである。 25.われわれはまた、国レベルで、企業、慈善財団、市民社会組織とのパートナーシップ・プロジェクトを進めているが、こうしたプロジェクトの領域は拡大を続けている。ある人はインターネットを通して医学情報を開発途上国に送り、またある人は災害や人道的緊急事態で利用しうる通信設備や専門知識を提供するであろう。さらに第3の人は、世界の子どもたちのために予防接種の拡大に取り組むであろう。 26.その他、国連が国際機関、民間セクター、市民社会組織、それに個々の国連加盟国とともに行って協力活動は、本年次報告に詳しく述べられている。 27.「われら人民」と題する報告の中で、私は、国際社会が21世紀に直面する主要な挑戦のいくつかについて再検討し、ミレニアム・サミットやミレニアム総会が検討すべき一連の目標や行動を提示するとともに、国連に対するコミットメントを新たにするよう加盟国に訴えている。 28.私の提案が肯定的に受け取られたことを感謝している。加盟国がミレニアム・サミットとミレニアム総会が提供する機会を捕らえ、単に支援するとの好意的な気持ちを表明するだけでなく、行動への断固としたコミットメントを決意するよう心から希望する。 DPI/2153‐September 2000‐15M *************************************************************************************** (広報資料―公式文書ではありません) 国連ミレニアム宣言 国連総会は以下の宣言を採択する。 国連ミレニアム宣言 I.価値と原則 1.われら国家元首および政府首脳は2000年9月6日から8日まで、新しいミレニアム(千年紀)の幕開けに際し、ニューヨークの国連本部に参集し、より平和で、繁栄し、公正な世界に不可欠な基盤としての国際連合(以下、国連)と国連憲章に対する私たちの信念を再確認した。 2.私たちは、自らの個々の社会に対する個別の責任に加え、グローバルなレベルにおいて人間の尊厳、平等および公平という原則を支持するという集団的な責任を有することを認識する。よって、私たちは指導者として、世界のすべての人々 A特に社会的弱者、なかでも将来を担う世界の子どもたちに対し、責務を有している。 3.私たちは、時間を超越し、普遍的であると明示された国連憲章の目的と原則に対する誓約を再確認する。事実、国家と民族がますます相互的な繋がりと依存性を高める中で、国連憲章の妥当性と着想を与える能力は高まっている。 4.私たちは、国連憲章の目標と原則に従い、世界全体に公正で恒久的な平和を打ち立てることを決意する。私たちは、以下のことを堅持するためのあらゆる努力を支援することを改めて約束する。つまり、それはすべての国の主権平等、その領土不可侵性と政治的独立性の尊重、平和的手段および正義と国際法の原則に従った紛争の解決、依然として植民地支配と外国の占領下に置かれている民族の自決権、国家の内政への不干渉、人権と基本的自由の尊重、人種、性、言語あるいは宗教による区別がないすべての人々の平等な権利の尊重、および、経済的、社会的、文化的あるいは人道的性格の国際問題を解決する上での国際協力である。 5.私たちは、グローバル化が全世界の人々にとってプラスの力となるようにすることが、今日、私たちが直面する中心的な課題であると信じる。なぜなら、グローバル化は大きな機会を提供するものではあるが、現在のところ、その恩恵は極めて不平等に共有されており、その代価は不平等に分配されているからである。私たちは、開発途上国と経済体制移行国が、この中心的課題に対応する上で、特殊な困難に直面していることを認識する。グローバル化は、共有の将来を作り出そうとする幅広く継続的な努力を通じてのみ、完全に包含的かつ公平なものとなる。その共有の将来は、全ての多様性のなかにありながら私たち共通の人間性に基づいている。そして、私たちの努力は、グローバルなレベルで、開発途上国と経済体制移行国のニーズに対応し、これらの国々の実効的な参加を得て策定・実施される政策と措置を含むものでなければならない。 6.私たちは、一定の基本的な価値が21世紀の国際関係に不可欠であると考える。その中には、以下が含まれる。 ・自由:男性と女性はともに、飢餓、暴力、迫害あるいは不公正の犠牲となることなく、尊厳を持って自らの生活を営み、子どもを育てる権利を有する。人々の意思に基づく民主的で参加型の政府は、この権利をもっともよく保障する。 ・平等:いかなる個人も、いかなる国家も、開発から恩恵を得る機会を否定されてはならない。男女の権利と機会の平等は保障されなければならない。 ・連帯:グローバルな課題は、平等と社会正義という基本原則に従い、代価と負担を公正に分配するような方法で管理されなければならない。被害を受けたり、恩恵がもっとも少ない人々には、もっとも恩恵が大きい人々からの助けを受ける資格がある。 ・寛容:人間は信条、文化および言語のあらゆる相違において、互いを尊重しなければならない。社会の内部および社会間の相違は、恐怖や迫害の対象とするのではなく、人類の貴重な資産として大切にすべきである。平和の文化とすべての文明間の対話を積極的に促進すべきである。 ・自然の尊重:持続可能な開発という指針に従い、すべての生物種と天然資源の管理には、慎重を期さなければならない。このようなやり方でのみ、自然が私たちに与える計り知れない富を保全し、私たちの子孫へと引き継ぐことが可能になる。私たちと子孫の将来の福祉に資するよう、現在の持続不可能な生産と消費のパターンを変えなければならない。 ・責任の分担:世界の経済と社会の発展、および、国際の平和と安全への脅威を管理する責任は、世界中の国々の間で分担し、多角的に遂行しなければならない。世界でもっとも普遍的かつ代表的な機関として、国連は中心的な役割を果たさなければならない。 7.これら共有の価値を行動に移すため、私たちは、特別な意義を有する主要な目標を明らかにした。 II.平和、安全保障および軍縮 8.私たちは、国内であれ国家間であれ、過去10年間に500万人以上の命を奪った戦争の惨禍から人々を守るため、いかなる努力も惜しまない。私たちはまた、大量破壊兵器による危険の排除を図る所存である。 9.よって、私たちは以下を決意する。  *国際問題でも国内問題でも、法の支配の尊重を強化するとともに、特に、国連憲章に従い、当事国となっている場合、加盟国が国際司法裁判所の判決に従うようにすること。*紛争予防、紛争の平和的解決、平和維持、紛争後の平和建設および復興に必要な資源と道具を提供することにより、平和と安全を維持する国連の実効性を高めること。この文脈において、私たちは、国連平和活動に関するパネルの報告書に留意し、総会に対し、その勧告を速やかに検討するよう要請する。  *国連憲章第・章の規定に従い、国連と地域機関の協力を強化すること。  *加盟国による軍備管理や軍縮等の分野の条約、および、国際人道法と人権法の履行を確保するとともに、すべ トの国々に対し、国際刑事裁判所ローマ規程の署名と批准を検討するよう呼びかけること。  *国際テロについて協調的な対策を講じ、関連するすべての国際条約に可及的速やかに参加すること。  *世界の薬物問題に対策を講じるという公約の履行努力をさらに強化すること。  *人身の売買・密輸およびマネー・ローンダリング(資金洗浄)を含め、あらゆる側面で越境犯罪と闘う努力を強化すること。  *罪のない人々に対する国連の経済制裁の悪影響を最小限に食い止めること。そして、このような制裁体制の定期的な見直しを行い、また、第三者に対する制裁の悪影響を排除すること。  *核兵器をはじめとする大量破壊兵器の廃棄に努力すること。そして、核の危険を排除する方法を明らかにするための国際会議開催の可能性を含め、この目的を達成するために、あらゆるオプションを残しておくこと。  *特に、来たる「小火器および軽火器の不正取引に関する国連会議」のすべての勧告を考慮した上で、兵器移転の透明性を高め、地域的軍縮措置を支援することにより、小火器および軽火器の不正取引を終焉させるための協調的行動を取ること。  *すべての国々に対し、「対人地雷の使用、貯蔵、生産および移譲の禁止並びに廃棄に関する条約」と「通常兵器条約改正地雷議定書」への加入を検討するよう呼びかけること。 10.私たちは加盟国に対し、個別および集団的に、今後とも「オリンピック休戦」を遵守すること、ならびに、スポーツとオリンピックの理想を通じて平和と人間の理解を促進しようとする国際オリンピック委員会の努力を支援することを求める。 III.開発と貧困 11.私たちは現在、10億人を超える人々を苦しめている極貧というみじめで非人間的な状況から、仲間である男性、女性、子どもを解放するため、何ら努力を惜しまない。私たちは、発展に対する権利をあらゆる人々にとって現実のものとし、人類全体を欠乏から解放することを誓約する。 12.よって、私たちは、国内レベルでもグローバルなレベルでも、開発と貧困撲滅に資する環境を整備することを決意する。 13.これらの目標の達成は、とりわけ、各国国内のよい統治に依存している。それはまた、国際レベルでのよい統治、ならびに、金融、通貨および貿易システムにおける透明性にも依存する。私たちは開放的で、公平で、ルールに基づき、予測可能かつ非差別的な多角的貿易・金融システムを約束する。 14.私たちは、持続的開発に必要な資金を動 する上で、開発途上国が直面する障害について懸念している。よって、私たちは、2001年に開催予定の「開発のための融資に関するハイレベルでの国際政府間行事」の成功を確保すべく、あらゆる努力を行っていく所存である。 15.私たちはまた、後発開発途上国の特殊なニーズに取り組むことも約束する。この文脈において、私たちは2001年5月の「第3回国連後発開発途上国会議」を歓迎するとともに、その成功を確保すべく努力をする所存である。私たちは先進国に以下を呼びかける。 *できれば同会議以前に、後発開発途上国からの事実上すべての輸出品について、無税かつ無制限のアクセスを認める政策を採用すること。 *重債務貧困国に関する拡大債務軽減プログラムを遅滞なく実施するとともに、貧困国自体が貧困削減に対する目に見えるコミットメントを行うことと引換えに、これら国々の公的な二国間債務の全額免除に同意すること。 *特に、その資金を貧困削減に用いるべく真摯な努力を行っている国々に対し、より寛大な開発援助を供与すること。 16.私たちはまた、その債務を長期的に負担可能なものとするためのさまざまな国内的・国際的措置を通じ、低・中所得開発途上国の債務問題に包括的かつ実効的に対処することを決意する。 17.私たちはさらに、「バルバドス行動計画」および第22回国連特別総会の成果を迅速かつ完全に履行することにより、開発途上にある小島嶼国の特殊なニーズに取り組むことも決意する。私たちは国際社会に対し、脆弱性指数が開発される際、小島嶼開発途上国の特殊なニーズが考慮されることを確保するよう求める。 18.私たちは、海岸線をもたない内陸の開発途上国の特殊なニーズと問題を認識し、二国間および多国間援助機関の双方に対し、これらの国々の特殊な開発ニーズを充足するとともに、中継輸送システムの改善により、その地理的障害の克服を援助すべく、資金・技術援助を増大させるよう求める。 19.私たちはさらに、以下を決意する。 *2015年までに、世界で収入が1日1ドル未満の人々の割合、および、飢餓に苦しむ人々の割合を半減させるとともに、同年までに、安全な飲み水を物理的あるいは金銭的に確保できない人々の割合も半減させること。 *同年までに、少年も少女も、世界各地の子どもが小学校を修了できるようにするとともに、少女と少年があらゆるレベルの教育に平等にアクセスできるようにすること。 *同年までに、現在のレベルから妊産婦死亡率を4分の3、5歳未満の死亡率を3分の2にそれぞれ低下させること。 *同年までに、HIV/エイズ、マラリアおよび人類に被害を及ぼすその他重大な病気の蔓延を抑止し、逆転させ始めること。 *HIV/エイズによって孤児となった子どもに特別な援助を提供すること。 *2020年までに、「スラムのない街」構想で提案されたところに従い、少なくとも1億人のスラム住民の生活を大幅に改善すること。 20.私たちはまた、以下の事柄も決意する。 *貧困、飢餓および病気と闘い、真に持続可能な開発を刺激する効果的な方法として、男女平等と女性のエンパワーメントを促進すること。 *世界各地の若者に対し、彼ら、彼女らにふさわしく、かつ生産的な仕事を見つけるための実質的な機会を与える戦略を開発・実施すること。 *医薬品業界に対し、開発途上国において不可欠な医薬品が、それを必要とする全ての人々に幅広く利用されるように促すこと。*開発と貧困撲滅をめざし、民間セクターおよび市民社会との強力なパートナーシップを築くこと。 *「経済社会理事会(ECOSOC)2000年閣僚宣言」に含まれる勧告に従い、情報通信技術をはじめとする新技術の恩恵がすべての人々に行き渡るようにすること。 IV.私たちが共有する環境の保護 21.私たちは、すべての人類、特に私たちの子孫を、人間の活動によって修復不可能な被害を受け、そのニーズに十分な資源を提供できなくなった地球に住むという脅威から解放するため、いかなる努力も惜しんではならない。 22.私たちは、国連環境開発会議で合意された「アジェンダ21」に定めるものを含め、持続可能な開発という原則への支持を再確認する。 23.よって、私たちは、すべての環境対策において、保全と管理という新たな倫理を採用することを決意するとともに、その第一歩として、以下を決意する。 *できれば2002年の国連環境開発会議10周年までに、京都議定書を発効させ、義務づけられた温室効果ガスの排出削減に乗り出すため、あらゆる努力を行うこと。 *あらゆる種類の森林の管理、保全および持続可能な開発をめざす集団的努力を強化すること。 *「生物の多様性に関する条約」ならびに「深刻な干ばつおよび(または)砂漠化を経験している国、特にアフリカ諸国の砂漠化防止に関する条約」の完全履行を急ぐこと。 *地域、国内および地方のレベルで、公平なアクセスと十分な供給の両方を促進するための水管理戦略を策定する アとにより、水資源の持続不可能な開発を止めること。*天災と人災の数とそれらの影響を削減するための協力を強化すること。 *ヒトゲノム情報への自由なアクセスを確保すること。 V.人権、民主主義、および、よい統治 24.私たちは、民主主義を促進し、法の支配、および、発展の権利を含むすべての国際的に認められた人権と基本的自由を強化するため、いかなる努力も惜しまない。 25.よって、私たちは以下を決意する。  *「世界人権言言」を完全に遵守・堅持すること。  *自国における万人の市民的、政治的、経済的、社会的および文化的権利の完全な保護と促進に努めること。*民主主義の原則と実践、および、少数者の権利を含む人権の尊重を履行する自国の能力を強化すること。  *女性に対するあらゆる形態の暴力と闘うとともに、「女子に対するあらゆる形態の差別撤廃に関する条約」を履行すること。  *移住者、移住労働者およびその家族の人権の尊重と保護を確保し、多くの社会で増大する人種主義・排外主義行為を廃絶し、すべての社会における調和と寛容の促進を図る措置を講じること。  *自国におけるすべての市民の実質的参加を可能にする、より包含的な政治過程をめざし、集団的な努力を行うこと。  *メディアがその不可欠な役割を遂行する自由、および、一般の人々が情報を入手できる権利を保障すること。 VI.弱者の保護  26.私たちは、自然災害、ジェノサイド(集団殺害)、武力紛争およびその他の人道的緊急事態の多大な影響を受けている子どもとすべての一般市民が、可及的速やかに通常の生活に戻れるよう、あらゆる援助と保護を受けることを確保するため、いかなる努力も惜しまない。よって、私たちは以下を決意する。  *国際人道法に従い、複雑な緊急事態にある一般市民の保護を拡大・強化すること。  *難民受入れ国に対する人道援助の費用分担と調整を含め、国際協力を強化するとともに、すべての難民と避難民が、安全と尊厳を持って自発的に帰還し、その社会にスムーズに再統合されるための手助けを行うこと。  *「子どもの権利条約」(児童の権利に関する条約)、ならびに、子どもの武力紛争への関与と子どもの人身売買、子どもの売春およびポルノに関する同条約の選択議定書の批准と完全履行を促すこと。 VII.アフリカの特殊なニーズへの対応 27.私たちはアフリカにおける民主主義の足固めを支援するとともに、恒久的平和、貧困撲滅および持続可能な開発を求めるアフリカ人の闘争を援助することにより、アフリカを世界経済の主流に取り込んでいく所存である。 28.よって、私たちは以下を決意する。  *アフリカの新興民主国家の政治的・制度的機構を完全に支持すること。  *紛争の防止と政治的安定の促進を目指す地域的・小地域的メカニズムを奨励・維持するとともに、アフリカにおける平和維持活動に対して確実な資金の流れを確保すること。  *債務取消し、市場アクセスの改善、政府開発援助(ODA)の拡充および外国直接投資(FDI)の増額、ならびに、技術移転を含め、アフリカにおける貧困撲滅と持続可能な開発という課題に取り組むため、特別の措置を講じること。  *HIV/エイズおよびその他感染症の蔓延に対処するアフリカの能力の構築を助けること。 VIII.国連の強化 29.私たちは優先課題のすべてを追求する上で、国連をより効果的な手段とするため、いかなる努力も惜しまない。その優先課題とは、世界のすべての人々のための開発をめざす闘い、貧困、無知および病気との闘い、不正との闘い、暴力、恐怖および犯罪との闘い、ならびに、私たち共通の生息地である地球の劣化と破壊との闘いである。 30.よって、私たちは以下を決意する。  *国連の主たる討議、政策立案および代表機関としての総会の中心的な位置を再確認し、その役割を効果的に果たせるようにすること。  *あらゆる側面において、安全保障理事会の包括的な改革を達成するための努力を強化すること。  *最近の成果を土台として、経済社会理事会をさらに強化し、国連憲章で与えられたその役割の遂行を助けること。*国際問題における正義と法の支配を確保するため、国際司法裁判所を強化すること。  *その役割を追求する上で、国連の主要機関間の定期的な協議と調整を奨励すること。  *国連がその任務を遂行するため、時宜に適った予測可能な形で必要とする資金が提供されるようにすること。  *事務局に対し、利用可能な最善の管理実践と技術を採用し、加盟国の総意に基づく優先課題を反映する任務に専心することを求める。このことにより、上で述べた資金が、総会で合意した明確な規則と手続に従って、すべての加盟国の利益となるように最大限に活用されることを求める。  *「国際連合要員および関連要員の安全に関する条約」への参加を促進すること。  *政策の整合性を高めるとともに、平和と開発の問題に対する完全に調整の取れたアプローチの達成に向け、国連、国連諸機関、ブレトンウッズ機関および世界貿易機関(WTO)、ならびに、その他多国間機関の協力関係を改善すること。  *平和と安全保障、経済・社会開発、国際法と人権、民主主義およびジェンダー問題など、さまざまな分野において、国会議員の世界的な機関である列国議会同盟(IPU)を通じ、国連と各国議員の協力をさらに強化すること。  *民間セクター、非政府組織(NGO)および市民社会全般が、国連の目標とプログラムの実現に貢献できるよう、より多くの機会を与えること。 31.私たちは総会に対し、本件宣言の各項目の実施進捗状況を定期的に審査するよう要請するとともに、事務総長に対し、一層の行動のたたき台として定期的な報告書を作成し、これを総会に検討させることを要求する。 32.私たちはこの歴史的機会に、国連が人類という家族全体に不可欠な共通の家であり、これを通じて、平和、協力および開発という私たちの普遍的な希望の実現を図ることを厳粛に再確認する。よって、私たちは、これら共通の目標に対する惜しみない支援と、これらを達成する私たちの決意を約束する。 ResolutionA/RES/55/2 8September2000 DPI/2163 September2000‐10M *************************************************************************************** 「われら人民」 国連ミレニアム総会への国連事務総長 「ミレニアム報告書」 要旨 (非公式訳) はじめに  国連総会は、私たちが迎えるこの世紀の転換期が、新時代における国連の活気あふれるビジョンを明瞭化し、確認する、ユニークで象徴的な機会だと確信しています。それを踏まえて総会は、2000年9月5日に始まる第55回会期を国連ミレニアム総会とすることを1998年12月に決定しました。同時に、2000年9月6日から8日にかけてミレニアム・サミット開催への合意がなされました。  同サミットは、国連加盟国の元首・首脳が一堂に会する、史上最大の会合となります。その準備として、コフィー・アナン国連事務総長は2000年4月3日にミレニアム報告書を発表しました。「われら人民:21世紀の国連の役割」と題する報告書は、グローバル化の恩恵を世界中の人々に行き渡らせるための行動計画を提供しています。報告書は、その55年の歴史における国連の使命を最も包括的に提示しており、事務総長が各国指導者に検討を要請している多数の明確な目標と、プログラムのイニシアチブがそこには含まれています。 新しい世紀、新しい挑戦  新たな千年紀、そして国連のミレニアム・サミットは、世界の人々に対し、自分たちがかつてないほどに相互依存を強めていく中で、その共通の運命について考えるユニークな機会を提供するものです。世界の人々は、指導者が、今後の課題を見極め、これに対処することを期待しています。加盟国がその使命感を新たに共有するならば、国連はこれらの課題に対処することができます。1945年、国際関係に新たな原則を導入するために創設された国連は、いくつかの分野でよりよい成果をあげています。新世紀の人々の生活に確実な変化をもたらすことができるよう、国連のあるべき姿を新たに定める機会が今訪れているのです。 グローバル化と統治  経済成長の加速、生活水準の向上、新たな機会など、グローバル化の恩恵は明らかです。しかし、これらの恩恵は平等に分配されておらず、また、グローバル市場は未だ、共通の社会目標を掲げる広い支持層に支えられていないため、反発が生まれています。1945年、国連の創設者は「国際的な」世界のために開放的で協調的なシステムを作り上げました。このシステムは機能し、グローバル化の台頭を可能にしました。その結果、私たちは今「グローバル」な世界に暮らしています。この変化への対応が今日、世界の指導者にとって中心的な課題となっているのです。この現代社会においては、集団および個人が国家を介することなく、国境を越えて直接に接触し合うことがますます増えています。また、新しい技術は相互理解と共通の行動の機会を創出しています。しかし、これには新しい危険が伴っています。犯罪、麻薬、テロ、汚染、病気、兵器、難民、移住者など、すべてが過去よりも速く、そしてより大量に国境を越えて往来しているということです。このため、遠く離れた場所での出来事に脅威を感じる人もいるでしょう。また、遠い国での不正と残虐行為への意識を高め、加盟国に何らかの対応を期待する人もいるでしょう。私たちがグローバル化から最大限の恩恵を引き出し、最悪の事態を避けるためには、自国をよりよく統治することはもちろん、他の国々と共によりよい統治をする方法を学ぶ必要があります。  これは世界政府の出現や国民国家の衰退を意味するものではありません。それどころか、多くの国家は強化される必要があるのです。そして、加盟国は共有された原則と価値観に基づいた、共通の制度の中で共に行動することにより、お互いを強化し合うことができます。しかし、制度は時代の現実を反映していなければなりません。また、制度は国家が、グローバル企業を含めた非国家主体と協力する場として機能することができます。多くの場合、それは、刻々と変化するグローバルな課題により速く対応できる、より非公式な政策ネットワークによって補完されなければならないのです。  今日の世界における富の偏在、10億を超える人々のみじめな生活状況、一部の地域における紛争の蔓延、そして、自然環境の急激な悪化――こうしたことがすべて重なり、現在の開発モデルは、共通の合意によって修復措置が講じられない限り、持続不可能なものとなっています。最近、6大陸にまたがる史上最大規模の世論調査が行われましたが、ここでも、人々がこのような措置を望んでいることが確認されました。 欠乏からの自由:開発の課題  過去半世紀には、空前の経済成長が見られました。しかし、今でも12億の人々が、1日1ドル未満での生活を強いられています。極貧状態に国家間、さらにはしばしば国内の不平等が結びついていることは、私たち人類に共通の恥辱と言えます。これにより、紛争をはじめ、その他の問題も深刻化しています。さらに、世界人口は依然として急増を続け、人口増加は最貧国に集中して見られます。世界から極貧という苦しみを取り除くことは私たち一人ひとりに課せられた課題なのです。私たちは行動を起こさなければなりません。 加盟国の元首・首脳には以下の分野で行動を起こすことが強く求められています。 貧困: 1日の収入が1ドル未満の人の世界人口に占める比率(現在22%)を2015年までに半減させる。 水: 安全な飲料水を得られない人の比率(現在20%)を2015年までに半減させる。 教育: 2005年までに初等・中等教育における男女格差を目にみえる形でなくし、さらに2015年までにすべての子どもが初等教育の全課程を修了できるよう支持する。 健康とHIV/エイズ: 2015年までに以下の方法によってHIV/エイズ対策を行う。  *明確な目標として、15歳から24歳までの若者のHIV感染率の低下を掲げる。具体的には2005年までに最も被害を受けている国において25%低下させ、2010年までに全世界で25%低下させる。  *明確な予防目標を設定し、2005年までに少なくとも90%、2010年までに少なくとも95%の若者がHIV予防に関する情報とサービスを提供されるようにする。  *深刻な被害を被っている全ての国は、ミレニアム・サミット後1年以内に、国家による行動計画を作成すべきである。 マラリア、結核、肺炎および下痢のような世界人口の90%に影響を与えている健康問題には、さらなる研究が必要である。 スラムの改善: 世界銀行と国連によって着手された、2020年までに1億人のスラム住民の生活改善を目指す「スラムのない街」行動計画を支援する。 デジタルの架け橋の構築: インターネットへのアクセスに対する規制および料金による障害が取り除かれるべきであり、デジタル革命によってもたらされる機会が人々に確実に提供される必要がある。そのためには、関連の国家政策の見直しが実施されなければならない。 特に先進国に対しては、以下の取り組みを行うことが強く求められています。 貿易への参入: 貧困国の産品が先進国市場へ自由に参入できることを認める。その第一歩として、2001年5月に後発開発途上国に関する国連会議が開催されることになっており、先進諸国は、同会議で提案される予定の事実上全ての後発開発途上国からの輸出品に対し免税や割当制廃止を認める、という政策を採るべきである。 債務の削減: 今後なるべく早い時期に、昨年合意された重債務貧困国のための債務軽減プログラムを拡大する。重債務貧困国自らが貧困削減に対する明白な取り組みを行うことを条件に、それらの国々の公的債務全額を帳消しにする。将来的には新しいアプローチ、例えば大きな紛争や自然災害によって被害を被った国の債務の即時取り消し、貧困だけを理由とした重債務貧困国資格の供与、債務返済を外国為替所得の最高率に一定化すること、および債務仲裁プロセスの設置などが考えられるべきである。 ODA: 特に、真に貧困軽減のためにその貴重な財源を費やしている国に対して、開発援助をより寛大に行う必要がある。 HIV/エイズ: 製薬会社、その他のパートナーとともにHIVに効果的、かつ入手可能な価格のワクチンの開発に努め、開発途上国においてHIV関連の薬品がより広く一般に手に入れられるようにしなければならない。 アフリカの包含: アフリカのニーズに応え、アフリカの人々がアフリカの諸問題を克服できるよう彼らの努力を全面的に支援することが求められている。 恐怖からの自由:安全保障の課題  国家間の戦争の頻度は低下したものの、過去10年間には、内戦によって500万人以上が命を失い、その数倍の人々が故郷を追われました。同時に、大量破壊兵器は恐怖の影を投げかけ続けています。私たちは今、安全保障を外からの攻撃に対する領土の防衛というよりも、国内の暴力からの社会や個人の保護という観点で捉えています。残虐な紛争の脅威には、あらゆる段階で対処しなければなりません。 予防: 過去十年間の紛争は貧困国、特に民族あるいは宗教集団間に際立った不平等が存在する国でもっとも頻発している。これを防止する最善の方法は、人権、少数者の権利、および全ての集団が公平に代表される政治的仕組みを備えた、健全でバランスの取れた経済発展を促進することにある。また、武器、資金あるいは天然資源の不正な流れを暴かなければならない。 弱者の保護: 私たちは国際法および人権法のよりよい実施方法を見出し、重大な違反が不処罰で終わることのないようにしなければならない。 介入のジレンマへの取組み: 人道的介入が、主権国家の国内問題に対する不必要な介入の隠れみのとして用いられるのではないか、という懸念が存在する。しかし、いかなる法的原則も、たとえ主権といえども、人道に対する罪を正当化する手段となってはならない。安全保障理事会が認める武力介入はいかなる場合においても最後の選択肢であるべきだが、大量虐殺に直面した場合、それは放棄できない選択肢なのである。 平和活動の強化: ミレニアム総会は、平和活動のあらゆる側面を再検討するために事務総長が設置したハイレベル・パネルによる勧告を検討するよう求められている。 制裁の目標限定: 経済制裁は対象を絞り込めない粗野な手段である。無罪の市民を苦しめ、本来の目的を達成できないことがしばしばあり、加盟国、特に安全保障理事会は、制裁を「巧妙化」するという提案を真摯に検討すべきである。 小火器: 事務総長は加盟国に対し、以下の方法で、より厳重に小火器の移転の取締りを行うことを求めている。  *武器の移転に関して、より透明性を高める。  *西アフリカに見られる軽火器の輸出入および製造の一時禁止など、地域的な軍縮措置を支持する。  *モザンビーク、パナマ、エルサルバドル、およびアルバニアで成功を収めた「兵器・物資交換」プログラムを他の地域、特に紛争後の地域へ拡大する。 核兵器: 加盟国は、現存の核兵器およびさらなる拡散双方の危険を軽減することを新たに公約することを求められている。特に、核の危険を排除する方法を検討するために、主要な国際会議の召集を検討することが求められている。 持続可能な未来:環境の課題  私たちは今、この地球上で将来の世代の生命がこれから先も持続していくために、緊急に対策を講じる必要に迫られています。しかし、私たちはこれを実現できないでいます。私たちは持続不可能な慣行のツケを、子供たちが受け継ぐべき遺産から支払っているのです。これを変えていくことは、豊かな国、貧しい国の双方にとっての課題です。1992年のリオ会議はその基盤を提供し、オゾン層破壊物質に関するモントリオール議定書は、重要な前進となりました。しかし、これ以外の分野における私たちの対応はあまりにもお粗末で、手遅れになっています。2002年のリオ+10の前に、以下の分野に関する討議を再開し、決定的な行動を取る用意を整えなければなりません。 気候変動への対処: 地球温暖化の脅威を軽減するためには、炭素その他の「温室効果ガス」排出量を60%削減する必要がある。これはエネルギー効率を向上させ、再生可能なエネルギー源への依存度を高めることによって達成可能だと考えられている。まずは京都議定書を批准し、2002年の発効を可能にすることが、その目的を達成するための第一歩となるであろう。 水危機への対策: ミレニアム報告書は、2015年までに安全で供給可能な水へのアクセスを持たない人々の割合を半減させるという、世界水フォーラム閣僚会議で討議された目標を支持するよう求めている。報告書はまた、河川の流域および氾濫原の管理を改善しながら、水1単位あたりの農業生産性を向上させる「青の革命」を求めている。 土壌の保護: 増大する世界人口が必要とする食糧を、減少しつつある農地でまかなう上での最善の希望は、バイオテクノロジーにあるといえるが、その安全性と環境への影響が激しい議論の対象となっている。事務総長は、貧しく飢える人々のニーズを損なうことがあってはならないとし、これら論争の解決を図るためのグローバルな政策ネットワーク作りを呼びかけている。 森林、漁場および生物多様性の保全: これらすべての分野において保全は不可欠である。政府および民間セクターは、その保全のため に協力しなければならない。 新たな管理倫理の構築: 政府はもちろん、人々は保全と管理という新しい倫理を守っていかなければならない。事務総長 は加盟国に以下の4つの優先分野を提案している。  *一般の人々の教育  *環境を経済政策に統合する「緑の会計処理」  *規制および「緑の税」の導入や補助金削減など市場に好意的なインセンティブの採用  *科学データを改善すること。特に、国際協力によって地球の状態を調査する「ミレニアム 生態系アセスメント」を支持し、またそれに積極的に関わること。 国連の再生  強い国連がなければ、これらすべての挑戦に立ち向かうことははるかに困難となります。国連の強化は政府、特に民間セクター、非政府組織(NGO)および多国間機関などの他者と協力して、合意による解決を探るその意志にかかっています。国連は他者による行動を刺激する触媒としての役割を果たさなければなりません。国連はまた、情報通信技術をはじめとする新技術を十分に活用しなければなりません。事務総長は以下の分野での行動を勧告します。 国連が持つ主たる利点の認識: 国連の影響力は権力から派生するのではなく、それが体現する価値観、グローバルな規範の設定とその維持を助ける役割、グローバルな関心と行動を刺激する能力、および、人々の生活改善を図る効果的な活動に基づく信頼から生まれている。私たちは特に、法の支配の重要性を主張することにより、これらの強みを生かさなければならない。しかし、私たちはまた、特に安全保障理事会を改革することによって国連自体を適応させていく必要がある。これにより国連は、実効的な活動と異議を差し挟む余地のない合法性を享受することができる、と考えられているからである。私たちはさらに、国連と、市民社会組織をはじめ民間セクターおよび財団との関係も拡大していかなければならない。 変革のためのネットワーク構築: 私たちは共通の目標の達成を目指し、国際機関、市民社会および民間セクターの組織、ならびに、各国政府を結集した非公式な政策ネットワークを構築し、公式な制度を補完しなければならない。 デジタルの連携の構築: 私たちは新しい情報通信技術を利用し、国連の効率を向上させ、世界の他の部分との相互作用を改善することができる。しかし、このためには、私たちは変革に抵抗する文化を克服しなければならない。事務総長は情報通信産業に対し、この点での支援を要請している。 静かな革命の前進: 21世紀のニーズを充足させるため、私たちは真の構造改革、加盟国間での優先課題に関する合意の明確化、および、日常的管理に対する事細かな監督の緩和を必要としている。例えば、新たな委任事項に「サンセット(終焉)規定」を設けるなど、結果指向の予算編成を導入するためには、総会による決定が必要となる。 新たなイニシアチブ  事務総長は報告書の中で国連が促進できる効率的なパートナーシップの例として4つのイニシアチブを示しています。  *「国連情報通信技術サービス(UNITeS)」と呼ばれるボランティア団体を編成し、開発途上国の人々に対して、インターネットと情報通信技術の利用方法や利用機会に関する訓練を行う。  *「ヘルス・インターネットワーク」を立ち上げ、最新の医療情報へのアクセスを提供する。このイニシアチブは、開発途上国の病院や診療所に1万ヶ所のオンラインサイトを設置するもので、WebM財団、世界保健機関(WHO)、国連基金やその他のパートナーによって支持されている。  *「災害対応イニシアチブ「最初に現地へ」の創設。このイニシアチブにより、自然災害や緊急事態に見舞われた地域で活動する人道救済スタッフへのマイクロ波による通信や、さらには携帯電話や衛星電話による通信が可能となる。これは、国連と国際赤十字社・赤十字団体をパートナーとしてエリックソン通信会社が主導している。  *グローバル政策ネットワークを設けることにより、若者の雇用問題への実行可能な新しいアプローチを探る。このイニシアチブ実現に向け、世界銀行と国際労働機関(ILO)双方のトップに率いられ、民間セクターと市民社会のリーダーも含むハイレベルなグループが構成される予定である。グループは1年以内に各国政府に勧告を行うことになっている。 価値の共有  最後に、事務総長は、国連憲章の精神を反映し、新世紀において特に重要な関わりを持つ6つの核となる価値を掲げます。「自由」、「公平性と連帯」、「寛容」、「非暴力」、「自然の尊重」および「責任の共有」がそれにあたります。事務総長はミレニアム・サミットに対し、これらの価値観に従って行動する意志の証として、報告書の趣旨に基づく一連の決議を採択するよう促します。 DPI/2110‐May2000‐12M *************************************************************************************** (広報資料―公式文書ではありません) 記事資料00/100‐J 2000年9月20日 国連ミレニアム・サミットが閉会 事務総長、「注目すべき見解の収束」を確認 9月6日から3日間にわたって開催された国連ミレニアム・サミットが9月8日閉幕しました。以下はミレニアム・サミットの閉会にあたりコフィー・アナン事務総長が行った声明です。  この歴史的なサミットに参集し、今後の明確な道筋を描いていただいた皆様に対し、感謝いたします。これまでの3日間、私は注意をもって、皆様すべての声を聞くとともに、皆様が採択したばかりの宣言を、慎重に拝読させていただきました。私たちが直面する課題について、注目すべき見解の収束が見られたこと、そして、皆様が緊急に行動を要請されたことに、私は感動しています。  皆様は、極貧状態の根絶が最優先の課題であることを表明しました。そしてこの問題について、具体的な目標を設定し、これを達成するための措置を策定しました。これらの措置が実際に講じられれば、目標の達成が可能であることは明らかです。  グローバル化の潜在的な恩恵を理解しながらも、自国民がそれを実感できていない、と皆様の多くは訴えました。その解決策の一部は主権国家の手中にあり、その国民、特にもっとも貧しい人々のニーズを最優先させなければならないことがサミットでは認識されました。また、私たちは、国家だけではグローバル化の諸問題を解決できないことも承知しています。国家は民間セクターおよび市民社会との間で、もっとも幅広い意味でのパートナーシップを築く必要があります。  しかし、皆様はまた、すべての国々が公正な競争の機会を有し、持てる者が持たざる者のためにより多くのことをなすような、より公平な世界経済を求めました。発言者は次々に、貧困国をその債務負担から解放する緊急性を強調しました。  皆様は、債権者と債務国の利益を均衡させるような調停あるいは仲裁のシステムを含め、この問題に対する新たなアプローチを模索することへの関心を表明しました。私はこの意見をさらに検討し、これが実施できる方法を提案する所存です。  皆様は、私たちが新たな世紀を迎えようとする中で、女性と子どもをはじめとする数百万の無実の人々が、依然として残酷な紛争の犠牲となり続けていることは容認できないと述べました。この分野において、国連が世界の期待に応えられていないことは、周知の事実です。私たちは自らの能力を強化し、実績を改善することで、脆弱なコミュニティーが窮地に陥っている時に、私たちを頼りにできると感じられるようにしなければなりません。国連平和活動に関するパネルの報告書を皆様が歓迎し、その勧告に対して迅速に対応することを約束した理由は、まさにここにあります。  皆様は、私たちのグローバル社会の共通言語となっている国際法の重要性を再確認しました。サミット期間中、国連憲章の精神に中心的な位置を占める国際法文書に加入の措置を講じた国々は、80カ国を超えました。多くの国が新たに加入したものは、全人類に恥辱をもたらす虐待から子どもたちを保護しようとする議定書に関するものです。皆様の行動は、人類が遂に、その終焉に向けて結束したことを示す歓迎すべき徴候です。貧困とそれに伴うあらゆる影響がもっとも深刻となっているアフリカの特殊なニーズに対し、より高い優先度を与えることが、サミットでは求められました。  皆様はまた、国連システムを手始めとして、国際機関の実効性を高める必要があると述べました。皆様のお考えでは、明らかに、私たちがともに3年前に開始した改革が完了していないとのことでした。私も同じ意見です。そしてこれをさらに推進するために皆様と協力していきたいと思っています。皆様の大半は、安全保障理事会の包括的な改革を求めました。これを機に、困難であっても避けては通れないこの問題で、合意の形成に向けて新たな勢いが生まれることになりましょう。  皆様の国連の実効性に対する懸念は、もっともなことです。皆様は行動を望んでいます。とりわけ、成果を望んでいらっしゃいます。皆様の考えは正しく、私は来る1年間を通じ、21世紀の国連が世界の人々の生活に実質的な改善をもたらせるようにするため、皆様と協力していきたいと思います。サミットは、国連をその21世紀の役割に適応させるために、明確な方向性を示しました。しかし、究極的には、国連は皆様自身なのです。皆様が定めた目標を達成することは、皆様の能力の範囲内にあり、よって、皆様の責任といえます。国連がこの挑戦に立ち向かえるかどうかを決定できるのは、皆様をおいて他にないのです。私としては、まさにきょうから、皆様からいただいた任務に再び専心することを、ここにお約束します。国連職員も全員、同じ気持ちでいることと理解しております。 (SG/SM/7540 Rev.1*) *************************************************************************************** (広報資料―公式文書ではありません) 記事資料00/93‐J 2000年9月5日 ハイビジョン・テレビ、 国連ミレニアム・サミットで先端技術をリード 総会議場で初の大型スクリーン登場  ハイビジョン・テレビ、デジタル写真およびウェブ中継をはじめとする先端技術により、9月6日から8日の国連ミレニアム・サミットはまさに21世紀のイベントとなるだろう。およそ150カ国の首脳が一堂に会し、グローバルな課題に取り組むこのサミットは、史上最大の世界指導者の会議となる見込みである。  日本政府による発案を受け、NHK(日本放送協会)は無償で国連に対し、ミレニアム・サミットのハイビジョン・テレビ(HDTV)中継に関するサービスと機材を提供することとなった。また、国連テレビもNTSC方式の中継を行う予定である。国連に対するNHKの申し出には、サミット期間中における総会議場では初の大型TVスクリーン(約3.5m×6.1m)2台の使用が含まれる予定である。  HDTVはこれまで、国連ニューヨーク本部で毎年開催されている「世界テレビ・フォーラム」でも使用され、CDと同じ音質で高解析度デジタル画像を提供しており、次世代のテレビ技術と目されている。  サミット期間中には、国連本部の各所に15台のハイビジョン・カメラと8台のハイビジョン・テレビモニターが設置されることになっている。サミットの中継はハイビジョン放送にも通常のNTSC方式の放送にも利用できる。国連テレビの画像は、国連とNHKから全世界の放送局に即座に配給され、生中継あるいは録画中継放送双方に利用される予定である。  ミレニアム・サミットという歴史的な瞬間をとらえるため、イーストマン・コダック社は無償で、9月6日、その最新のデジタル技術を用い、すべての代表団長の正式なサミット集合写真を撮影することになっている。高解析度画像は即座に世界中に配給される予定である。  国連のホームページでは、mediaondemand.comとの協力により、サミット本会議の模様が英語とフランス語で生中継される。また、国連ホームページでは、サミット関連の背景情報のほか、原語による演説の本文、記事資料、ラジオ・ニュース番組および写真が入手できる。  このウェブ中継およびその他の報道はhttp://www.un.org/millennium/webcastにて英語で閲覧できるほか、アラビア語、中国語、フランス語、ロシア語およびスペイン語のホームページにもそれぞれ掲示されている。 メディア問合せ先 HDTV中継に関心を有する報道関係者の方々は、以下にお問い合わせください。 ハタエ・マキあるいはタケウチ・アサコ NHKアメリカ総局  Tel:+1‐(212)704‐9898  Fax:+1‐(212)704‐4075 電子メール:mhatae@ny.nhk-use.com サミットのテレビ中継に関する一般的なお問合せは以下にご連絡ください。 United Nations Television  Tel:+1‐(212)963‐7650  Fax:+1‐(212)963‐3860 E-mail :ludlam@un.org サミットの集合写真を入手希望の報道関係者の方々は、以下にお問い合わせください。 United Nations Photo Library  Tel:+1‐(212)963‐6927  Fax:+1‐(212)963‐1658 (GA/9742,PI/1270,24/08/00) *************************************************************************************** (広報資料―公式文書ではありません) 記事資料00/90‐J 2000年9月1日 デジタル・ディバイドの架け橋 情報通信技術に関するグローバル・ボランティア部隊  ミレニアム・サミットの準備にあたり、コフィー・アナン事務総長はその「ミレニアム報告書」の中で、国連が媒介役を果たし得る効果的なパートナーシップ(協力)の具体例として、即座に実施すべきイニシアチブをいくつか表明した。「国連情報通信技術サービス」はその一つである。  国連ボランティア(UNV)は、開発途上国・先進国間の「デジタル・ディバイド」を埋めるためのコフィー・アナン事務総長によるイニシアチブを率先して実施している。国連情報技術サービス(UNITeS)は、ネットコア・カナダとネットコア・アメリカを含む国際的な先端技術ボランティア部隊の連合体であり、ドイツのボンに本部を置くUNVの調整によって活動している。  オンラインと現地の両方でボランティアを動員することにより、UNITeSは情報通信技術の活用と機会に関する訓練を提供している。保健、教育、環境および小規模の企業の各分野における情報技術の応用は、貧困と基礎的サービスへのアクセス欠如によって社会的に疎外されてきた人々に大きな恩恵をもたらすと期待される。UNVのプログラムはこの新たな試みに対し、後方支援、人的資源、および、ほぼ30年間にわたるボランティア活動の経験という点で貢献を行っている。  UNITeSには政府、市民社会、開発機関、学界および民間セクターを含め、全世界の幅広い機関が参加することになる。このプログラムは、開発途上国の人々のボランティアとしての参加をできる限り促進し、南南協力を優先させる意図を持っている。長期的に、UNITeSがきっかけとなり、全世界でこのようなデジタル部隊が次々と創設されることが期待される。 UNITeSボランティア活動中  UNITeSは2000年8月1日に活動を開始し、ボランティアはインドのオリッサ州に赴任している。その他、進行中のUNITeSのイニシアチブとしては、ブータン、ボツワナ、チリ、エクアドル、ヨルダン、モンゴル、セネガルおよび南アフリカでの企画があげられる。主要なパートナーとしては、ボランティア・ネットワーク、非政府組織(NGO)、政府、国連開発計画(UNDP)および世界銀行が参加している。UNITeSのイニシアチブは、情報通信技術の分野での格差をなくすための新世代のボランティア活動に乗り出した。インターネット利用者全体の約88%は、世界人口のわずか15%を占める先進国の人々である。新しいコンピュータを購入するために、平均的な米国国民はおよそ1ヵ月分の収入を費やすが、平均的なバングラデシュ人は、8年間にわたって貯金しなければならない。  UNITeSのホームページ(www.unites.org)も発足している。このサイトでは、情報通信技術の他、ボランティア活動と地球的開発全般に関連する議論と討論が行われている。同サイトはまた、 UNITeS/UNVプログラムの価値と目標に関するフィードバックを行うほか、開発機関、その他のボランティア団体およびIT専門家を関与させるねらいを持っている。このホームページが完成すれば、UNITeSのあらゆる情報サービスと管理ツールの利用者とをつなぐ直接的インターフェースの役割を果たすことになろう。 詳しくは以下にお問い合わせください。 United Nations Volunteers(UNV) External Relations Group Klas Bergman 電子メール:klas.bergman@unv.org 電話:(49 228)8152511 Nanette Braun 電子メール:nanette.braun@unv.org 電話:(49 228)8152220 *************************************************************************************** (広報資料―公式文書ではありません) 記事資料00/89‐J 2000年9月1日 国連ミレニアム・サミット メディア用会合、行事および主要記者会見日程 (2000年8月10日現在) サミット前の行事─9月5日   午前9時30分 総会開会を知らせる平和の鐘式典   午前10時〜午後1時 第54回総会閉会   午前10時〜午後1時 「文明間の対話」国連年行事。招待された各国元首・首脳と コフィー・アナン事務総長が出席予定   午前11時 コフィー・アナン事務総長による記者会見(要確認)   午後1時30分 「文明間の対話」国連年行事に関する記者会見   午後3時 ミレニアム総会(第55回総会)開会   午後3時 ハイレベル専門家を交えた「文明間の対話」国連年行事   午後3時〜6時 各国女性元首・首脳による非公式会合   午後4時 第54回総会のテオ=ベン・グリラブ議長による記者会見 (要確認)   午後4時30分 189番目の加盟国ツバルの加盟に際する国旗掲揚式   午後6時15分 各国女性首脳による記者会見(要確認) 9月6日(水曜日)   午前7時30分 首脳が到着開始   午前9時〜午後1時 サミット開会(総会議場) 演説者: ミレニアム・サミット共同議長 フィンランドのタルヤ・ハロネン大統領と ナミビアのサム・ヌジョマ大統領 コフィー・アナン事務総長 33人の演説者。最初の演説者はホスト国である米国の ウィリアム・J.クリントン大統領となる予定   午後1時15分 事務総長主催の公式昼食会   午後2時30分 写真撮影(国連の公式撮影者のみ)   午後3時〜6時 30人の演説(総会議場) 第1回円卓会議   午後6時15分 第1回円卓会議議長による記者会見(要確認) 9月7日(火曜日)   午前9時〜午後1時 40人の演説(総会議場)   午前10時〜午後1時 第2回円卓会議   午後1時15分 第2回円卓会議議長による記者会見(要確認)   午後1時30分〜3時 安全保障理事会元首・首脳級会合   午後3時〜6時 30人の演説(総会議場) 第3回円卓会議   午後3時〜5時 各国元首・首脳の配偶者による少女の教育に関する双方向 フォーラム   午後4時 安全保障理事会議長による記者会見(要確認)   午後6時15分 第3回円卓会議議長による記者会見(要確認) 2000年9月8日(金曜日)   午前8時〜9時 経済社会理事会事務局首脳級会合   午前9時〜午後1時 40人の演説(総会議場)   午前10時 経済社会理事会議長による記者会見(要確認)   午前10時〜午後1時 第4回円卓会議   午後1時15分 第4回円卓会議議長による記者会見(要確認)   午後2時30分 ミレニアム・サミット共同議長による記者会見   午後3時〜6時 20人の演説(総会議場) サミット閉会 注:総会議場での行事はプレスに公開されますが、印刷メディアについては整理券が必要となり、視覚メディアについては交替制です。円卓会議はメディア非公開です。その他、プレスを対象としたアクセスおよび便宜の詳細については、ホームページwww.un.org/millenniumに掲示されるメディア向け手配に関する注記を参照してください。 *************************************************************************************** (広報資料―公式文書ではありません) 記事資料00/88‐J 2000年9月1日 ミレニアム・サミット、 21世紀の国連の役割に関する行動を模索 各国元首・首脳、平和維持と国連改革を討議 貧困、エイズ、教育、環境に関するグローバルな目標の設定へ (ニューヨーク発、2000年8月)─来る10年間の大きな挑戦に取り組むため、およそ150カ国の元首・首脳は9月6日から9日まで、国連に結集する予定である。  このミレニアム・サミットは、史上最大の世界指導者による会合となる可能性が高いが、そこでは「21世紀の国連の役割」という公式テーマの下、数多くの問題が話し合われることになっている。もっとも大きな挑戦としては、どのようにして数十億人の人々を極貧状態から救い出し、国連の平和活動を強化し、世界の環境問題により効果的に取り組むかという問題があげられる。  コフィー・アナン事務総長は世界の指導者に対し、2015年までに極貧状態に暮らす人々の割合を半減させること、HIV/エイズの蔓延を食い止め、その流れを逆進させ始めること、および、すべての少年少女に平等に基礎教育を提供することを含め、数多くの目標の達成を公約するよう要請している。事務総長は4月、グローバル化を世界各地の人々に資するものとするための行動計画の一環として、サミットに向けて発表した「ミレニアム報告書」の中で、これらの目標およびその他のイニシアチブを打ち出した。  アナン事務総長はインタビューの中で「私は指導者たちに対し、具体的な目標期限について合意するとともに、私たちが集団的な影響力を行使し、来る15年あるいは20年の間に解決を図るべき問題を明らかにすることを期待したい」と語っている。事務総長はさらに「それは希望のメッセージであり、『私たちに何かができる』というメッセージであり、『協力してそれをやり遂げよう』というメッセージなのだ」と付け加えている。  サミットでは、ナミビア(第54回総会の議長国)のサム・ヌジョマ大統領とフィンランド(9月5日に開会予定の第55回総会の議長国)のタルヤ・ハロネン大統領が共同議長を務めることになっている。 双方向円卓会議  サミットでの正式な演説に加え、各国の指導者は4つの双方向円卓会議のいずれかに参加することになっている。それぞれの円卓会議では、異なる地域から指名された国が議長を務める予定である。円卓会議の議長はアルジェリア、ポーランド、シンガポールおよびベネズエラの元首・首脳が務めることになっている。  成果文書は、ナミビアのテオ=ベン・グリラブ現総会議長の指導のもと、総会での協議を通じて準備中であり、サミットで採択される予定である。  サミット期間中の9月7日には、首脳レベルの安全保障理事会会合が開かれ、特にアフリカにおける平和維持問題を中心とした話合いが行われる。安保理での討議は、ラフダール・ブラヒミ氏を議長とする特別国連パネルの作業に基づくものとなる見込みである。このパネルはコフィー・アナン  事務総長が平和維持活動強化の方策を検討するために設置したもので、8月下旬にその報告が発表されている。 事務総長はまた、各国元首・首脳に対し、サミットの機会を捉え、国連の主要目標を体現する25の中核的条約をはじめとする多国間条約の締約国となるよう求めている。各国はこれらの条約の署名、加入あるいは、事務総長に対し批准書を寄託することが促されている。中核的条約の中には、国際刑事裁判所、地雷、女性と子どもの権利および気候変動に関するものが含まれている。  国連経済社会理事会はサミット期間中、その運営事務局の非公式ハイレベル会合を開き、情報通信技術、および、豊かな国と貧しい国を隔てる「デジタル・デバイド」(情報格差)を埋める方法に関する経社理の最近の会合について討議を行うことになっている。  アナン事務総長はそのミレニアム報告書の中で、国連が媒介役となれる革新的な官民パートナーシップ(協力)の例として、いくつかの情報技術関連の企画を発表した。これらの企画には、開発途上国で情報通信技術訓練を提供するボランティア部隊、貧困国の1万ヵ所以上の病院、診療所および公衆衛生施設にインターネットを通じた最新の医療情報へのアクセスを可能にする「ヘルス・インターネットワーク」、ならびに、緊急事態における救援要員に携帯・衛星通信電話を提供するイニシアチブが含まれている。各々のイニシアチブはすでに、企画の試験的段階に入っている。  ミレニアム・サミットはアナン事務総長が1997年の報告「国連の再生:改革に向けたプログラム」で提案したもので、1998年12月、国連総会によって正式に承認された。総会は、新世紀の到来が「新時代の国連に活力を与えるビジョンを明確に表明し、確認するためのユニークで象徴的意義のある機会」との確信の下、第55回総会をミレニアム総会に指定し、ミレニアム・サミットを開催することを決定した。  これと並行する人々の総会「ミレニアム・フォーラム」は、100カ国以上からの非政府組織(NGO)の代表約1,350人が参加し、5月22日から26日まで開かれた。サミットにも提示されるその宣言は、多くの具体的な勧告とともに「貧困撲滅基金」の創設を求めている(www.millenniumforum.org参照)。  9月5日には、女性世界指導者協議会が国連と共催で、約12カ国の女性元首・首脳と国連上級職員の非公式会合を開く予定である。議長は元アイルランド大統領の資格において、メアリー・ロビンソン国連人権高等弁務官が務めることになっている。  8月28日から30日まで、広報局は「グローバルな連帯:平和と国際協力への道」というテーマで第53回年次NGO会議を開催した(www.un.org/dpi/ngosection参照)。正式な国連行事ではないが、サミット直前の1週間には、その他いくつかの重要な会合が国連で開催される。宗教団体の連合が主催する「宗教・精神指導者のミレニアム世界平和サミット」が8月28日から30日まで既に開催されており(www.millenniumpeacesummit.org参照)、列国議会同盟(IPU)は8月30日から9月1日まで、国会議長の会議「議長サミット」を開催予定である。 メディアの問合せ先  背景資料、および、サミットに向けたメディアの取材許可と諸手配に関する詳しい情報は、インターネットwww.un.org/millenniumで閲覧できます。 詳しくは以下にお問い合わせください。 Public Affairs ivision/DPI  電話:1‐(212)963‐6870、963‐7704、963‐6862あるいは963‐1453  ファックス:1‐(212)963‐0536、電子メール:pascale@un.org 取材許可については以下にお問い合わせください。 Media Accreditation and Liaison Unit/DPI  電話:1‐(212)963‐6934あるいは963‐7164  ファックス:1‐(212)963‐4642 *************************************************************************************** (広報資料―公式文書ではありません) 記事資料00/87‐J 2000年9月1日 最初に現地へ 災害救援活動における通信システムの拡充  ミレニアム・サミットの準備にあたり、コフィー・アナン事務総長はその「ミレニアム報告書」の中で、国連が媒介役を果たし得る効果的なパートナーシップ(協力)の具体例として、即座に実施すべきイニシアチブをいくつか表明した。「最初に現地へ」という企画はその一つである。  台風や地震に襲われた際、通信システムは最初に被害を受けるものの一つである。これにより、救助団や救援活動が被災者および相互との連絡を取ることが不可能になる。  救援にかけつける諸機関が用いる通信システムは、その質において大きく異なっており、互換性の問題が生じることが多くなっている。が、より効果的なシステムの購入が進まないのは、単にコストが高すぎるからである。  この課題に対応してエリクソン社が発足させた大規模な災害対応プログラム「最初に現地へ」は、その他のイニシアチブとともに、人道的救援活動向けの移動通信機材とノウハウを提供・維持するだけでなく、適宜、既存の通信網の改善を助けることになっている。このプログラムは、全世界140カ国以上に所在するエリクソンの事業所からの支援を受け、災害への対応はもちろん、これに対する備えにも重点を置くものとなっている。  国連とエリクソンのパートナーシップには、緊急事態の対応と緩和に関与する国連機関、および、国際赤十字社・赤新月社連盟(IFRC)も参加している。 プロジェクトに着手  2000年5月31日、エリクソン社と、国連システムを代表して国連人道問題調整室(OCHA)が趣意書に署名したのを受け、OCHAと国連開発計画(UNDP)によって活動計画が策定された。活動計画は、世界および各国レベルでの協力取極めを定めたが、「緊急時の通信に関する作業部会」はさらに、パートナーシップの運営上のさらなる発展を図っている。  8月、パートナーシップの後方支援を固め、行動計画を策定するために、ジュネーブで「技術作業グループ」の会合が開かれた。同作業グループにはOCHA、エリクソン、UNDP、IFRC、および、ますます多くの関心を有する国連主体からの代表が参加した。近い将来、国内および地域の試験的な企画が策定される見込みである。過去3ヵ月間には、いくつかの国々において、国内の災害対応機関と、国連およびエリクソンの国内事務所との間で会合が開かれている。  各国政府も「最初に現地へ」イニシアチブに興味を示している。7月初旬、エリクソンは経済社会理事会の人道問題に関するハイレベル協議において、「災害対応における科学技術の役割」災害救援活動における通信システムの拡充に関するパネル説明会に参加した。  その他の企業や通信会社も、国連およびさまざまな機関との会合において、国際的人道努力を支援する意向を示している。こうした革新的パートナーシップは国連、民間セクターおよびNGOを結集させるものであり、科学技術と資金の力を人道に生かす協調的努力の中で、緊急事態への対応と災害軽減という問題に対処する上で、大きな潜在的可能性を備えている。 詳しくは以下にお問い合わせください。 Jennifer Hilborn Manager,Corporate Citizenship Ericsson,Canada  電話:(1‐905)206‐6570  携帯:(1‐416)826‐3091  電子メール:jennifer.hilborn@emc.ericsson.se Martin Barber Director,a.i. Policy,Advocacy and Information ivision United Nations Office for the Coordination of Humanitarian Affairs (OCHA )  電話:(1‐212)963‐3344  電子メール:barberm@un.org *************************************************************************************** (広報資料―公式文書ではありません) 記事資料00/86‐J 2000年9月1日 国連ミレニアム総会 第55回総会 2000年9月〜2001年9月 ハッリ・ホルケリ氏  第55回国連総会(ミレニアム総会)の議長を務めるハッリ・ホルケリ氏は、豊富な政治経験を有し、巧妙な調停者および合意形成者としての評判も高い。同氏は1987年から1991年まで、フィンランドの首相を務めたほか、40年間にわたり、自国および国際社会でいくつかの政治・経済関連ポストを歴任している。  過去数十年間、フィンランドでもっとも著名で名声の高い保守派政治家であるホルケリ氏は、1965年から1971年まで国民連合党の書記長を、1971年から1979年まで同党の党首をそれぞれ務めた。1970年から1978年にかけ、ホルケリ氏は国会議員となったほか、1978年から1997年にかけては、フィンランド銀行(中央銀行)の理事も務めている。首相として、同氏は自党と社会民主主義政党の連合政権を率いた。  ホルケリ氏は、1987年から1991年に自らが首相となった連合政権の形成に至る社会的合意作りにおいて、鍵を握る役割を果たした。同政権は、保守派と社会民主派との協力に基づくもので、この協力関係は国際問題にも及んだ。「まず難しい解決策に自らすすんで取り組まない限り、容易な決定は下せない」という同氏の政治哲学は、その政治家としての活動を導くものとなっている。  調停者および連合構築者としての同氏の手腕は、フィンランドの外交関係に大きな役割を果たした。第2次世界大戦後、東側と西側の境界線に位置するフィンランドにとっては、西側諸国と、その東側の近隣諸国および旧ソ連との機能的な信頼関係が必要となった。軍事非同盟・協力政策を追求するという同国の決定には、国民の支持と国際的な容認が必要であった。しかし、東側との関係正常化において直面した諸困難は、国内・国外双方のフィンランド右派に対する不信によって増幅した。1970年にホルケリ氏が党首を務めた間、フィンランド保守派は国民的合意による外交政策を支持することを明確に約束した。このことは国家の調和回復に貢献し、幅広い連合政府の樹立を助け、国際協力の拡大につながった。  ホルケリ氏はウロ・ケッコネン氏、マウノ・コイビスト氏およびマルティ・アハティサーリ氏の3人のフィンランド大統領と知己であり、これらの大統領はすべて、右派との関係を確立する上で同氏を連絡役として起用した。ホルケリ氏は1982年と1988年の2回、大統領選に出馬した。対立候補は2回とも、同氏のフィンランド銀行時代の同僚であり、密接な個人的関係を有するコイビスト博士であった。コイビスト大統領は1987年、ホルケリ氏を首相に任命した。  ホルケリ氏は国際舞台でも活躍している。同氏は1963年から1965年にかけ、国連総会のフィンランド代表団のメンバーを務めた。議員在籍中は、北欧理事会メンバー(1975〜1978年)、欧州自由貿易連合(EFTA)議員副議長(1974〜1975年)および同議長(1976年)など、さまざまな国際的役職にも就いている。  1995年から1998年にかけ、ホルケリ氏は北アイルランドにおける不法武器回収問題に関する国際組織(英国とアイルランドの政府が設置した団体)のメンバーを務めた。同氏は多角的和平交渉における独立議長3人のうちの1人となったが、そこでは合意形成者としての同氏の手腕が、和平プロセスの進展に大きく貢献した。ホルケリ氏は1999年、北アイルランド和平プロセスにおける業績により、英国の名誉号「名誉大英勲章(KBE)」を授与された。その1年前、アハティサーリ大統領は同氏の国内的・国際的功績を称え、フィンランドの名誉号である「バルティロネウボス(ステート・カウンセラー」を授与していた。  ホルケリ氏は1981年から1987年まで、ヘルシンキ市議会議長を務めた。同氏は現在、フィンランド国営航空「フィンエア」の取締役会長の職にある他、フィンランドのさまざまな企業および機関の役員にもなっている。  ホルケリ氏は1937年1月6日生まれ。父親が警官を務めていた小さな田舎町、トイヤラで育ったことは、家族、隣人愛および愛国心と国に対する忠誠心を重視する同氏の個人的価値観の基盤を形成した。同氏はヘルシンキ大学から政治学修士号を取得したほか、軍人としても予備役少佐の地位にある。  ホルケリ氏はスポーツ、特に長距離クロスカントリー・スキーとランニングに興味を有し、ニューヨーク・シティ・マラソンなど、いくつかのマラソン大会にも参加している。最近では、ゴルフにも興じるようになっている。ホルケリ氏は既婚で、子ども2人と孫6人がいる。 *************************************************************************************** (広報資料―公式文書ではありません) 記事資料00/85‐J 2000年9月1日 ミレニアム・フォーラム行動計画 人々の声をサミットの討議に 貧困撲滅基金、自発的平和部隊、多国籍企業と 金融市場の規制を求める提案  人々の声をミレニアム・サミットの討議に反映させるため、106カ国の機関からの代表およそ1,350人は、5月22日から26日にかけ、国連本部で「ミレニアム・フォーラム」を開催した。ここで交渉・採択された「宣言および行動計画」には、グローバル貧困撲滅基金と自発的平和部隊の創設、拘束力を有する多国籍企業向けの行動規範、軍備の凍結および小火器密売対策など、幅広い革新的な提案が含まれている。  宣言および行動計画は、9月6〜8日のミレニアム・サミットに集まる世界の指導者に提示され、その後の国連ミレニアム総会で加盟国によって検討される予定である。  フォーラムのテチェステ・アーデロム共同議長は会合後「ミレニアム・フォーラム宣言は人類の将来に関する大胆なビジョンを提示し、国連、政府および市民社会の構成員自身が、人類の直面する大きなグローバルな課題に取り組むことのできる具体的な一連の措置を簡単に示すものだ」と語っている。  この会合はコフィー・アナン国連事務総長の提案を受けて、非政府組織(NGO)の連合体が開催したもの。事務総長はこのフォーラムを、継続中の国連改革に関し、市民社会からの意見を聴取する方法と捉えていた。「21世紀に向けた国連」という包括的テーマの下、ミレニアム・フォーラムは平和、貧困撲滅、人権、持続可能な開発、グローバル化の挑戦、および、国連の強化と民主化という6つの主要なサブテーマについて、詳細にわたる協議を行った。  フォーラムの開会にあたり、アナン事務総長はこの会合を、最近の世界貿易機関(WTO)および世界銀行の会合で行われたグローバル化に反対する抗議行動と対比させた。事務総長は参加者に対し、「グローバル化の挑戦と帰結に取り組み、誰もが時代の潮流の中で溺れることなく、一緒に泳いでいけるようにする」ため、国連と協力するよう求めた。事務総長は、フォーラムが「『人々の力』で、国連憲章が21世紀に世界のすべての民族に資することができるという見通し」をもたらしたとコメントを述べた。 宣言および行動計画  23ページにわたるフォーラムの宣言および行動計画は政府、国連および市民社会の今後数年間における責任を提示したものであり、貧困の撲滅、および、1990年代の主要な国連会議で話し合われた行動計画の実施を最優先課題としている。具体的提言として、宣言および行動計画は国連に以下を求めている。  *債務国と債権国の利益を均衡させ、債務帳消しによる資金の使途を監視すべく、独立の仲介役を務めること。  *貧困撲滅のためのプログラムに、多国籍企業向けの拘束力のある行動規範、および、国際金融市場と投資に対する実効的な税制を導入すること。  *政府、企業、世界銀行およびその他の資金源からの拠出により、貧しい人々が貸付を受けられるようにするための「グローバル貧困撲滅基金」を速やかに国連に設置すること。  *より効果的な紛争防止のため、少なくとも50人の専門的な訓練を受けた調停者のチームを結成し、紛争の警戒、調停および紛争解決を援助すること。  *国連総会を通じ、ボランティアの男女からなる国際的、非暴力的かつ包含的な常設平和部隊の設置を認可し、これを紛争地域に派遣して、早期警戒、紛争解決の促進、人権の保護および殺戮と破壊の防止に当たらせること。  *小・軽火器の生産と販売を把握するため、兵器の製造者と取引者の具体的な名前を含めるよう、国連兵器登録制度を拡充すること。*全世界での軍備凍結、ならびに、主要兵器および小火器の製造・輸出の25%削減に着手すること。  *ブレトンウッズ機関と世界貿易機関(WTO)を改革し、透明性と民主性を向上させるとともに、これらの機関を国連システムに完全に統合して、経済社会理事会に対する説明責任を負わせ、かつ、市民社会との協議メカニズムの設置を支援すること。  *多国籍企業の活動を規制する法的拘束力を持つ枠組みを開発し、国連が設定した国際的な労働基準、人権基準および持続可能な環境基準を尊重させること。  *「グローバル保全基金」を設立し、全世界の脅威にさらされた重要な生態学的生息地の包括的な保護を図ること。この基金は、全世界の化石エネルギー生産(石油、天然ガス、石炭)に対する低率(0.5%〜1.0%)の使用料から調達し、その額は少なくとも年間50億ドルから100億ドルとすべきである。  *総会とその主要委員会および補助機関に対するNGOのアクセスと参加の協議権を拡大すること。  *年次総会前の時期に少なくとも2年あるいは3年ごとに会合を開く「グローバル市民社会フォーラム」の創設と資金調達を支援すること。ただし、かかるフォーラムは民主的かつ透明な形で運営され、市民社会のあらゆる部門と世界のあらゆる地域が真に代表されていることを条件とする。  1990年代以降に見られたもっとも重要な動きの一つに、市民社会組織が台頭したこと、ならびに、世界問題において学会、労働組合団体、宗教団体、国会議員、青少年の団体および財界団体と並んで、NGOや擁護団体の重要性が、特に国連によって認識されたことがあげられる。こうした活動家の集団と連合は、重要な社会、環境および経済問題の理解とアプローチの仕方を変革し、人間社会のもっとも緊急な課題の解決について「人々の参加」という新しい時代をもたらした。 詳しくは以下にお問い合わせください。 Brad Pokorny,Media Coordinator,Millennium Forum  電話:1‐(212)803‐2544、ファックス:1‐(212)803‐2566  電子メール:bpokorny@bic.org  ホームページ:www.millenniumforum.org Paul Hoeffel,NGO Section UN epartment of Public Information  電話:1‐(212)963‐8070、電子メール:hoeffel@un.org *************************************************************************************** (広報資料―公式文書ではありません) 記事資料00/84‐J 2000年9月1日 ヘルス・インターネットワーク 公衆衛生のためのパートナーシップ  ミレニアム・サミットの準備にあたり、コフィー・アナン事務総長はその「ミレニアム報告書」の中で、国連が媒介役を果たし得る効果的なパートナーシップ(協力)の具体例として、即座に実施すべきイニシアチブをいくつか表明した。「ヘルス・インターネットワーク」はその一つである。  ヘルス・インターネットワークは、開発途上国の医療現場で働く人、研究者および政策立案者に対し、インターネットを含む近代的技術を用いた最新の保健情報の利用を可能にすることにより、「デジタル・ディバイド」に架け橋を提供することをねらいとしている。2003年までに、1万〜1万3,000ヵ所の新たな保健情報アクセス・サイトが、開発途上国で利用できるものと見込まれる。都市と農村の診療所、公共の保健施設、病院および医学部・医科大学に設置されるこれらのサイトは、知識の充実を通じて、病気の予防と全般的な健康の改善を助けることができる。  20世紀は、健康面で劇的な改善をもたらしたが、この健康革命からは、10億人を超える人々が置き去りにされている。世界の多くの場所では、貧しい人々が担う病気と障害という負担が、肉体的な苦痛とそれによる経済的な困窮という2つの意味で、耐えられないほど重くなっている。保健システムが貧弱で、将来の需要はおろか、現在の需要にさえ対処できない国も多い。  インターネットを用いたアプリケーションと新しい電気通信および科学技術の出現は、健康改善に対する大きな潜在的能力を備えており、主として一般の人々と医療関係者の双方が利用できる情報を増大させることが可能である。こうしたアプリケーションにより、医師やその他の医療関係者は情報を交換し、訓練・教育資源を活用し、地理的・社会的境界線を越えてサービスを提供することができるようになる。  ヘルス・インターネットワークはインターネット上に地球的な公衆衛生ポータル(入口)を創設し、世界の最貧国に有線および無線の健康関連アクセス・サイトを設置するものである。これらの国々の公衆衛生専門家は、利用者のニーズに応じた適切な医療情報に日常的にアクセスできるようになる。このためには、技術と適切な訓練を必要とするだけでなく、これら諸国の特定の職業的、社会的および文化的ニーズに取り組むための新たな内容とアプリケーションを作り出す必要がある。この企画により、公衆衛生サービス利用者間の相互コミュニケーションとオンラインでのネットワーク作りが可能となろう。 試験的な段階が開始  国連と米国に本部を置くウェブMD財団(WebMD Foundation)は協力して、情報通信および技術分野の業界資金提供者とパートナー、国家・多国間機関および現地の非政府組織(NGO)の結集を図っている。中心的なパートナーとなっているのは、国連と世界保健機関(WHO)をはじめとする国連の専門機関、および、ウェブMD財団をはじめとする民間セクターである。このイニシアチブの試験的な段階は、国連財団およびビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団からの支援を得て進められている。  インドから始まる6〜12ヵ月の試験的段階は、優先的な公衆衛生プログラムを強調しながら選抜国のニーズ評価、および、インターネット・ポータルの内容作成を重点とするものである。その後、2年から3年の本格的実施に入る段階では、一般的な健康問題にも企画の幅は広げられ、接続の拡大と資金調達に関する中期的構想の作成が図られる。持続可能性を狙った第3段階では、国内ヘルス・インターネットワークの管理と資金調達が現地の手に委ねられることになる。  2000年7月に日本で開かれたG‐8サミットなど、デジタル・ディバイド問題に対する最近の関心の高まりからして、本計画の策定が完了し、試験的な段階の実施が成功すれば、参加者が増えるものと期待される。このことによって、可能な場合には、行動の補完性と一貫性を確保すべく、世界中で実施中の他の保健および技術関連イニシアチブが結集されることになろう。 詳しくは以下にお問い合わせください。 Dr.Michael Scholtz Special Representative of the Director ‐General World Health Organization,Geneva  電話:(41‐22)791‐4798  ファックス:(41‐22)791‐3111  電子メール:scholtzm@who.ch Dr.George Gellert President The WebMD Foundation,Atlanta  電話:(1‐404)495‐7645  電子メール:ggellert@webmd.net *************************************************************************************** (広報資料―公式文書ではありません) 記事資料00/82‐J 2000年9月1日 サム・ヌジョマ (H. E. Mr. Sam Nujoma) ミレニアム・サミット共同議長  サム・ヌジョマ氏は1990年2月、ナミビア共和国の初代大統領に選出され、現在はその3期目を務めている。ヌジョマ氏は自国の独立達成に果たした指導的な役割により、世界的に知られるようになった。  1929年、当時の南西アフリカで生まれたヌジョマ氏は、両親の家畜の世話と農業の手伝いをしながら育った。同氏は後に、南アフリカ鉄道で働きながら、南アフリカのトランスアフリカ通信制大学で学んだ。  1950年代後半、後のナミビア大統領は、数名の指導者とともに国連に対し請願を行い、南西アフリカを国連信託統治制度のもとに置くよう求めた。ヌジョマ氏は1959年、新しいカトゥトゥラ居住区に人々を強制移動させようとするアパルトヘイト政策に対する抵抗運動の組織に助力した。この運動により、12人の無実で武器を持たない人々が虐殺されたが、その後にヌジョマ氏は逮捕され、抵抗運動を組織した罪に問われた。同氏は1960年3月、国外に亡命した。  その直後、ヌジョマ氏は国連に電報を送り、第4(非植民地化)委員会での口頭尋問を要請した。タンガニーカの郵便局を通じて承認の通知を受け取った同氏は1960年6月、米国に到着し、南アフリカによる南西アフリカの植民地支配終焉を求める請願を第4委員会に行った。  1960年4月、ウィントフックで南西アフリカ人民機構(SWAPO)が結成されると、ヌジョマ氏は欠席のうちに、同機構の議長に選出された。ナミビア人は自ら亡命の道を選んでいるだけで、逮捕の恐れなく帰国することができるとの南アフリカの国際司法裁判所での主張に挑戦するため、ヌジョマ氏は1966年3月、SWAPOのヒフィケプニエ・ポハンバ事務局長とともに、チャーター機でウィントフックに到着した。ウィントフック空港に到着した2人は逮捕、投獄され、翌日にザンビアへ追放された。ヌジョマ氏は最初の武器をアルジェリアからザンビアへと密輸し、これがナミビア北西部に持ち込まれて1966年8月26日、武力解放闘争が始まった。ヌジョマ氏は1989年の解散まで、SWAPO軍の最高司令官を務めた。  1971年、ヌジョマ氏は独立を求めるアフリカ国民運動指導者としてはじめて、国連安全保障理事会で演説を行った。同氏は1977年から1978年にかけ、SWAPOチームを率いて交渉に臨み、その結果、安全保障理事会決議435(1978)が採択された。9年後の1989年3月、同氏は南アフリカとの停戦合意に署名し、決議435の実施を達成した。  ヌジョマ氏は1989年9月、亡命先から帰国し、英雄に相応しい歓迎を受けた。1990年3月21日には、新たに独立したナミビア共和国の初代大統領および国防軍最高司令官に就任した。ヌジョマ大統領は再選され、1995年3月21日から2期目を、さらに2000年3月21日からは3期目を務めている。  自国を解放に導いた役割により、ヌジョマ大統領は国内的・国際的な多くの賞と名誉号を受けている。同氏は既婚で、息子3人、娘1人がいる。 *************************************************************************************** (広報資料―公式文書ではありません) 記事資料00/81‐J 2000年9月1日 タルヤ・ハロネン (H. E. Ms. Tarja Halonen) ミレニアム・サミット共同議長  タルヤ・ハロネン氏は2000年2月、フィンランド共和国大統領に選出され、3月1日に就任した。ハロネン大統領は、人権の促進に関する価値ある業績により、世界的に著名である。同氏はまた、フィンランドの社会保障立法の策定にも大きな影響力を及ぼした。  ハロネン氏は1943年生まれ。法学修士号を有し、労働組合弁護士を職業とする。同氏は長年にわたり、フィンランド政界における重要人物として活躍し、1979年から2000年まで国会議員であったほか、1995年から2000年にかけては外務大臣を務めた。  国会議員となる以前、ハロネン氏は1969年から1970年にかけ、フィンランド全国学生連合の社会問題担当書記および総書記を務めた。1970年から1979年にかけてはフィンランド労働組合中央機関の弁護士を、1977年から1996年まではヘルシンキ市議会議員をそれぞれ務めている。  ハロネン大統領の政治家としての経歴は1974年から1975年にかけ、首相の国会担当秘書官を務めたことから始まった。国会議員に選出後は、社会問題委員会議長(1984〜1987年)、法務委員会副議長(1991〜1995年)および国会大委員会議長(1995年)を歴任している。  ハロネン大統領はまた、まず1991年から1995年にかけての欧州議会フィンランド代表団の副議長として、後に、1997年の欧州閣僚理事会でフィンランドが議長国を務めた際の外務大臣として、欧州理事会でも積極的な役割を果たした。同氏はさらに、1998年から1999年にかけ、欧州理事会の賢人委員会メンバーも務めている。  大臣職として、ハロネン大統領は社会・保健大臣(1987〜1990年)、法務大臣(1990〜1991年)、北欧諸国協力大臣(1989〜1991年)および男女平等担当大臣(1989〜1991年)を歴任している。  ハロネン大統領は人権、民主主義および市民社会の諸問題に細心の注意を払っている。同氏は演劇に関心があり、演劇関係の役職も歴任している。子どもと若者向けの演劇にも造詣が深い。その他、同氏は美術史にも興味があり、自身でも絵画をたしなんでいる。同氏はまた、リトミック体操競技にも関与しており、フィンランド体操・フィットネス協会の理事を務めたこともある。 *************************************************************************************** (広報資料―公式文書ではありません) 記事資料00/80‐J 2000年8月29日 国連ミレニアム・サミット開催中における 多国間条約署名へのお願い  この度、国連本部「国連ミレニアム・サミットにおける多国間条約枠組み:普遍的参加へのお誘い」(DPI/2130)という冊子を作成し、国連広報センターにも閲覧用に数部届いております。同冊子でコフィー・アナン国連事務総長は各国首脳に対し、国連ミレニアム・サミットというまたとない機会を捉え、事務総長に寄託された517件の条約いずれかの署名、批准あるいは加入を行うよう呼びかけております。国連ミレニアム・サミット開催期間中である2000年9月6日、7日および8日に署名式を総会ビルの特設室で盛大に行えるよう、特別の便宜が図られています。  この冊子には、国連の主要目標をもっともよく体現するものとして選ばれた25件の中核的条約の要旨、および、その2000年6月15日時点での批准状況が含まれております。また、事務総長による序文とハンス・コレル法律顧問による手続情報に加え、参考として、全多国間条約のリストも掲載されております。  添付の国連事務総長からの書簡でもお分かりの事と存じますが、事務総長は各国政府に対し、国連ミレニアム・サミット中に条約の署名あるいは批准を行う意思を同人に通知することだけでなく、国際条約の枠組みへの参加に関連して直面し得る困難があれば、これを知らせることも要請しています。このことは、国連システムには、事務総長の要請に応じ、これらの困難を克服する手助けを行う用意があることを意味しています。国連事務局法務部に加え、国連児童基金(UNICEF)、国連開発計画(UNDP)および多くの条約事務局も、関心を表明した加盟国に技術援助を提供することが出来ると思われる。  世界的に見て国際法教育は大きく立ち遅れています。昨年、国連法務部が招集した作業部会は、国際法の授業を行っている法学部・大学院が世界全体の20%にすぎないことを明らかにしました。これを受けて法務部の最高責任者であるハンス・コレル法律顧問は全加盟国の外務省の法務担当官にアピールを送り、法学部の学長に対し、国際法の教育開始を奨励するよう要請しました。グローバル化が進むこの世界で、国際法の教育を受けた弁護士や裁判官が全体の20%にすぎないことは、考え難いことです。国連のあらゆる活動は、過去55年間の各国政府が達した合意に基づくものであると言う深刻な理解への欠如の現われと思われます。これらの合意はまさに、地球的関心事を取り扱う多国間条約をもたらしたものなのです。  多国間条約とこれら条約に関連する各国の状況については、下記のホームページでご覧になることが出来ます。また、同冊子に関しては当国連広報センターで直接ご覧になることが出来ますので、ご連絡下さい。 *************************************************************************************** (広報資料―公式文書ではありません) 記事資料00/80‐J 2000年8月29日 各国首脳あての国連事務総長書簡 国連ミレニアム・サミット開催中における多国間条約署名へのお誘い 2000年5月15日 閣下  私は、総会に対する私のミレニアム報告書、特に「ミレニアム総会では、事務総長が寄託先となっているあらゆる条約に各国首脳が署名を行えるよう、特別の便宜が図られる」という私の言葉(国連文書A/54/2000パラグラフ328)について言及したいと存じます。国連事務局は、すべての必要な便宜を図ることを確保いたしますが、私は各国の首脳あるいは外務大臣、または、その他正当な承認を受けた参加者の方々に対し、このまたとない機会を捉え、2000年9月6日から8日にかけて国連本部で開催されるミレニアム・サミットの期間中、こうした国際法の枠組みに対する支持を表明し、これを遵守する決意を新たにするよう促したいと思っております。  国連憲章の精神と目標にとって、もっとも中心的な位置を占める一連の条約への参加が進んでいることは、特に心強いことです。本書簡に、国連の主要目標を示す、25件の中核的条約とその批准状況を示すリストを添付致します。私は、サミットがきっかけとなり、より多くの国々がこれら条約への参加に対する熱意を新たにして頂ければと期待します。私は皆様に対し、貴国がこれら条約の締約国となっていない場合、このリストにある条約の署名および批准あるいは加入をお考え頂きたいと思います。  加えて、国際社会が生み出したこの包括的な法の枠組みに対する貴国の参加状況をより全般的に再検討していただけるよう、私に寄託されたすべての多国間条約のリストも添付致します。  ついては、事務局が必要な手はずを整えられるよう、2000年8月1日までに、サミット期間中に二つのリストにあるいずれかの条約について貴国が署名、批准あるいは加入を行う意思をお伝えいただきたく存じます。  国際関係における法の支配の拡大は、近年に達成された政治的、社会的および経済的進歩の多くの基盤となっています。それは新たな千年紀においても、間違いなく一層の進展を促進するものとなりましょう。私たちが前進を遂げる中で、私は関係するすべての国連主体に対し、意思のある国々がすべて、国際法の枠組みにより効果的に参加できるために必要な技術援助を提供するよう要請しております。このことは国連にとっても、各加盟国にとっても、大きな挑戦といえます。国連が必要に応じて援助を提供出来るようにするため、貴国が国際条約の締約国となったり、国内レベルで国際条約を発効させる上で技術あるいはその他の援助を必要とする特定分野があれば、ぜひお知らせいただきたいと思います。2000年8月1日までに即答いただければ幸いです。 敬具 コフィー・アナン国連事務総長 The List of Twenty-Five Multilateral Treaties (非公式訳) 1 Convention on the Prevention and Punishment of the Crime of Genocide,New York,9  December 1948  集団殺害の防止および処罰に関する条約(ジェノサイド条約) 2 International Convention on the Elimination of All Forms of Racial iscrimination,New  Yor k ,7 March 1966  あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約(人種差別撤廃条約) 3 International Covenant on Economic,Social and Cultural Rights,New York,16 ecember 1966  経済的、社会的および文化的権利に関する国際規約 4 International Covenant on Civil and Political Rights,New York,16 ecember 1966 ”  市民的および政治的権利に関する国際規約 5 Optional Protocol to the International Covenant on Civil and Political Rights,New  York,16 December 1966  市民的および政治的権利に関する国際規約の選択議定書 6 Second Optional Protocol to the International Covenant on Civil and Political Rights,  Aiming at the Abolition of the Death Penalty,New York,15 ecember 1989 ”  死刑廃止を目指す「市民的および政治的権利に関する国際規約」の第二選択議定書(死刑廃止議定書) 7 Convention on the Elimination of All Forms of iscrimination against Women,New York,18  December 1979  女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約(女子差別撤廃条約) 8 Optional Protocol to the Convention on the Elimination of All Forms of iscrimination  against Women,New York,6 October 1999  女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約(女子差別撤廃条約)選択議定書 9 Convention against Torture and Other Cruel,Inhuman or Degrading Treatment or  Punishment,New York,10 ecember 1984  拷問および他の残虐な、非人道的な又は品位を傷つける取扱い又は刑罰に関する条約(拷問禁止条約) 10 Convention on the Rights of the Child,New York,20 November 1989  子どもの権利条約(児童の権利に関する条約) 11 Optional Protocol to the Convention on the Rights of the Child on the Involvement of  Children in Armed Conflict,New York,25 May 2000  子どもと武力紛争に関する「子どもの権利条約」選択議定書 12 Optional Protocol to the Convention on the Rights of the Child on the Sale of  Children,Child Prostitution and Child Pornography,New York,25 May 2000  子どもの商業的性的搾取に関する「子どもの権利条約」選択議定書 13 International Convention on the Protection of the Rights of All Migrant Workers and  Members of Their Families,New York,18 ecember 1990  すべての移住労働者とその家族の権利の保護に関する国際条約 14 Convention Relating to the Status of Refugees,Geneva,28 July 1951  難民の地位に関する条約  Protocol Relating to the Status of Refugees,New York,31 January 1967 ”  難民の地位に関する議定書 15 Convention on the Safety of United Nations and A ssociated Personnel,New York,9  December 1994  国際連合要員および関連要員の安全に関する条約 16 International Convention for the Suppression of Terrorist Bombings,New York,15  December 1997  テロリストによる爆弾使用の防止に関する国際条約 17 Rome Statute of the International Criminal Court,Rome,17 July 1998  国際刑事裁判所ローマ規定 18 Convention on Prohibitions or Restrictions on the Use of Certain Conventional  WeaponsWhich May Be eemed to be Excessively Injurious or to Have Indiscriminate Effects  (with Protocols I,II and III),Geneva,10 October 1980  特定通常兵器使用禁止制限条約  Protocol IV,Vienna,13 October 1995 ”  議定書IV 19 Protocol II,as amended,Geneva,3 May 1996  追加議定書II 20 Convention on the Prohibition of the Development,Production,S tockpiling and Use of  Chemical Weapons and on Their estruction,New York,30 November 1992  化学兵器の開発、生産、貯蔵および使用の禁止並びに廃棄に関する条約(化学兵器禁止条約) 21 Comprehensive Nuclear-Test-Ban Treaty,NewYork,10 September 1996  包括的核実験禁止条約 22 Convention on the Prohibition of the Use,Stockpiling,Production and Transfer of  Anti-Personnel Mines and on Their estruction,Oslo,18 September 1997  対人地雷の使用、貯蔵、生産および移譲の禁止並びに廃棄に関する条約(対人地雷禁止条約) 23 Kyoto Protocol to the United Nations Framework Convention on Climate Change,Kyoto,11  December 1997  気候変動に関する国際連合枠組み条約京都議定書 24 Convention on Biologocal iversity,Rio de Janeiro,5 June 1992  生物の多様性に関する条約 25 United Nations Convention to Combat esertification in Those Countries Experiencing  Serious Drought and/or esertification,Particularly in Africa,Paris,14 October 1994  深刻な干ばつおよび(または)砂漠化を経験している国、特にアフリカ諸国の砂漠化防止に関する国連条約 1 Septmber 2000 *************************************************************************************** (広報資料―公式文書ではありません) 記事資料00/71‐J 2000年7月21日 アナン国連事務総長「ミレニアム報告書」 21世紀行動計画を提示 グローバル化を人々の手に、と各国に要請 貧困軽減、教育改善、安全強化、HIV/エイズ抑制、環境保護  ニューヨークの国際連合総会議場において、4月3日、コフィー・アナン国連事務総長は自らの21世紀行動計画を提示し、グローバル化の恩恵を各国国民に行き渡らせるよう世界の指導者に促しました。この詳細な報告書では、国連ミレニアム・サミットに向けた課題が定められています。行動計画は全加盟国に対し、貧困と不平等の終焉、教育の改善、安全の強化、HIV/エイズの抑制および環境の保護を求めています。  「私たちのなすことすべての中心に人々を据えなければなりません」とアナン事務総長は述べています。「世界中の都市と農村に住む男女および子供の生活を改善することこそ最も高邁な使命であり、大きな責任となります。それが現実となってはじめてグローバル化が真に行き渡り、各人がその機会を共有できるようになったと感じられるのです。」事務総長の報告書は、2000年9月6日から8日にかけて特別に開催されるミレニアム・サミットで検討されます。新千年紀の最初の国連総会の直前に予定されたこのサミットは、世界中の首脳が一堂に会する史上まれに見る会合となります。「われら人民:21世紀の国連の役割」と題するこの報告書は、アナン事務総長が世界の指導者に検討を要請する多くの具体的な目標とプログラムのイニシアチブを含め、その55年の歴史の中で国連の使命を最も包括的に提示するものです。  アナン事務総長の提案の中核にあるのが、グローバル化は各国政府や人々に独特の機会と挑戦をともにもたらす絶大な力である、という見解です。アナン事務総長は報告書の中で、「経済成長の加速、生活水準の向上、技術革新の進展、科学技術および管理技能の普及、個人と国家双方にとっての新たな経済的な機会など、グローバル化の恩恵は明らかです」と指摘しています。しかし、このような恩恵は、「依然として比較的少数の国々に極端に集中し続けており、しかもそうした国々の中でも不平等に分配されています。」また、現在では「グローバルな市場の拡大を容易にする強力で強制力のある規則」が存在する一方で、労働基準、環境、人権あるいは貧困軽減など、「同様に有効な社会的目標」を確保する努力は「立ち遅れて」います。  その結果、グローバル化には「反発が生まれ始めて」います。アナン事務総長は、私たちにつきつけられた課題は「明確」とした上で、「私たちがその悪影響を抑えながらグローバル化の将来性を生かすためには、よりよく統治することはもちろん、共によりよく統治することを学ばなければなりません」と結論づけています。アナン事務総長は、過去50年における大きな前進にもかかわらず、恐怖や欠乏のなかで生活を送る人々が依然として数十億人もいることを指摘しています。報告書によれば、主としてHIV/エイズによって、2010年までに孤児となるであろう4,000万人にも及ぶ子供たちを含め、世界でも貧しい人々が住むアフリカは、グローバル化から取り残されています。しかも、アフリカは成長力に乏しく、貿易と投資の額は低く、国家は債務の重圧、貧困軽減、教育改善、安全強化、HIV/エイズ抑制、環境保護で押しつぶされています。  報告書はまた、世界人口の90%を占める人々の健康問題についての研究は全体の10%にも満たず、数百万人の人々が慢性疾患にかかったり、肺炎や下痢、結核、マラリアその他の容易に予防できる病気で死亡していると指摘しています。紛争と平和維持の問題に関しては、アナン事務総長は、各国が旧来の脅威と新たな脅威にともに取り組まなければならないと考察しています。事務総長の説明によれば、核兵器の数は依然として多すぎるのに加え、小火器の拡散が進んでいることで、すでに残虐な紛争がさらに長期化・深刻化しています。事務総長はまた、平和活動を強化する一方で、制裁の焦点を絞り、これを「罪のない人々にはより軽く、罪のある統治者の処罰にはより効果的に」すべきであると付け加えています。  しかし、報告書の中でもっとも注目すべきは、環境を取り扱った章であるといえるでしょう。アナン事務総長は、欠乏と恐怖からの自由に加え、世界は今、国連の創設者達が予期し得なかった第3の自由、すなわち「将来の世代が地球上でその生活を持続する自由」を実現する緊急の必要性に私たちが迫られていると述べ、「私たちはこの自由の実現を怠っている」と指摘しています。気候変動、水不足、土壌浸食、ならびに、森林、漁場および生物の多様性の破壊という多面的な脅威について詳しく述べた上で、事務総長は、「新たな管理倫理」および、「緑の会計処理」システムを導入し、環境面での費用と利益を経済政策に組み込むよう求めています。  報告書は各国に対し、以下を含む野心的な21世紀の課題に対するコミットメントを行うよう促しています。  *2015年までに、極貧状態に暮らす人々、および、安全かつ供給可能な水を得られない人々の割合を半減させること  *2015年までに、すべての子供が初等教育を修了できるようにし、あらゆる教育レベルで男女格差を解消すること  *10年以内に、15歳から24歳のHIV感染率を25%低下させること  *2020年までに1億人のスラム居住者の生活改善を目指す「スラムのない街」行動計画を支援することにより、スラムの改善を図ること  *貧困国の産品が、先進国市場に自由にアクセスできるようにするとともに、その第一歩として、来年3月までに、事実上、後発開発途上国からの全輸出品に対して、無関税かつ無制限のアクセスを認める政策を採用すること  *昨年合意された「重債務貧困国」プログラムを拡大し、貧困軽減に対する目に見える形のコミットメントを行うことと引換えに、これら重債務貧困国の公的債務全額を帳消しにすること  *国際人道・人権法の実施強化を通じ、国家はもちろん、人々およびコミュニティーの安全確保に一層の努力を行うこと  *兵器取引の透明性を高め、地域的軍縮措置を支援するとともに、モザンビーク、パナマ、エルサルバドルおよびアルバニアで成功を収めた「兵器・物資交換」プログラムをその他の地域にも拡大すること  *温室ガスの排出量を低下させ、危険な地球温暖化を防止するため、京都議定書を履行すること  報告書において、アナン事務総長はまた、新しい情報通信技術に強い支持を表明し、国連活動 の改善はもとより、貧困対策と人間開発促進においてもその大きな役割を期待しています。アナ ン事務総長はこの趣旨に沿い、いくつかの新たなイニシアチブを発表しました。第1に、事務総 長は1万ヵ所のオンラインサイトのネットワークを構築し、開発途上地域全体の病院およびその 他の医療施設に最適な医療情報と資源を提供することを提案しています。このイニシアチブは、 財団および企業パートナーとの協力の下、WebMD財団が主導することになります。第2に、事 務総長は「国連情報通信技術サービス(UNITeS)」の開発を表明しています。これはネットコ ア・カナダおよびネットコア・アメリカを含むハイテク・ボランティア組織の連合体であり、情 報通信技術の利用と機会に関し、開発途上国で集団研修の実施を予定しています。第3に、事務 総長はL.M.エリックソン社主導による災害対応イニシアチブ「最初に現地へ(First on the Ground)」を発表しています。これは自然災害や緊急事態に見舞われた地域に対し、中断のない 通信アクセスを提供するものです。  アナン事務総長はまた、国連自体に関する一連の野心的な変革も提案しています。国連のスリ ム化と実効性向上のためにすでに講じられた多くの改革措置に基づき、事務総長は安全保障理事 会を改革し、特定のイニシアチブに対するサンセット(終焉)規定を採択する時が来た、と述べ ています。事務総長はさらに、国連が市民社会との関係を広げる道を見出さなければならないと した上で、これを達成する一つの方策として、すべての関係者が参加するグローバル政策ネット ワークの構築を提案しています。  アナン事務総長はミレニアム・サミットを加盟国が国連の使命を刷新し、それに貢献する意志 を新たにする機会として利用しようと計画しています。事務総長は彼自身が国連の中心的価値と 考えるもの、すなわち自由、寛容、公平性、非暴力、自然の尊重および責任の共有へのコミット メントを新たにするよう加盟国に訴えています。しかし、アナン事務総長は、過去50年間の進歩 を単に繰り返すだけで満足すべきではないと信じています。事務総長の報告書は次のように宣言 しています。「世界の人々は、立ち向かうべき挑戦の大きさからすれば、これまでの成果が十分 ではないことを私たちに教えています。私たちはより多くのことを、よりよく行っていかなけれ ばならないのです。」 *************************************************************************************** (広報資料―公式文書ではありません) 記事資料00/59‐J 2000年6月23日 Media Advisory 国連ミレニアム・サミットにはずみ 9月6日−8日、100カ国以上の元首・首脳が 21世紀における国連の役割を検討  今、ニューヨークでは、9月6日から8日に開催予定の国連ミレニアム・サミットに向けた動きが活発化している。ミレニアム・サミットにおいては、21世紀における国連の役割を中心とした話合いが行われるが、すでに100カ国以上の元首・首脳が演説を予定しており、歴史的にみても世界指導者による最大規模の集いとなる模様である。  新世紀の到来が「新時代の国連に活力を与えるビジョンを明確に表明し、かつ確認するためのユニークで象徴的意義のある機会」であるとの確信の下、国連総会は1998年12月、第55回総会を国連ミレニアム総会と定め、ミレニアム・サミットを開催することを決定した。  サミットの準備にあたり、コフィー・アナン国連事務総長は2000年4月3日、ミレニアム報告書を発表した。「われら人民:21世紀の国連の役割」と題するこの報告書は、世界中のすべての人がグローバル化の恩恵を受けることができるようにするための行動計画を提示している。報告書は、国連の55年間の歴史において、その任務をもっとも包括的に示しており、その中には、事務総長が全世界の指導者に検討を求める具体的な目標とプログラム構想が数多く含まれている。(報告書の要旨と全文については、国連ウェブサイトwww.un.org/millenniumを参照。)  サミットでは、ナミビア(第54回総会議長国)のサム・ヌジョマ大統領とフィンランド(9月5日に開会予定の第55回総会の議長国)のタルヤ・ハロネン大統領が共同議長を務めることになっている。  サミットでは正式な演説に加え、各国元首・首脳は4つの円卓会議のいずれかに参加し、活発な議論を行う機会を持つことになっている。それぞれの円卓会議では、異なる地域から指名された国の元首・首脳が議長を務める予定である。経済社会理事会議場で行われるこれら円卓会議はすべて、サミットと同じ幅広いテーマを取り扱う。円卓会議を報道陣に開放するかどうかは未定である。  サミットの成果については、ナミビアのテオ=ベン・グリラブ総会議長の指導のもとに進められている協議のなかで準備が整いつつある。  ラフダール・ブラヒミ氏を議長とする特別国連パネル(コフィー・アナン事務総長が平和維持活動強化の方策を検討するために設置したもの)は、サミットに間に合うよう、8月中にその報告を発表する予定である。  ミレニアム・サミットの開催中、アナン国連事務総長は各国元首・首脳に対し、国連の主要目標を体現するうえで核となる25の条約をはじめ、未加入の多国間条約に署名、あるいは批准に関する証文を寄託するよう促している。これらの条約に関し、サミット期間中に何らかの行動が取られる場合、メディアが取材を行うことができるよう、事前に通知するなどの措置が講じられる予定である。  5月22日から26日にかけては、世界の人々を代表してミレニアム・サミットへの貢献を行うべく、100カ国以上の非政府組織(NGO)から約1,350人の代表がニューヨークに集い、「ミレニアム・フォーラム」が開催された。フォーラムはその宣言において、「貧困撲滅基金」の創設をはじめ、いくつかの具体的な勧告を行った。  ミレニアム・サミットに向けて催される重要な行事としては、列国議会同盟(IPU)の国会議長会議(議長サミット)が挙げられる。同会議は8月30日から9月1日にかけ、同じくニューヨークの国連本部で開催予定である。 国連システムの各機関、市民社会団体およびその他の機関は、数多くのミレニアム関連行事を企画しています。 *************************************************************************************** 国連ミレニアム総会およびミレニアム・サミット 関連行事(2000年6月付)  国連システムの各機関、市民社会団体およびその他の機関は、数多くのミレニアム関連行事を 企画しています。  日付          場所  行事 1999年10月22日 ニューヨーク 国連ミレニアム・ホームページ発足   1999年10月24日 ニューヨーク 国連デーに寄せる事務総長メッセージ   1999年12月8〜11日 モントリオール 世界市民社会会議 1999年12月17日〜 ニューヨーク国連本部 「新千年紀のビジョン」:国連広報局と 2000年2月28日 ニューヨーク国連本部 インターナショナル・ペイント・パルズの共催 による5歳〜10歳の子供の国際芸術作品展  1999年12月27,28,29日 ニューヨーク国連本部 国連事務局ビルに「UN2000」点灯   1999年12月30日 ニューヨーク国連本部 事務総長ミレニアム・メッセージ発表 GMT午後7時   2000年1月19〜21日 東京 国連大学主催による会議 「新時代の幕開けに:新千年紀における国連 とグローバル・ガバナンス」 2000年3月 バンコク 第10回国連貿易開発会議UNCTADX 2000年2月12〜19日 ニューヨーク国連本部 国連ミレニアム総会およびミレニアム・ サミットに関する事務総長報告発表  2000年4月10〜17日 ウィーン 犯罪防止と犯罪者の処遇に関する 第10回国連会議   2000年4月24〜5月19日 ニューヨーク国連本部 核不拡散条約締約国再検討会議   2000年5月22〜26日 ニューヨーク国連本部 ミレニアム・フォーラム   2000年6月1〜10月31日 ハノーバー ハノーバー万博:国連パビリオン 「人類、自然そして科学技術」  2000年6月5〜9日 ニューヨーク国連本部 ナイロビ将来戦略と北京宣言・ 行動綱領実施に関する会議   2000年6月26〜30日 ジュネーブ 世界社会開発サミット実施に関する特別総会  2000年7月12〜8月28日 ニューヨーク国連本部 「2000年の私達の世界」−ユニセフを支援する 国連ミレニアム展示会。 全世界的コンテストへの2万2000点を超える 応募作品から選ばれた125点以上の絵画を展示。    2000年7月〜8月 ニューヨーク国連本部 模擬国連:世界の全地域の学生が国連主要機関 の議事シミュレーションに参加。   2000年8月29〜31日 ニューヨーク国連本部 国連広報局/NGO会議   2000年8月30〜9月1日 ニューヨーク国連本部 列国議会同盟、国会議長会議   2000年9月3〜10日 ニューヨーク国連本部 世界情勢フォーラム  *************************************************************************************** (広報資料―公式文書ではありません) 記事資料00/29‐J 2000年3月31日 報道解禁:4月4日(火)午前0時(日本時間) 国連ミレニアム総会およびミレニアム・サミット  「ミレニアム総会は世界の指導者にとって、日常の差し迫った課題の向こうに目を向け、新世紀にどのような国連を思い描き、支援することができるかを考える上で、時宜に適った機会となるでしょう。」―コフィー・アナン国連事務総長  60億人の人口。急速なグローバル化。解決困難な紛争。ジェノサイド(大量虐殺)と民族浄化。貧困とエイズとの闘い。気候変動の抑制。新しい千年紀を迎え、人類が直面する挑戦を考える中で、国連という、私たちが頼りにできる唯一のグローバルな組織について考える機会も訪れています。  21世紀の挑戦に立ち向かう上で、この世界機関の役割をどのように強化すべきかを検討するため、国連総会は、2000年9月5日に始まるその第55会期を「国連ミレニアム(千年紀)総会」に指定し、ミレニアム・サミットを開催することを決定しました。  史上最大の首脳会議となるであろうミレニアム・サミットは、国連加盟国188カ国にとって、新世紀の挑戦に取り組む歴史的な機会となるでしょう。サミットは2000年9月6日から8日にかけ、ニューヨークの国連本部で開催予定です。コフィー・アナン事務総長によれば、ミレニアム・サミットは、国連憲章の原則に対する「道徳的なコミットメントを新たに」し、国際協力に新たな政治的弾みを与える機会とすべきものです。  サミットでは、各国首脳が公式の声明を行うだけでなく、いくつかの円卓会議に参加することにより、双方向の討議を行うことになります。  新世紀の到来は「新時代の国連に活力を与えるビジョンを明確にし、確認するためのユニークで象徴的意義のある機会」となるでしょう。1998年12月総会において、事務総長の勧告に基づきミレニアム関連行事の開催が決定された際、このように述べられました。 地域公聴会  ミレニアム総会とミレニアム・サミットの準備を行うために開催された5回の地域公聴会では、今後の挑戦に立ち向かう上で、国連を強化する最善の方法に関し、市民社会と政治指導者から革新的な見解が表明されました。  国連の地域委員会との協力の下、公聴会は西アジアにつきレバノンのベイルート、アフリカにつきエチオピアのアジスアベバ、ヨーロッパにつきスイスのジュネーブ、ラテンアメリカ・カリブ海につきチリのサンチアゴ、アジア太平洋につき東京で開催されました。公聴会に関する報告書は国連本部のウェブサイト(http://www.un.org/millennium)で閲覧できます。 国連事務総長のミレニアム報告書  ミレニアム・サミットの準備に当たり、国連のコフィー・アナン事務総長は2000年4月に発表 予定の報告書の中で、自らの国連のビジョンに関する重要な提言を行います。「われら人民:21世紀の国連の役割」と題するこの報告書は、国連創設以降の55年間に劇的な変化を遂げ、グローバル化した世界における国連のための実際的なビジョンを提示します。その主要なメッセージとしては、グローバル化の恩恵を広く行き渡らせ、万人のためにより多くの機会を創出し、数十億の人々を貧困と疎外の状況に留めないことの必要性があげられます。 市民社会の参加  国連の将来の役割に関する議論を広げるため、市民社会の諸団体はミレニアム総会およびサミットに関連し、数多くの行事を企画しています。2000年5月22日から26日にかけては、国連本部で非政府組織(NGO)による「ミレニアム・フォーラム」が開催されます。このフォーラムは当初、コフィー・アナン事務総長によって提案されたもので、国連総会およびサミットのテーマと密接に関連したものとなる予定です。また、列国議会同盟(IPU)は2000年8月30日から9月1日にかけ、国連本部で「国会議長サミット」を開催します。インターネット・リンクを含め、ミレニアム関連の行事日程は、国連本部のミレニアムに関するウェブサイトで閲覧できます。 問合せ先 URL http://www.un.org/millennium Office for the Millennium Assembly Room S ‐3275 ,United Nations New York,NY 10017  Tel:+1‐(212)963‐5379  Fax:+1‐(212)963‐0616  e-mail :millennium@un.org Department of Public Information Room S ‐955,United Nations New York,NY 10017  一般の問合せ:Tel+1‐(212)963‐4475  メディアの問合せ:Tel+1‐(212)963‐6870  NGOの問合せ:Tel+1‐(212)963‐8070  Fax:+1‐(212)963‐0536  e-mail :inquiries@un.org 「来年、全世界の指導者がニューヨークに集まり、ミレニアム・サミットを開きます。指導者たちは今後の課題と、これに対処する上で国連に何ができるかを検討する予定です。これらの指導者は皆さん、すなわち国連加盟国の人民の代表なのです。指導者たちが私たちすべて、さらには私たちの子供たちにとって、よりよい生活をもたらす決定を下す決意を固めるかどうかは皆さんにかかっているのです。」 ――コフィー・アナン国連事務総長 (DPI/2083/Rev.1) *************************************************************************************** (広報資料―公式文書ではありません) 記事資料00/25‐J 2000年3月28日 関係者各位 コフィー・アナン国連事務総長 「ミレニアム報告書」東京発表会のお知らせ 拝啓  早春の候、皆様にはますます御健勝のこととお慶び申し上げます。さて、この度国連広報センター(東京)と国連大学は、コフィー・アナン国連事務総長の「ミレニアム報告書」の発表を、下記の通り4月4日(火)国連大学において開催する運びとなりました。  これは4月3日(月)、午前10時ニューヨークの国連本部で開催される、アナン国連事務総長の「ミレニアム報告書」発表会議を衛星回線を使用し、同時に東京を含む全世界18ヵ所(アジスアベバ、バンコク、ベイルート、ジュネーブ、ラゴス、ロンドン、メキシコ、モスクワ、ナイロビ、パリ、ローマ、サンチャゴ、ウィーン、ニューデリー、北京、イスタンブール)ヘ向け配信するという国連広報局(UN/DPI)の新たな試みのひとつです。  この報告書は2000年9月5日から国連ニューヨーク本部で開催されるミレニアム総会、6日から始まるミレニアム・サミットに先立ち、これまで世界各地で行われてきた地域公聴会(アジア地域は東京の国連大学において昨年9月に開催済)での提言を盛り込み、ミレニアムサミットでの議論のたたき台になる重要な報告書です。  21世紀へ向けた国連の新たな試みに、是非皆様お誘いあわせの上ご参加ください。尚、参加ご希望の方は添付の申し込み用紙に必要事項をご記入の上、Faxかe‐mail(必要事項を明記)で国連広報センター(Fax:03‐5467‐4455E-mail:tanakat@blue.ocn.ne.jp)まで4月3日(月)必着にてご返信くださいますようお願い申し上げます。 報道関係者各位:  また、アナン国連事務総長のスピーチ、および発表会議の模様はライブでTV用素材、音声素材として国連本部内のUNTV、IBC(International Broadcast Centre )から開始直後より別紙の通りの方法にてご入手いただけます。是非ご活用ください。 敬具 記 日時:2000年4月4日(火)午後3時(2時間程度を予定) 場所:国連大学ビル5階、中会議場 〒150‐0001 渋谷区神宮前5‐53‐70 (銀座線、半蔵門線、千代田線、表参道駅B2出口より徒歩5分) 挨拶:国連大学学長、ハンス・ファン・ヒンケル氏 司会:国連広報センター所長、テルマ・オコン=ソロルサノ氏 言語:英語のみ *************************************************************************************** 新千年紀に向けた事務総長ビデオ・メッセージ 世界中の親愛なる友人の皆さん、  私達はきょう、西暦2000年という特別な年の新年を祝います。  新たな千年紀を迎えるにあたり、私達の多くにとって感謝すべきことが沢山あります。世界の大半は平和な状態にあります。私達のほとんどは両親や祖父母よりも高い教育を受け、より多くの自由とより幅広い選択肢を持って、より長く生きることを期待できます。  新世紀は新たな希望をもたらしますが、新たな危険も生まれる可能性があります。それは、旧来の危険が新しく不穏な形態を取って現れたものとも言えます。  私達の中には、経済的変革によって仕事や生活様式が破壊されることを恐れる人々がいます。狂信、暴力あるいは病気の蔓延を恐れる人々もいます。また、人間の活動が私達の生活の基盤である地球環境を破壊しているかもしれないことに、より大きな懸念を抱く人々もいます。  こうした危険がそれぞれどれほど深刻なものであるかは、誰も知りません。しかし、一つ共通して言えることは、これらの危険が国境に関係ないということです。  もっとも強大な国でも、独力ではこれらの危険から国民を守ることができないでしょう。  人類の歴史上、これまでにも増して、私達はすべて同じ運命を共有しています。一致団結しなければ、この運命を支配することはできません。  皆さん、私達に国連があるのはこのためなのです。  国連を通じ、私達はともに平和を守り、無差別な殺傷を行う兵器を非合法化し、大量虐殺者や戦争犯罪者を裁こうと努めています。  国連を通じ、私達はともにエイズその他の伝染病に打ち勝ち、気候変動を抑制し、万人にきれいな空気と水を行き渡らせようとしています。  国連を通じ、私達はともに、グローバルな市場が私達すべての利益となり、貧しい人々を貧困から解放することができるように働いています。  国連を通じ、私達はともに、人権が万人にとって現実のものとなり、すべての人々が人生における真の選択肢と自らの生活に影響する決定に真の発言力を持つことができるように努めているのです。  こうしたすべての領域やその他の分野でも、国連は皆様のために努力しています。しかし、皆さんの支援無くしては、ほとんど何もできません。つまるところ、国連は皆さん、すなわち世界中の人々のものなのです。ですから、皆さんの助力とアイデアがあれば、国連はよりよい活動を行うことができるのです。  親愛なる皆さん、新千年紀は必ずしも恐怖と不安をもたらすものではありません。私達がともに努力し、自らの能力を信じていれば、それは希望と機会をもたらすものとなりえます。  これを実現するのが私達なのです。  新年おめでとうございます。 *************************************************************************************** 国際連合ミレニアム(千年紀)総会  「第三千年紀の到来は、その加盟国数においても活動領域においても唯一のグローバルな組 織と言える国連が将来直面する挑戦を明らかにし、かつ、このユニークな機関を拡充、強化 する創造的な行動を起こすための絶好の機会である。」 コフィー・アナン事務総長  1998年12月17日、国連総会は決議53/202を採択し、2000年9月5日に開会する第55回総会を「国連ミレニアム総会」と指定するとともに、「国連ミレニアム・サミット」を開催することに決定しました。ミレニアム総会およびミレニアム・サミットに関する提案は事務総長が提出しましたが、これに対する支持表明として、総会は新世紀の訪れが国連の加盟国にとって、新時代の国連に活力を与えるビジョンを明確にし、確認するためのユニークで象徴的意義のある機会となるという決定を行いました。 国連加盟国の首脳が一堂に会して2000年9月6日からニューヨークの国連本部で開催される予定のミレニアム・サミットは、これまでの首脳会議としては世界最大の規模になると予想されます。新世紀における国連の役割と課題を根本的に見直すプロセスに合意する上で、サミットは歴史的に重要な機会となるでしょう。  これと並行する行事として、事務総長の勧告を一歩推し進め、市民社会の諸団体が2000年5月22日から26日にかけて「ミレニアム・フォーラム」を国連本部で開催する予定です。  ミレニアム総会の準備として、また、ミレニアム総会に対する事務総長報告に市民社会の見解を反映させるために、西アジアについてはベイルート、アフリカについてはアジスアベバ、ヨーロッパについてはジュネーブ、ラテンアメリカ・カリブについてはサンチアゴ・デ・チリ、アジア太平洋については東京の5回にわたり、非公式な地域公聴会が開催されました。 *************************************************************************************** 国際連合総会 A/53/948 配布:一般 1999年5月10日 原文:英語 A/53/948/Add.1 第53回総会 議題番号30 国連改革:措置と提案 国連ミレニアム総会および ミレニアム・サミットのためのテーマ枠組 事務総長報告 I.序 1.1998年12月17日、総会は「国連の再生:改革のためのプログラム」に関する事務総長報告(A/51/950およびAdd.1‐7)、および、ミレニアム総会、国連システム(特別委員会)およびミレニアム・フォーラムに関する事務総長覚書(A/52/850)を検討し、国連ミレニアム総会に関する決議53/202を採択した。その決議によって、総会は第55会期を「国連ミレニアム総会」と指定するとともに、ミレニアム総会と不可分の一体をなすものとして、第53回総会再開会期が決定する数日間の期間、国連ミレニアム・サミットを開催することに決定した。 2.同じ決議において、事務総長はとりわけ、「国連加盟国、専門機関加盟国およびオブザーバーの見解を求め、政府間協議のプロセスを経た上で、全体的なテーマの文脈においてミレニアム・サミットの焦点を絞る助けとなりうる未来志向の幅広い議題を数多く提案し、第53回総会再開会期でその検討を求めること」を要請された。事務総長はさらに、その提案を提出する前に、非政府組織と適宜、協議を行うよう要請された。 3.1998年12月3日、1999年2月18日および1999年4月23日、総会議長はミレニアム総会の問題を話し合うため、開放型の非公式全体協議を開催した。これらの協議において、加盟国はとりわけ、ミレニアム・サミットのテーマ内容を討議した。 4.本件報告は、ミレニアム・サミットのテーマ枠組に関する政府間協議をさらに促進するために提出されたものである。これまで、政府間協議プロセスとの関連で表明されたアプローチとアイデアに基づき、本件報告には、ミレニアム・サミットの全体的テーマとその個別議題に関連する提案が含まれている。 II.協議の進め方 5.事務総長は特に、総会の5回にわたる非公式全体協議で議長を務めた総会議長およびテーマ枠組その他の問題に関して加盟国の見解を明確にするための非公式協議を行った同人の推進役2名に対し、謝意を表明する。事務総長はミレニアム・サミットの全体的なテーマと個別議題に関して決議53/202が求める加盟国、専門機関加盟国およびオブザーバーの見解をこれらの協議から入手することができた。非政府組織の見解は、ミレニアム・フォーラム執行委員会および非政府組織会議を通じて求められた。この問題はまた、国連本部の上級管理グループとも討議されてきた。加えて、行政調整委員会は1999年4月9日から10日にかけ、ジュネーブにおいて、国連システムが直面する大きな挑戦について率直な意見の交換を行う場を設けた。 III.ミレニアム・サミットのテーマ枠組 6.開放型の非公式全体協議では、この問題に関して総会がどのような決定を行うにせよ、サミットのテーマは決議53/202が規定するように、「新時代の国連に活力を与えるビジョンを明確に掲示、確認」し、「21世紀の挑戦に立ち向かう上での国連の役割を強化する機会を提供」すべきであることが強調された。この文脈において、以下の全体的テーマが言及された。 (a)21世紀における国連の役割と機能 (b)グローバル社会に向けて:21世紀における国連の任務 (c)グローバル化の時代における多国間主義への新たな挑戦 (d)21世紀における国際協力と国連の役割 (e)グローバル化という条件下で人類の平和と持続可能な開発を促進する上での国連の役割 7.その他、横断的なテーマあるいは個別のテーマとして A以下が提案された。 (a)予防的措置、平和維持と人道援助活動および平和建設活動、ならびに、これら相互の連関を含めた諸措置を講じることにより、国際社会の紛争への対応能力を高めること (b)国連システム、地域機関および非政府組織間の協力メカニズムのあり方 (c)平和、国際の安全および紛争の解決 (d)軍縮 (e)通常兵器および核兵器の軍縮 (f)開発協力と貧困の解消 (g)貧困の解消を含む開発 (h)開発金融 (i)持続可能な開発 (j)グローバル化とその影響 (k)グローバル化という文脈における貧困解消 (l)グローバル化という文脈における人間の安全保障 (m)人権 (n)社会開発と人権 (o)国連システムの構造変革と強化 (p)地域主義と多国間主義 (q)国連と市民社会との関係 (r)総会の役割強化:総会事業のための新たな取極め (s)21世紀における国際協力と国連の役割 8.また、提案されたテーマには実効的に相互関連性があるため、ある具体的テーマの側面はその他の議題の討議で考慮されるべきだという見解も、繰り返し表明された。特に、選ばれるテーマは、開発と平和・安全との関係を強調することにより、開発と平和の促進、および、新しい国際政治・経済秩序の確立に対する共通の願望を反映するものとすべきだとの感触が得られた。 IV.勧告 9.決議53/202の採択から本件報告の作成までの期間に、加盟国は同決議の規定に従い、ミレニアム・サミットのテーマおよび議題に関する見解を表明した。ミレニアム総会のテーマ内容に関するこの政府間プロセスは継続中であるが、事務総長は現段階で、さらに集中的な討議を促す目的で、サミットのテーマと個別議題に関する勧告を提出する価値があると考える。 10.事務総長はミレニアム・サミットの全体的テーマおよび個別議題として、以下を提案したい。 全体的テーマ:「21世紀における国連」 個別議題: (a)軍縮を含む平和と安全 (b)貧困の解消を含む開発 (c)人権 (d)国連の強化 V.結論 11.上記の提案は二つの信念の成果である。その一つは、第三千年紀の到来が、その加盟国数においても活動領域においても唯一のグローバルな組織と言える国連が将来直面する挑戦を明らかにし、かつこのユニークな機関を拡充、強化する創造的な行動を起こすための絶好の機会であるという信念であり、もう一つは、ミレニアム・サミットが単なる祝賀行事を越え ス意味を持つであろうという信念である。サミットは、国連憲章に謳われた目的と原則に対する精神的なコミットメントを新たにする機会を提供するとともに、世界の人々がますます必要としている国際的な協力と連帯に新たな政治的な弾みを与えるものにすることが不可欠である。 *************************************************************************************** 国際連合総会 A/RES/53/239 配布:一般 1999年6月14日 第53回総会 議題番号30および58 総会によって採択された決議 [主要委員会への付託なし(A/53/L.77)] 53/239.国連改革:措置と提案および国連システムの強化  総会は、  なかんずく、第55回総会を「国連ミレニアム総会」と指定するとともに、国連ミレニアム総会と不可分の一体をなすものとして、第53回総会再開会期で決定される数日間の期間に、国連ミレニアム・サミットを開催することを決定した1998年12月17日の総会決議53/202を想起し、  また、なかんずく、第54回総会を1999年9月14日の火曜日に開会することを決定した1999年4月7日の総会決議53/224も想起し、  ミレニアム・サミットの期間に関する決定が、その形式と内容に基づいて行われるものであることに留意し、 1.第54回総会を2000年9月5日の火曜日午前に閉会し、第55回総会を2000年9月5日の火曜日午後に開会することに決定する。 2.また、ミレニアム・サミットを2000年9月6日の水曜日に開会することに決定する。 第101回全体会合 1999年6月8日 *************************************************************************************** 国際連合総会 A/RES/53/202 配布:一般 1999年2月12日 第53回総会 議題番号30 総会によって採択された決議 [主要委員会への付託なし(A/53/L.73)] 53/202.国連ミレニアム総会  総会は、  その1997年12月19日の決議52/12Bおよび1998年5月6日の決定52/477を想起し、「国連の再生:改革のためのプログラム」に関する事務総長報告1並びにミレニアム総会、国連システム(特別委員会)およびミレニアム・フォーラムに関する事務総長覚書2を検討し、  西暦2000年が新時代の国連に活力を与えるビジョンを明確に掲示、確認するためのユニークかつ象徴的意義のある機会であることを確信し、  また、ミレニアム総会は、21世紀の挑戦に立ち向かう国連の役割を強化する機会を与えるであろうことも確信し、 1.第55回総会を「国連ミレニアム総会」と指定することを決定する。 2.また、国連ミレニアム総会と不可分の一体をなすものとして、第53回総会再開会期で決定する数日間の期間に、国連ミレニアム・サミットを開催することも決定する。 3.事務総長に対し、国連加盟国、専門機関加盟国およびオブザーバーの見解を求め、第53回総会再開会期で検討できるように、政府間協議のプロセスを経た上で、全体的なテーマの文脈においてミレニアム・サミットの焦点を絞る助けとなりうる未来志向の幅広い関連する妥当なトピックを数多く提案するよう要請する。 4.また、事務総長に対し、その提案を提出する前に適宜、非政府組織との協議を行うよう要請する。 5.「国連改革:措置と提案」と題する議題の審議を継続することを決定し、すべての国連加盟国、専門機関加盟国およびオブザーバーがミレニアム総会の準備に完全かつ効果的に参加できるようにする政府間準備プロセス、特にそのフォーマットと付託事項に関する決定が第53回総会再開会期で可及的速やかに行われるべきであることで合意する。 6.また、第54回総会の暫定的議題おいて、「国連改革:措置と提案」と題する検討事項の下に、「国連ミレニアム総会」と題する項目を含めることも決定する。 注: 1.A/51/950andAdd.1‐7. 2.A/52/850. *************************************************************************************** 総会に対する事務総長演説から 1998年9月21日  時の巡り合わせにより、私達の関心は第3千年紀の開幕という正確で劇的な期限に集中しています。皆様は、2000年に開催される第55回総会を「ミレニアム総会」に指定することで合意されました。私はその機会に、新しい時代に入る国連にとっての現実的な目標と、それを達成するための制度的手段を概説する報告書を提出することを提案しました。  そのミレニアム総会まで、私達にはちょうど2年の期間が残されています。私の考えは、この2年間を利用して私達がなすべきことについて慎重に検討すべきであるということです。私達は何も、国連憲章を破棄して、新しいものを作ろうとするのでもなければ、ユートピアの設計図を描こうとしているのでもありません。私達の責務は、一握りの世界でもっとも重大な問題を明らかにし、それに対処するための正確で達成可能なプログラムを定めることにあります。そのプログラムのすべてではないとしても、その多くは、現代の標語となった「グローバル化」という命題に包含されるのではないかと思います。  私は、全体として長期的に見れば、グローバル化はプラスになると信じています。それは人々を一層近づけるばかりか、祖父母たちが夢にも思わなかった選択肢を私達の多くに与えます。それによって私達は、生産を効率化できるだけでなく、少なくとも一部の人々は、その生活を質的に向上させることができます。 ところが、残念なことに、これらの恩恵はすべての人々が平等に感じるには程遠い状態にあります。長期的なプラスの変化は、私達の仲間である数百万人の人々にとってあまりにも遠く、意味を持たないものです。数百万人の人々は依然として、世界経済から疎外されています。さらに数百万人は、グローバル化をチャンスとしてではなく、混乱や破壊をもたらす力、その物質的生活水準やその伝統的生活様式に対する攻撃として体験しています。  そして、このような疎外感を抱く人々の数は、ますます増えているのです。 *************************************************************************************** 国際連合総会 A/52/850 1998年3月31日 第53回総会配布:一般 議題番号157原文:英語 国連改革:措置と提案 ミレニアム総会、国連システム(特別委員会) およびミレニアム・フォーラム 事務総長覚書 1.西暦2000年は加盟国にとって、新時代の国連に活力を与えるビジョンを明確に掲示、確認するためのユニークかつ象徴的意義のある機会である。したがって、事務総長は「国連の再生:改革のためのプログラム」と題する報告書(A/51/950)において、2000年の国連総会を「ミレニアム総会」と指定し、これに「ミレニアム・サミット」と称することのできるサミット会合を含めること、総会と並行して非政府組織によるミレニアム・フォーラムを開催すること、および、国連システムのさまざまな構成機関間の関係を討議するために、加盟国が閣僚レベルの特別委員会の開催を検討することを提案した。 2.総会は1997年12月19日の決議52/12Bにより、同決議に含まれるものよりも一層根本的な国連内部の変革を検討する必要性を認識し、事務総長に対し、この方向でその提案をさらに吟味するよう要請した。本件覚書は、2000年の総会に関する事務総長の検討結果をのせている。 ミレニアム総会 3.事務総長は第55回国連総会をミレニアム総会と指定すること、および、ハイレベル会合で「21世紀における国連」というテーマについて徹底した検討を行うことを提案する。このハイレベル会合はミレニアム・サミットと称されるものとなろう。ミレニアム・サミットを総会の通常会期に組み込めば、各国首脳の参加を容易にする一方で、総会の通常の作業プログラムにおいても最大の連続性を維持することができよう。 4.ミレニアム・サミットは、国連が新世紀の挑戦に立ち向かうための指針を提供するよう要請されよう。その創設から55年を経た現在、世界がほんの10年前と比べても急激な変化を遂げていく中で、加盟国はどのような国連を望んでいるのか。どのような具体的目的に対して支援の用意があるのか。その任務を遂行する上で、国連はますます稠密化する国際機関の輪とどのように関係し、相互作用を及ぼしていくべきか。活発化を強めるグローバルな市民社会との関係はどうか。また、より一層の統合が進むグローバルな市場や生産システムとの関係はどうか。 5.ミレニアム・サミットでの焦点を絞った討議と具体的な決定を容易にするため、事務総長はミレニアム総会のテーマ「21世紀における国連」に関し、報告書の作成を提案する。同人の報告書は2000年盛夏までに、加盟国に提出されることとなろう。報告書は三つの主要な源に基づくことになる。 6.第一の源は、加盟国との密接な協力によって組織される一連の非公式行事であるが、これらは恐らく、1994年6月6日から10日にかけてニューヨークで開催された「開発に関する世界公聴会」をモデルとするものとなろう(A/49/320付属参照)。これら行事は加盟国だけでなく非国家主体も参加し、世界中のさまざまな地域の中心地で開かれることになろう。かかる行事は、国連が来る10年間にその5つの中核的活動領域、すなわち平和と安全、経済・社会問題、開発協力、人道問題および人権という分野で達成すべき特定の目標に関し、革新的なアイデアの源となることが期待される。 7.第二に、第55回総会に先立ち、国連ではより特定的な性格を有する数々の行事、例えば、世界会議以降に達成された進歩の総点検や、第10回国連貿易開発会議の場合のようなセクター別課題の検討などが行われる予定である。これら行事の具体的成果は包括的に考慮すべきであると同時に、国連システムの全体的な構造と機能に対するその意味合いを体系的に明らかにする必要がある。ミレニアム・サミットとミレニアム総会は、その機会を提供するものである。事務総長の報告書には、こうしたすべての行動が国連の活動全体に与えた具体的かつ制度的意味合いの総括が含まれることとなろう。 8.最後に、事務総長の報告書は、次節で述べるとおり、国連システム全体の中に存在する多くの補完性と相乗効果をどのようにすれば最大限に活用できるかに関し、行政調整委員会の内部で続けられている協議の成果にも基づくことになろう。 特別委員会 9.国連機関の分散型システムは本来、柔軟性を備えているほか、政府だけでなく市民社会からも幅広い支持を得ることができるという利点も持っている。一方で、国連への新たな挑戦に立ち向かう上で必要となる目的の統一性と行動の一貫性がこうした仕組みの中で確保できるかどうかは、依然として不透明である。 10.行政調整委員会の内部で始まっている集中的な協議プロセスでは、各機関が行っている改革が他機関および国連システム内でのそれぞれの役割にどのような影響を及ぼしているか、また、これらの改革がシステム全体の対応力にどれだけ貢献しているかという問題も取り上げられている。 11.事務総長は、行政調整委員会内部のプロセスに照らし、各機関の権限、能力および比較優位の先鋭化を通して、国連システム内での明確な分業がどの程度出てきているかについて、ミレニアム総会が評価するよう勧告する。この評価は、各機関とその国連との関係を律する現行の組織的枠組が十分な柔軟性をもって今後の課題に適応および対応できるかを判断するのに役立つであろう。 12.事務総長の改革報告書(A/51/950第89項)で概観したとおり、こうした組織的枠組を検討する特別委員会を設置する必要性と可能性は、この文脈から捉えるべきである。その必要性ありと判断された場合、ミレニアム総会はかかる委員会を設置することもできよう。 ミレニアム・フォーラム 13.国連が21世紀においても重要な役割を果たし続けるためには、世界の人々の創造力を借り、その支援を受けることが不可欠である。したがって、事務総長は、非政府組織およびその他の市民社会主体がミレニアム総会との関連で、ミレニアム・フォーラムをできるなら総会の直前に開くことを提案した。実際、これに向けた非政府組織間の協議は、すでに始まっている。非政府組織の準備プロセスとの連絡機関を設置することが望ましいかもしれない。 *************************************************************************************** 国際連合 A/51/950/Add.7 配布:一般 1997年10月9日 原文:英語 第53回総会 議題番号157 国連改革:措置と提案 国連の再生:改革のためのプログラム 事務総長報告 (追補) ミレニアム総会 1.「国連の再生:改革のためのプログラム」と題する事務総長報告(A/51/950)の第91項において、事務総長は、新世紀と千年紀の訪れによって与えられた機会を捉え、西暦2000年に開かれる総会を「ミレニアム総会」と指定し、その会議の一環として将来の見通しと挑戦に対する国連の役割の見直しを行うサミットを開催することを提案した。ミレニアム総会における首脳会議は「ミレニアム・サミット」と称することができよう。 2.事務総長がその改革報告書(第89項)で提案した閣僚級特別委員会は、ミレニアム総会の最終的な成果に資する上で、不可欠な役割を果たすことができよう。加えて、加盟国がすでに、2000年に向けて数多くの活動を承認しているという事実にも注意が払わなければならない。このような活動としては、世界社会開発サミットの成果実施の全体的な再検討と評価を行う特別総会、「2000年に向けた女性の地位向上のためのナイロビ将来戦略」とその採択から5年を経た「北京行動綱領」の実施進捗状況の評価を行うハイレベル全体会合および第10回国連貿易開発会議があげられる。また、第3回国連後発開発途上国会議が開催される可能性もある。国内、地域および国際レベルでも平和、進歩および社会正義を追求する戦略と政策を再検討、評価する活動や行事が行われることは間違いない。世界が新たな千年紀を迎える中で、ミレニアム総会はこれらあらゆる活動においても、国連のためのビジョンを明確に提示するための集大成となる行事となることができよう。 3.ミレニアム・サミットへのハイレベルの参加を確保することは有意義であるばかりか、実際に不可欠なことといえよう。事務総長は、国家元首や政府首脳の出席を促すことの重要性を強調したい。サミットでの討議は、21世紀を迎える中で国連システム全体が必要とする指針を提供することになろう。 4.2000年のミレニアム総会の時期については、そのために総会が設置する準備機構が、その他の事項に加え、その詳細を検討する相応しい話合いの場となろう。この歴史的会合のあらゆる実務的準備を行うため、総会はアドホック全体委員会を設置することもできよう。 5.世界中で多くのミレニアム関連行事が予定されているが、ミレニアム総会に匹敵する普遍的な性格を有するものはない。この特別総会は実際、すべてのミレニアム祝賀行事の焦点として捉えることができよう。国連によって適切なミレニアム記念行事が行われなければ、それは機会を逸することになるばかりか、重大な怠慢と見なされることになろう。 2000年12月 国際連合広報センター 〒150‐0001 東京都渋谷区神宮前5丁目53‐70 国連大学ビル8階  電話:03‐5467‐4451  Fax:03‐5467‐4455  UNIC home page s http://www.unic.or.jp  UN home page s http://www.un.org