国連発見 世界の子どもたちへ 国連について学び みんなでよりよい明日を築こう 国際連合 ニューヨーク1998 本冊子で使われている情報資料は、 著作権で保護されたものではありません。 国連の印刷物から引用したことを明記すれば、 自由に複製することができます。 詳細については、下記までご連絡下さい。 Public Inquiries Unit, Department of Public Information, United Nations,New York,NY 10017 挿し絵:Kate Heiden 発行:国際連合広報局 印刷:国際連合印刷部 DPI/2006 ―October 1998 ―20 M 目次 国連の紹介 ......1 国連の機関 ......9 平和のために国連がしていること ......17 人権のために国連がしていること ......25 環境と開発のために国連がしていること ......33 わたしたちにできること ......41 ************************************************************ ●●1.国連の紹介●●● 国連からの手紙 世界の子どもたちへのメッセージ みなさんにとって「国際連合(国連)」とは何ですか。  最近、世界各国からニューヨークの国連本部を見学に来た子どもたちにこの質問を投げかけました。ほとんどのひとたちは、国連という言葉から平和を連想しました。国連の平和維持軍がかぶる「ブルー・ヘルメット」を思い浮かべたひとや、世界から核兵器をなくす役割について口にしたひともいました。  次のような答えをしたひともいました。  アンゴラから来たというひとは、国連とは地雷を取り除くことだと答えてくれました。長い間、内戦が続いたアンゴラでは、国中のいたるところに数え切れないほどの地雷が埋められています。地雷の爆発のために手足をなくしたひともたくさんいます。そのアンゴラで、今、国連は地雷を取り除くお手伝いしているからです。  ヨルダンに住んでいるパレスチナ人の男の子は難民です。国連の難民キャンプで生まれ、育ちました。この男の子にとって、国連とは、難民を助けてくれるものです。  インドから来た青年は、予防接種だと言いました。国連の助けを得て、村中の人たちがはしかなどの予防接種を受けているからです。  アメリカのある少女は、ハロウィーンのお祭りだと言いました。アメリカの子どもたちが楽しみにしているハロウィーンの日、大きい子も小さい子もいっしょになって近所の家を訪れ、ユニセフ募金とお菓子をもらって回るからです。この女の子の学校では、去年、500ドル近く集まったそうです。  どの答えも正解です。新聞やテレビで目にすることばかりでなく、国連は、いろいろな形で、わたしたちの日常生活に入り込んでいます。それどころか、多くの人が意識もしないほどに、国連とその関連組織はわたしたちの活動や願いに重要で直接的なかかわりをもっているのです。 その例を少しあげてみましょう。  わたしたちが外国に電話をかけたり、テレビでオリンピックの競技を見たりするとき、国連の国際電気通信連合(ITU)が回線の接続を手助けしています。  世界民間航空機関(ICAO)が飛行機と飛行場の安全に関する世界基準を決めているおかげで、安心して外国旅行に出かけることができます。  世界気象機関(WMO)は、嵐の夜にも飛行機が安全なルートをたどるための手助けをしてくれます。  家や学校でわたしたちが口にする食品は、国連食糧農業機関(FAO)によって決められた食品添加物の基準に従って作られています。  世界保健機関(WHO)は、人々に感染する病気とたたかい、子どもたちの健康を守る仕事をしています。  みなさんが働き始めることのできる年令や条件については、やはり国連の組織である国際労働機関(ILO)が規則を決めています。  国連は、世界中のいろいろな場所でいろいろな仕事をしていますが、それはすべて、世界の人々が「安全に、尊厳をもって、よりよい生活を送る」ためのお手伝いなのです。  この本は、みなさんに国連の仕組みと活動について知ってもらうために作られました。世界中で本当にあったお話しもでてきますから、どうぞ読んでみてください。世界をいっそう安全で暮らしやすい場所にするため、国連がなぜ、どのような活動をしているのか、よくわかってもらえると思います。  国連の活動には、みなさんひとりひとりも参加することができます。でも、そのためには、国連のことをよく知ってもらわなければなりません。さあ、みなさんもこの本を読んで、国連について学びましょう。 国連広報担当事務次長 法眼健作 国連って、なぁに?  国際連合(国連)は独立国が集まって作られた組織です。世界を平和にし、貧困や不正とたたかうために、世界の国々が力を合わせているのです。国連は、1945年10月24日に51カ国で発足しました。いま、国連には185カ国が加盟しています(*1999年9月14日、キリバス共和国、ナウル共和国、トンガ王国が加盟し、188カ国となりました)。 国連はどうやってできたの?  平和を維持するために国際的な組織を作るという考えは、第二次世界大戦(1939−1945)の苦しみの中で生まれました。1941年、アメリカのフランクリン・D.ルーズベルト大統領とイギリスのウィンストン・チャーチル首相が、大西洋上の軍艦の上で会合を開き、国際組織を作ろうと話し合いました。その後、1945年に、ふたりは、ソ連(現在のロシア連邦)の指導者、ジョセフ・スターリンとソ連のヤルタで会談しました。こうした話し合いをもとに、1945年6月にサンフランシスコで大きな会議が開かれました。そこで、国連憲章が採択され、この組織の規則や規制が決まりました。また、ルーズベルト大統領が提案した「国際連合(United Nations)」という名前を使うことも合意されました。各国政府の代表は、この憲章が調印される数週間前に亡くなった大統領に敬意を表したのです。  そして、1945年10月24日、この組織に最初に加わった国々の過半数が正式に国連憲章を受け入れ、国連が生まれました。これを記念して、国連の誕生日である10月24日に、毎年、世界中で国連デーのお祝いが行われています。 国連の始まり ・「第二次世界大戦は何と悲惨なものだろう。もう二度とこんなことはごめんだ」と誰もが考えました。 ・フランクリン・ルーズベルトとウィンストン・チャーチルは、再び大きな戦争が起きないようにするために、船の上で話し合いました。 「そうだ、ウィンストン!いいことを思いついたぞ。これを国際連合とよぼう!!」 「すばらしいね、フランクリン!ロシアのジョーに電話をして、話し合いをしようじゃないか。」 ・ロシア、イギリス、アメリカはヤルタに集まり、のちに国連となる組織について計画を立てました。 「もしもし、ジョー。いい考えがあるんだ。こんなばかばかしい戦争をやめるために、世界中の国が集まる組織を作らないか?」 「そりゃいいね。ウィンストンといっしょにヤルタに来てくれ。みんなでじっくり話し合ってみよう」 ---大切な言葉--- 憲章  :機構の目的を説明し、それぞれの加盟国の権利と義務を定めた指針 紋章  :物事や考えを目に見える形で表したもの 人道主義:すべての人の幸せを願うことフォーラム:みんなの問題を話し合うための集まり 交渉  :ある問題について解決に達するために話し合うこと 代表  :人々に代わって話したり行動したりするように選ばれた人 難民  :安全、食べ物、住まいを求めて、国や家を離れた人々 帰還  :人々を故郷に戻すこと ---------------- 国連は何を目的にしているの?  国連には4つの主な目的があります。  1.世界の平和を守ること  2.国どうしの間に友好関係を築くこと  3.貧しい人々の生活条件を向上させる手助けをし、    お互いの権利と自由の尊重を働きかけること  4.こうした目的を国々が達成できるように、みんなの中心になって働いていくこと 国連の本部はどこにあるの?  国連の本部はニューヨーク市にあります。  信じられないかもしれませんが、今、国連がある場所は、かつて、食肉処理場、電車の車庫、古い工場などがある荒れ果てた土地でした。次のページの写真を見て下さい。左が1945年当時の写真です。次に右の写真を見て下さい。こちらが今の姿です。国連本部の土地と建物は、国際的な区域です。つまり、この土地はアメリカのものではなく、すべての加盟国のものなのです。  休日以外の日に国連本部を訪れると、1番街に沿って掲げられた全加盟国の旗を見ることができます。それは、アフガニスタンからジンバブエまで、アルファベット順に並んでいます。国連も、青地の真ん中に白で国連の紋章が入った独自の旗をもっています。国連の紋章は、世界地図のまわりに、平和の象徴であるオリーブの枝が飾られたものです。国連には、この場所の安全を守る独自の警備員がいます。また、国連専用の郵便局もあり、専用の切手を発行しています。この切手は、国連の本部、それにウィーンとジュネーブの国連事務所から郵便物を出す場合だけに使うことができます。 サンフランシスコ・タイムズ <<50カ国国連憲章に調印 ルーズベルトの夢が現実に 世界平和のための新しい組織>>  ※1945年、50カ国が国連憲章に調印しました(のちにポーランドも調印)。  ※世界の芸術家たちが国連切手のデザインに協力しています。国連切手は切手収集家にとても人気があります。 考えてみよう ・自分の日常生活の中で、個人的に国連に助けられたことがあると思いますか。 ・国連の活動の中で最もすばらしいと思うものを3つあげてください。 ・わたしたちはどうして国連のような組織が必要なのだと思いますか。 やってみよう ・国連の活動を(10〜20語で)簡単に言い表してみましょう。 ・困っている人々を手助けする国連の仕事について、手紙か詩を書きましょう(あとのページに出てくる「ソエウンの帰国」も手がかりになるでしょう)。 ・国連の旗を作って教室に飾りましょう。 国連ではどんな言葉を使っているの?  国連には6つの公用語があります。アラビア語、中国語、英語、フランス語、ロシア語、スペイン語です。公式の会議では、各国代表はこの6つの言語のうちどれを使って話してもよく、それは他の公式言語に同時通訳されます。ほとんどの国連文書も、これら6つの言葉で書かれます。けれども、国連での仕事には、ふつう、英語とフランス語が使われています。この2つの言葉は、作業言語といわれています。 ・写真  現在、国連本部がある場所は、1945年当時、食肉処理場、電車の車庫、古い工場などが並ぶ荒れ果てた土地でした(左)。今、同じ場所が国連の本拠地になっています。 国連情報コーナー 国連が1945年につくられたとき、加盟国は51カ国でした。いまでは、185カ国です(1999年9月14日、キリバス共和国、ナウル共和国、トンガ王国が加盟し、188カ国となりました)。国際的に認められた独立国だけが、国連の加盟国になることができます。 国連に公式の歌はありません。けれども、1970年、スペインの有名な音楽家パブロ・カザルスは、イギリスの詩人W.H.オーデンによる国連を称える賛歌に曲をつけました。これは「国連賛歌」とよばれています。 10月24日は国連デー、つまり国連の誕生日です。そのほかの重要な国連の日として、次のようなものがあります。 ・国際婦人デー(3月8日) ・世界環境デー(6月5日) ・国際識字デー(9月8日) ・国際平和デー(国連通常総会の開会日) ・貧困撲滅の国際デー(10月17日) ・世界エイズデー(12月1日) ・人権デー(12月10日) ・写真(国連の旗)  国連の旗は青地の真ん中に白で国連の紋章が入ったデザインです。国連の紋章は、世界地図のまわりに、平和の象徴であるオリーブの枝が飾られたものです。 ソエウンの帰国  テブ・ソエウンは、その日のことをよく覚えています。それは、1992年5月のある朝のことでした。およそ8年もの間、カンボジアの国境近くに作られた一時しのぎの難民キャンプで暮らしてきたソエウンは、この日、ついに故郷に帰るバスに乗り込みました。8年間、ソエウンにとって、第2区画という名前の難民キャンプだけが家だったのです。  ソエウンは、国連の平和計画により帰国した36万のカンボジア人のひとりでした。祖国であるカンボジアは、敵対する党派が内戦を続けたために、11年以上も分割されていました。何十万もの人々が殺されました。そしてもっともっと多くの人が国を追われました。1992年3月、何カ月にもわたる交渉の末、国連はカンボジアに平和のための派遣団をつくりました。  カンボジアに平和を取り戻すために、国連は、難民を国に戻すのに加えて、たくさんのことを行いました。政府のいろいろな事務所を作る手伝いをし、その仕事を監督し、戦争で壊された道路や橋を作り直し、新しい政府をつくるための選挙を準備しました。 それは本当にたいへんな仕事でした。国連は、この難しい役割をやりとげるために、かつてないほど大規模な平和維持団をつくりました。そのメンバーとして、世界中から、軍人と民間人、あわせて2万2,000人がやってきました。  いちばん難しい仕事の1つは、ソエウンのような人々が確実に生きていけるようにすることでした。祖国に戻った難民たちが新しい生活を始める手助けとして、できる限り、農地と現金が支給されました。新しい家を建てるための材料を支給された人もいました。もともと農業をしていなかった人々には、小さな事業を始めるための現金が渡されたり、職業訓練が行われたりしました。  ソエウンが一番心配したのは食べ物のことでした。難民キャンプでは、国連などが食べ物をくれました。でも、これからは誰が助けてくれるのでしょうか。それは、やはり国連でした。国連は、どうしても食べる物がないときに助けてくれる食料支援センターをつくりました。また、池を掘ったり、道路を補修したり、学校を建設したりして働けば食料がもらえるしくみも考えました。  1993年5月、国連は、カンボジアの総選挙を準備しました。それは自由で公正な選挙でした。登録された国民の90パーセント以上が投票をしました。ソエウンにとって、これがはじめての投票となりました。  ソエウンは、カンボジアという国も、自分も、これから長くて困難な道を歩んでいかなければならないことを知っています。国連はカンボジアの人々の新しい出発を手助けしました。しかし、これから、この土台の上に新しい国を作っていくのは、カンボジアのひとたち自身なのです。 (国連資料より) ●●2.国連の機関●●● 本当にあったお話 小さな奇跡  マリアンヌ・シャルンベルクは、ケニアで国連の仕事をしていました。マリアンヌは、ソマリア人のマカエ・ハッサンに会ったその日から、彼女のことが気になっていました。28才のマカエは、5人の子どもを連れて、ソマリアとの国境に近いリボイの国連キャンプまで100キロほどの道のりを歩いてきました。ようやくキャンプにたどり着いたとき、マカエはマリアンヌの腕の中に倒れ込みました。  マリアンヌは、戦争で荒れ果てた故郷を離れ、食べ物と寝る場所を求めてケニアの国境を越えてくる、たくさんのソマリア人の女性や子どもたちを見てきました。マカエも戦争から逃れてきた人々のひとりでした。この長い旅のはじめには夫もいっしょだったのですが、途中で出会ったらくだどろぼうたちに殺されてしまいました。  疲れきったマカエの体はキャンプで休んでいるうちに少しずつ回復してきました。でも、家と家族を失った悲しみは消えず、死にたいと思っていました。マリアンヌは、何とかしなければならないと思いました。そんなとき、マカエには、やはり戦争から逃れるために故郷をあとにした妹がいることを知りました。マリアンヌは、「妹と会わせてあげることができたらマカエもずっと元気になるだろう」と思いました。彼女は、別の難民から、マカエの妹が国境に近づいているらしいと聞き、探しに行くことに決めました。  マリアンヌは、マカエの1番上の息子、10才のハッサンを連れて、18キロ離れた国境まで車を運転していきました。そこには、ケニアに逃れようとする何千人もの難民が集まっていました。マリアンヌは、「マカエの妹を探しています。名前はハラロです。ハラロさんは、ここにいませんか」と、大声で叫びながら難民の中を歩き回りました。探しはじめてわずか10分ほどたったとき、ひとりの女の人が群衆の中から出てきました。それは、何と、マカエの妹のハラロでした。マリアンヌにはその幸運が信じられないくらいでした。  マリアンヌは、ハラロとその夫と5人の子どもたちをリボイの国連キャンプに連れて帰りました。マカエのベッドのまわりで家族が再会したとき、みんなの胸は感動で熱くなりました。マリアンヌは、マカエにそっと、「ほら、ハラロよ。また家族に会えたのよ。だから生きていかなくちゃ。死んではだめ」と言いました。それはほとんど奇跡のようでした。マリアンヌがマカエの妹を探し、家族を再会させました。それがマカエに新しい人生と未来への希望を与えたのでしょう。マカエはやがてすっかり元気になりました。(国連資料より) 国連の機関 国連の主な機関って何なの?  国連には6つの主な機関があります。 ・総会 ・安全保障理事会 ・経済社会理事会 ・信託統治理事会 ・国際司法裁判所 ・事務局  国際司法裁判所を除くこれらの機関は、ニューヨークの国連本部にあります。国際司法裁判所は、オランダのハーグにあります。 総会はどんな役割をもっているの?  総会は国連の中心的な機関です。すべての加盟国が集まり、重要だと考えるあらゆることがらについて話し合ったり提案を出したりします。重要な問題についての決定には、3分の2以上の国の賛成が必要です。その他の問題については、過半数で決定されます。総会の決議を加盟国に強制することはできません。しかし、総会で決まったことは、世界の国々全体の意見です。総会は、1年に1回開かれ、少なくとも3カ月続きます。このほか、緊急総会が開かれることもあります。  総会では、どの加盟国も1票の権利をもっています。この規則は国の大小にかかわらず、すべての国に適用されます。例えば、中国の人口は10億を超えていますが、投票権は1票です。一方、国連の加盟国の中で最も小さいパラオには1万7,000人しか国民がいませんが、やはり1票の権利をもっています。 安全保障理事会はどんな役割をもっているの?  総会は世界のどんな問題についてでも話し合うことができますが、安全保障理事会は戦争と平和の問題だけについて話し合います。国連のすべての加盟国は、安全保障理事会の決定を受け入れ、それを実行することに同意しています。  安全保障理事会は15カ国で成り立っています。そのうち、中国、フランス、ロシア連邦、イギリス、アメリカの5カ国が常任理事国(いつもメンバーになる国)です。残りの10カ国が2年間ずつメンバーになる非常任理事国であり、地域的配分に従って、総会が選出します。安全保障理事会は、必要があれば昼夜を問わずいつでも開くことができます。  安全保障理事会の投票のしかたは総会と違います。重要なことを決めるときには、9カ国が賛成しなければなりません。しかし、5つの常任理事国のうちいずれかが反対したときには、決議が採択されません。これは「拒否権」とよばれています。 ---大切な言葉--- 専門機関 :特定の分野について公共の仕事を行う国連の組織または事務所 代表団  :国や組織を代表する人々のグループ。通常は大使がそのリーダーを務める。 決議   :特定の問題について、人々または国々のグループが賛成した決定 判決   :裁判所の決定、裁定、刑の宣告 ---------------- 経済社会理事会はどんな役割をもっているの?  経済社会理事会は、貧困、貿易、環境、工業化といった経済の問題を扱います。また、人口、女性や子どもの状況、住宅、人種差別、犯罪、若者、食糧といった社会的な問題も話し合います。経済社会理事会は、どのようにして教育や保健衛生をよりよいものにしたらよいのか、どうしたら世界の人々の権利と自由を守ることができるのかについて勧告をします。  経済社会理事会は54カ国で成り立っています。どの理事国も、総会によって任期3年で選ばれます。ふつう、1年に1回会期を開き、決定は多数決で行います。経済社会理事会は、多くの委員会、専門機関、「計画」など、それぞれのプロジェクトの実行を手助けする組織と協力し合っています。例えば、各国が食料の生産を増やせるよう手助けしている国連食糧農業機関は、こうした専門機関の1つです。国連児童基金(ユニセフ)は、世界の子どもたちに手をさしのべるために作られた計画です。そのほか、貧しい国が貧困や飢えとたたかうのを支援する国連開発計画などがあります。 信託統治理事会はどんな役割をもっているの?  国連が作られたとき、世界にはまだ、自分たちの政府を自分たちで作ることができない地域がありました。こうした地域は国連によって特別に保護されることになり、信託統治地域と呼ばれました。信託統治理事会は、こうした地域に住む人々が自分たちの政府の形を選ぶ手助けをするために、国連の一部としてつくられました。今では、すべての信託統治地域が独立するか、あるいは他の独立国の一部に加わりました。その結果、信託統治理事会はもう定期的な会合を開いていません。 ※国連はその資源の80パーセントを貧しい国々の援助に使っています。 国際司法裁判所はどんな役割をもっているの?  国際司法裁判所とは、文字どおり、裁判所です。いろいろな苦情を聞き、判決を下します。けれども、ふつうの裁判所とは違うところもあります。国際司法裁判所に訴えることができるのは国だけで、個人は訴えることができないのです。国は、この裁判所が審理を行うことに合意したら、その判断に従うことを約束しなければなりません。この裁判所はオランダのハーグにあり、一年中開廷しています。15人の裁判官は、総会と安全保障理事会によって選ばれます。ひとつの国から2人の裁判官が出ることはありません。決定には9人の裁判官の合意が必要です。 国連事務局って何?  ニューヨークの国連本部および世界中の国連の組織で働く人々が国連事務局を構成しています。そのリーダーである事務総長は、国連の日常の業務を行うすべての事務局メンバーによって補佐されます。事務局には、研究者、法律や政治の専門家、編集者、経済学者など、国連のその他の機関のために調査を行ったり、報告書を書いたり、資料を準備する人々がいます。自分の出身国のためにではなく、国連の全加盟国のために働いているこれらの人々は、国際公務員とよばれています。 ・経済社会理事会 ・国際司法裁判所 ・安全保障理事会 ・信託統治理事会 ・事務局 ・総会 ※現在の国連事務総長は、ガーナ出身のコフィー・アナン氏です。 考えてみよう ・マカエとその家族を助けたのは国連のどの組織だと思いますか。 ・マカエとその家族を助けるお金はどこから出たのでしょうか。(下の「国連情報コーナー」がヒント)。 ・あなたがマカエの息子である10才のハッサンだったら、国連に何をしてほしいと思うでしょうか。 やってみよう ・国連の各機関の関係を示す図を作りましょう。 ・国連は貧しい国々を助けるために年に45億ドルを支出しています。国連はこのお金をどんなふうに使うべきだと思いますか。一冊のノートを用意し、自分の考えを書きだしてみましょう。 ・地域のホームレス支援センターの人に話を聞き、生活に困っているホームレスの人々を手助けするために自分たちに何ができるか考えてみましょう。 国連情報コーナー 国連のすべての活動は、加盟185カ国(*1999年9月14日、キリバス共和国、ナウル共和国、トンガ王国が加盟し、188カ国となりました)が出し合ったお金で行われています。国連にはそのほかにいっさい資金源がありません。 1945年、世界の人々の半分は外国に支配される国に住んでいました。植民地とよばれるこれらの国は、イギリス、フランス、スペイン、ポルトガルなど、世界の一握りの強国によって統治されていました。国連は、これまでに、80以上の元植民地の独立を手助けしてきました。現在、独立していない地域に住む人々は150万人に減りました。 ※国連総会のようす。ここではすべての国がどんな問題についても発言することができます。 ●●3.平和のために国連がしていること●●● 本当にあったお話 武器で作られた腕  エルバ・ガルシアは、自分がとても幸運だと思っています。ホンジュラスに住むエルバは、数年前、ニカラグアとの国境のそばで物を売っていたとき、撃たれて片腕を失いました。ニカラグア政府と反乱軍の戦闘に巻き込まれたのです。でも、その後、贈り物をもらって家に帰ることができました。義手という贈り物を。  義手や義足は珍しいものではありません。ホンジュラスの世界リハビリ診療所では、これまでに何百人もの人々に義手や義足をつける治療をしてきました。でも、エルバがつけてもらった義手はふつうのものではありませんでした。国連の平和維持軍が反乱軍の武装解除をしたときに集められた武器でつくられていたのです。  1989年11月に設立された国連中米監視団は、何千ものニカラグアの反乱兵士たちが武装解除するのを監督していました。これが完了したとき、監視団の手元には兵器の山が残されました。そこで、10トンの古い兵器がホンジュラスの世界リハビリ診療所に寄付されることになり、診療所はそれを使って義手や義足をつくりました。エルバは、最初にそれを受け取った人のひとりです。  エルバの腕に合った手となるように、AK47狙撃ライフルの銃身が注意深く作り変えられました。エルバは、何週間かリハビリを受けて、この新しい人工の腕を使う方法を覚えました。退院するとき、エルバは、幸せな気持ちで、こう語っています。「私を傷つけたライフルが私の人生を変え、私に新しい手をくれたのです」。(国連資料より) 国連は平和のためにどんな仕事をしているの?  国連は、戦争と平和の問題を含め、各国が最も難しい問題を取り上げ、それについて話し合うことができる世界的な話し合いの場です。  敵対する者どうしであっても、各国政府の指導者がお互いに顔を合わせて話し合うとき、そこには対話が生まれます。このことによって、紛争が平和的に解決されることも多いのです。事務総長はしばしば、自分で、あるいは代表を通して、この対話を進めます。  こうした努力が失敗したとき、国連はほかの方法を使うことができます。例えば、総会は、当事国に対して争いをおさめるように要求することができます。国連の決議のように多くの国が声を1つにして述べた意見には、各国の政府も耳を傾けざるをえません。それでも紛争を終わらせることができなかったときには、安全保障理事会が介入します。停戦の要求から経済・軍事制裁まで、いろいろな行動を取ることができる安全保障理事会の決定には、強制的な力があります。停戦が達成されると、安全保障理事会は、平和維持活動を開始して、停戦を監視し、紛争の平和的な解決を導くための話し合いを手助けすることができます。 平和維持活動って何なの?  平和維持活動とは、国々の間、または異なるコミュニティーの間で起った問題の解決を手助けするために、国連の指揮の下で多国籍軍を用いることです。平和維持軍は、戦っている国や共同体がそれを受け入れることに同意し、安全保障理事会がその考えを支持した場合にのみ設置されます。  平和維持活動は、病院の看護婦さんの仕事に似ています。手術を受けるために病院に行くと、看護婦さんが熱を測り、とりあえず症状を和らげる薬をくれます。また、状態が悪くなっていないことを確認するための検査もします。こうして準備ができたら、外科医がやってきて、病気やけがを治療してくれます。平和維持軍も看護婦さんと同じように、現地の平和を保つ手伝いをします。両方の軍隊が攻撃をやめて状況が落ち着いたら、平和の提案を話し合うように国連が両方の指導者に働きかけるのです。国連は軍隊をもっていません。国連が使う警察や軍隊は、加盟国の人々で作られます。武器や装備も加盟国が提供します。国連の平和維持軍はよく「ブルー・ヘルメット」とよばれます。自分の身を守るために小火器をもつ兵士たちは青いヘルメットをかぶっているからです。武器を身につけていない国連監視団は青いベレー帽をかぶっています。しばらく前まで、平和維持軍は、戦争状態にある国どうしの平和を維持するのが主な仕事でした。けれども、今、多くの国が国内で争っています。そうした内戦の場合、国連は、争い合う両方の集団と話し合って解決策を見つける手助けをするとともに、戦争の被害を受けた人々に人道的な緊急援助をするよう求められることが多くなっています。 ---大切な言葉--- 平和のために国連がしていること 武装解除 :武器を取り上げること 対話   :ふたり、またはそれ以上の人々の間での話し合い 停戦   :軍事行動や戦いを停止すること 介入   :物事、人々、できごとの間に入ること 通商禁止 :政府の命令により、取引や輸出を禁止または停止すること 多国籍  :多くの国から集まったもの ---------------- 国が国連の決定に従わないときにはどうなるの?  そういうとき、国連はいくつかの行動を取ることができます。第1に、その問題を国際司法裁判所に審理してもらい、意見を求めることができます。第2に、ある国が平和を脅かしたり、平和を破ったり、暴力を働いたりした場合には、経済制裁やその他の制裁を行うことができます。場合によって、安全保障理事会は、武力の使用を認めることができます。しかし、それは、すべての平和的な手段が成功しなかった場合に限られるのがふつうです。例えば、1990年、イラクがクウェートに侵攻し、クウェートから撤退することを拒否したとき、安全保障理事会は、イラクのクウェートからの撤退を実現させるために「必要なすべての手段」を使うことを加盟国に認めました。 国連は平和のためにほかに何をしているの?  国連は平和維持活動だけを行っているのではありません。国連は、軍事的な衝突が起こっているときや、そうした紛争が終わったあとに、難民や避難民が故郷に帰るのを手助けします。国連は、地雷を取り除き、道路や橋を修理し、経済を復興させるための経済的、技術的な援助をします。また、選挙を監視し、その国が市民の人権を尊重しているかどうか確認します。平和の建設とよばれる国連のこの仕事は、これまでに60カ国以上で民主的な政府が作られるのを手助けしてきました。  さらに、国連は、軍縮のための運動も行っています。各国が軍隊の規模を小さくするように各国を奨励しているのです。また、平和維持活動のひとつとして、実際に兵器を解体したり廃棄したりすることもあります。 ※1988年、国連平和維持軍はノーベル平和賞をもらいました。国連がこの賞をもらったのは6回目です。 考えてみよう ・どうしてエルバ・ガルシアは自分が幸運だと考えているのでしょうか。あなたはエルバが幸運だと思いますか。 ・義手や義足以外に、捨てられた武器からどのようなものをつくることができるでしょうか。 ・戦争で破壊された国に対して、国連平和維持軍はほかにどのようなことができると思いますか。 やってみよう ・「平和のための兵士」(平和維持軍)とふつうの兵士との違いを3つあげてみましょう。 ・小人数のグループに分かれて、みんなが合意していないことについてそれぞれの意見を主張し合いましょう。次に、交代で、ひとりひとりが平和維持軍のメンバーになってその問題について考え、争いを避けたり解決したりする方法を提案してみましょう。 ・どうして各国は軍縮をすすめなければならないのか、考えをまとめて作文を書き、クラスで発表しましょう。 国連情報コーナー 1948年から1998年の間に、国連は48の平和維持活動を行いました。これまでに 75万人以上の軍人と文民警察官が国連軍に参加し、1,500人以上の平和維持兵士 の命が犠牲になりました。文民要員もたくさん平和維持活動に参加しています。 国連は、カンボジア、エルサルバドル、グアテマラ、モザンビーク、旧ユ ーゴスラビアなど、多くの国で平和を確保する手助けをしてきました。 世界の国々は、武器を買い、軍隊を維持するために、毎年およそ8,000億 ドルを使っています。1分間で100万ドルを使っている計算になります。 世界の約70カ国に埋められた地雷は、毎年1万人以上の命を奪っていま す。1個の地雷の値段はわずか3ドルから10ドルですが、1個の地雷を取 り除くには300ドルから1,000ドルもかかります。 ※1997年の国連平和維持軍の費用は合計13億ドルでした。これは、世界の国々が1年間に軍事費用として使っている金額の0.2パーセントにもなりません。 ニカラグアでの選挙の監視  自由で公正な選挙により、人々は自分たちの望む政府を選ぶことができます。国連は、公正に選挙が行われるように、選挙監視団を派遣することがよくあります。これは、人々が自分たちで規則をつくったり、民主主義を築くのに役立ちます。  数々の国連の活動を取材してきた国連のテレビ・プロデューサー、スティーブ・ホワイトハウスさんにとっては、1990年のニカラグアの選挙がいちばん印象に残っています。長年の内戦が終結したニカラグアでは、国連に選挙を監視してもらうことになりました。すべての人が選挙の結果を受け入れるために、国連の監視が必要だったのです。  国連の選挙監視団はニカラグアでどのようなことをしたのでしょうか。ホワイトさんはそのうちのいくつかのことを書き出してみました。 ・火山の中腹に駐車した四輪駆動の車から、夜中にラジオで開票結果を伝えた。 ・遠く離れた村では学校の床で寝袋にくるまって夜を過ごした。 ・開票が公正に続けられるように、停電したときには懐中電灯で照らした。  ホワイトさんは、「選挙監視チームは、歴史に残るニカラグアでの活動の間、さまざまなことをしました。ここに書き出したのはそのうちのほんの一部にすぎません」と言っています。  選挙の日、国連の監視団は、夜明け前に起きて、投票時間が始まる前に持ち場につきました。投票時間が終わると、決められたいくつかの開票所で開票を監視しました。国連がいたおかげで、ほとんどもめごともありませんでした。開票の結果が出て、野党の勝利が発表されたとき、すべての人がそれを受け入れました。  それはニカラグアのひとたちにとっての勝利でもありました。人々は、長く続いた争いの歴史に別れをつげ、平和に向けて新たな一歩を踏み出したのです。(国連資料より) ●●4.人権のために国連がしていること●●● 本当にあったお話 教育の権利  アメリカインディアンは世界で最も古い人種の1つです。しかし、ほかの人種と同様に、その人権は十分に尊重されているとはいえません。次のお話は、あるインディアンのグループが権利を取り戻すために国連が手助けをした例です。  グァラニ・インディアンはボリビア、アルゼンチン、ブラジル、パラグアイに住んでいます。数年前、ボリビアのグァラニ族の指導者たちから国連に手紙が届きました。それにはこう書かれていました。「何年も前、この地域に学校ができたとき、教育こそが遅れた生活から抜け出して近代的になる方法だと言われました。わたしたちは、少しでもお金があれば校舎を建て、政府に教員を派遣してもらいました。でも、それからずいぶん月日がたったのに、この学校はちっとも成功していません。」  こうした学校での教育はすべてスペイン語で行われました。政府は、スペイン語がインディアンの言葉よりも進んでいるのだから、インディアンはそれを学ぶべきだと考えたのでした。残念ながら、教育は、人々の進歩を助けるどころか、反対の結果をもたらしました。多くの教員たちは、新しい言葉になじむことができないグァラニの子どもたちに、頭が悪い、文化が遅れているなどと言いました。そのため、子どもたちは勉強する意欲をなくしたのです。  1989年、国連の2つの機関、国連児童基金(ユニセフ)と国連教育科学文化機関(ユネスコ)がこの状況を変えようと働きかけました。ユニセフとユネスコの代表は、グァラニの人々とボリビア政府の役人に会いました。そして、他の地域組織や国際組織の支援も受けながら、グァラニの子どもたちがグァラニ語とスペイン語の両方を学べる新しい教育プログラムを開始しました。  この活動は成果をあげました。新しいプログラムが始まってまもなく、両方の言葉で学べる学校のグァラニの子どもたちは、1つの言葉だけを使う学校の子どもたちよりも、すべての教科でよい成績をあげるようになりました。その結果、卒業前に学校をやめる生徒は少なくなりました。  グァラニの人々は今、希望をもっています。ある父兄は国連に次のような手紙をくれました。「子どもたちは、以前よりもたくさんのことを楽しく学んでいます。ようやく、自分たちの言葉を話したからといって罰せられることなく、自由に自分を表現できるようになったのです。」(「世界の先住民の国際年」(DPI/1374)より改作) 人権のために国連がしていること 人権って何なの?  人権とは、わたしたちが人間として生きるためになくてはならない権利です。すべてのひとが一定の水準以上の充実した人生を送る権利をもっています。誰にでも、生きるために最低必要なことがらだけではなく、自分自身を成長させ、自分の能力を高める公正な機会をもつ権利があるのです。  子どもの人権には、安全な環境、教育、自由な時間、医療、そして社会的、経済的、文化的、政治的な生活に参加する機会が含まれます。みなさんも、毎日の生活の中で、まわりのひとたちを人間として尊重することによって、人権を守ることができます。  また、人権の問題に取り組む地域の組織や国際的な組織に参加することも、みなさんにできる人権尊重の活動です。 世界人権宣言って何なの?  1948年、国連は、世界人権宣言を採択しました。すべての市民を人権侵害から守ることをめざしたこの文書は、すべての国に共通の基準を定めています。この宣言には、人権とは「自由、正義、世界平和の基礎である」と述べられています。  人権宣言は法律ではありません。これは、各国に対して、行うべきことを勧告しているだけです。しかし、経済的・文化的・社会的な権利と、市民的・政治的権利に関する2つの国際規約が、人権に関する約束を守るよう各国に義務づけています。国連は、そのほかにもいくつかの人権条約を採択しています。こうした条約に署名している国々は、それらに従うことに同意しています。また、これらの国々は、政府が市民の人権を守っているかどうか監視する権利を国連に与えています。 ※元アメリカ大統領夫人、エレノア・ルーズベルトさんは、世界人権宣言の起草者のひとりです。 ---大切な言葉--- 人権のために国連がしていること 避難民  :戦争のために故郷を追われた人々 先住民  :その土地に古くから住んでいる人々。       原住民。地球上で最も古い起源をもつと考えられている。 未成年  :法律で成人と決められた年令に達しない子ども 国籍   :その国の国民としての身分・資格 基準   :測定や比較の基礎 違反   :法律、規則、約束を破ること。それらを守らないこと ---------------- 子どもは人権侵害について特別な保護を受けているの?  子どもは基本的におとなと同じ権利をもっています。けれども、子どもはおとなより弱い立場にあることから、特別な保護を必要とします。「児童の権利に関する条約」は、1989年11月に、国際的な合意として国連総会で採択されました。この条約の54の条文には、18歳未満のすべての子どもが、飢え、貧困、放置、その他の虐待を受けることなく、自分の充実した生活を発展させる権利をもつと明記されています。  この条約は、世界の国々にとって、子どもたちの生活を改善するための具体的な指針となっています。しかし、子どもの権利を十分に守るために実際の取組みをするのは、それぞれの国であり、また世界中のひとりひとりの人間です。  生命の権利は最も基本的な人権です。すべての子どもが生き、衛生的で平和な環境で成長し、社会の有益な一員となる権利をもっています。しかし、残念ながら、貧困、病気、戦争、虐待など多くの理由で、毎年たくさんの子どもたちが死んでいきます。  また、すべての子どもが生まれたときから名前と国籍をもつ権利をもっています。出生や死亡の記録が文書として記録されない国もあります。難民や先住民の子どもたちが登録されないことも珍しくありません。ときには子どもが、まるでモノのように売り買いされることもあります。名前や正式な出生記録のない子どもたちの場合には、差別を受けたり奴隷制のえじきとなる危険があります。 国連は戦争のとき子どもたちを守る活動をしているの?  1945年より前には、戦争の犠牲者の大部分は兵士でした。その後、世界各地で150を超える戦争が起こりました。そして、少なくとも2,000万人が命を落とし、6,000万人がけがをしました。このうち80パーセント以上が兵士ではない一般の人々だと報告されています。実際、犠牲者の多くは女性や子どもたちなのです。  また、子どもたちが戦力として使われることもあります。これまでに軍事部隊に参加するよう誘われたり命令されたりした15才未満の子どもたちは20万人を上回ると考えられています。「児童権利条約」は、子どもを兵力とすることを違法行為にしようとしています。この条約は、各国に対して、15才未満の子どもたちを戦争に参加させてはならないと命じています。世界の国々は、戦争の間、子どもとその母親たちを特別に保護・救援することを定めた法律を尊重しなければなりません。 ※何万人もの子どもたちが兵士として戦争に参加させられてきました。その多くは10代の男の子ですが、女の子もたくさん含まれています。 考えてみよう ・どうしてグァラニ・インディアンの人々は自分たちの言葉で勉強したいと思ったのでしょうか。 ・教育は人権だと思いますか。 ・人権を守り、人権保護をいっそう進めていくために、どうすればよいと思いますか。・世界の子どもたちを守るためにわたしたちは何をすることができるでしょうか。また、あなたの住んでいる地域では何をすることができるでしょうか。 やってみよう ・クラスの誰もが、自分が尊重されている、安全である、みんなに受け入れられている、十分に参加することができると感じられるようにするために、みんなで「クラスのきまり」をつくりましょう。そのきまりと「児童権利条約」を比べてみましょう。 ・「児童権利条約」のポスターをつくって、色を塗りましょう。 ・世界の子どもたちを守ることについて、日誌をつけ、自分の考えを書きましょう。それを首相や国連の代表に送りましょう。 国連情報コーナー 1997年、難民や避難民が2,200万人以上にのぼりました。これらの人々は、戦争、政治的な動乱、市民暴動、民族的な憎しみなどのために、自分の国から逃れ、外国で難民とならざるをえなかったのです。国連は、難民に対して、食料、緊急医療援助、安全な避難場所を提供しています。  世界中で女の子は差別を受けています。女の子に与えられる食べ物が男の子より少ないこともよくあります。わずか5才か6才の女の子が長時間働かされている国もたくさんあります。今日、世界中で、6才から11才の女の子、8,000万人が学校に行っていません。「児童権利条約」は、政府に対し、女子の教育にもっとお金を使うよう要求しています。  子どもの死亡原因として最も多いのは、肺炎(毎年350万人死亡)、下痢(同300万人死亡)、はしか(同100万人死亡)です。こうした病気は、費用のかからない簡単な方法で防ぐことができます。例えば、肺炎は、25セント分の抗生物質で治すことができるのです。 困ったときの友こそ真の友  アフガニスタンのある小さな女の子は、これまで一度もおもちゃを手にしたことがありませんでした。でも、今、生まれてはじめてなわとびをしています。その子の顔は輝いています。他のアフガニスタン難民の子どもたちも、クレヨンやノートなどちょっとしたものが入ったプレゼントをあけたとき、大喜びしました。女の子たちはプレゼントの包みに使われていたリボンを髪に結び、何週間もの間、誇らしげにそれをつけていました。  この贈り物は日本から届けられました。数年前に国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)とガールガイド・ガールスカウト世界連盟が始めたピースパック(平和の小包み)プロジェクトの成果です。52カ国の少女たちが世界中の難民の子どもたちに贈るために26万個以上ものピースパックを集めたこの運動のひとつとして、日本のガールスカウト日本連盟は、アフガニスタンの子どもたちにプレゼントを贈ろうと決めました。1996年、5万人以上の日本の少女たちが参加し、1万3,536個のピースパックが集まりました。そこで、難民の家族が住むパキスタンのペシャワルに代表6人が出かけてそれを配ったのでした。  日本の少女たちが贈り物を渡すと、難民の子どもたちはみんなの注目の的になりました。いつもは恥ずかしがり屋の子どもたちもいっしょに歌い出しました。それを見ていた先生は、この贈り物には計り知れない大きな価値があると感じました。確かに値段はわずかなものでしょう。けれども、この子どもたちにとっては何ものにもかえがたい価値があったのです。(国連難民高等弁務官事務所が発行している雑誌『難民』より、文章に手を加えて転載) ●●5.環境と開発のために国連がしていること●●● 本当にあったお話 力を合わせて砂漠とたたかう  アフリカ、ブルキナファソの小さな町、ヤコの中学校。つるはしや鋤(すき)や縄をもった生徒たちが賑やかにおしゃべりしています。  この学校は、ブルキナファソのユネスコクラブ協会連盟が組織した野営地にあります。生徒たちは国際的な植樹活動に参加しているのです。長年にわたる干ばつと土地の乱用のために、ブルキナファソをはじめアフリカ・サヘル地域の国々の土地は乾燥しています。砂漠が急速に広がっているのです。そこで役に立つのが木です。木は砂漠の前進を止めたり遅らせたりすることができます。  ブルキナファソ、マリ、ニジェール、セネガルのユネスコクラブは、この地域のいくつかの国の支援を受けながら、砂漠の拡大を食い止める活動を始めました。ヤコでのこの8日間にわたる森林再生キャンプには、500人以上の子どもたちが集まってきました。なかにはベルギー、フランス、ドイツといった遠い国からやってきた子どもたちもいます。  キャンプに参加した子どもたちは、同じ場所で寝泊まりし、お互いについて学び、長く続く友情を築きます。みんな興奮していますが、そこに集まっている理由を忘れてはいません。2、3人、あるいは4人のグループになり、カナダの資金提供を受けて企画されたプロジェクトによって送られてきた苗木を植えます。「インドセンダン」とよばれるこの木は、水をあまり必要とせず、暑さにとても強いのです。また、この木は、たきぎや材木として使うこともできます。  ベルギーの学校に通っているというキャサリンは、「わたしは生まれてはじめて人の役に立つことをしていると感じることができました。ここではやるべきことがたくさんありますが、わたしも力をつくしたいと思います」と言っています。グループのどの子どもたちも、キャサリンと同じ気持ちです。ブルキナファソから来たティモシーは、この経験で自分が変わったと思っています。「いろいろな文化と触れ合えるこの場所で数日を過ごしたおかげで、僕は本当に成長したと感じています。」  ヤコのキャンプが終わると、グループはトーゴに移り、同じようなプロジェクトを行います。みんなの努力は砂漠化とたたかうサヘルの国々にとって大きな力となっています。それでも、まだまだやるべきことはたくさん残っているのです。(ユネスコ資料より、文章に手を加えて転載) 環境のために国連がしていること 環境って何なの? 環境と開発にはどんな関係があるの?  環境とはわたしたちが暮らしている場所です。わたしたちが息をする空気、わたしたちが飲む水、わたしたちの作物を成長させたり鉱物を与えてくれたりする土です。わたしたちのまわりに生きているすべてのものです。開発とは、人間の生活を向上させるために、こうした資源を使って人間がすることを指します。わたしたちは、世界中で、生活をよりよくすると信じることを行っていますが、人間が行うことはすべて環境を変化させます。  例えば、石炭や石油を燃やすことで電力を作り出している国で、電灯をつけたり、洗濯機を使ったり、ステレオで音楽を聴いたりすると、そのたびに大気中に放出される二酸化炭素の量を増やすことになります。ちょっとした用事に出かけたり友だちの家に行ったりするために車に乗れば、炭素やその他の排気ガスが出て、空気を汚します。車を洗ったり、芝生に水をやったり、農地に灌漑したりするために水道の蛇口をひねると、どんどん少なくなりつつある真水をさらに減らしてしまいます。  世界中どこでも環境が危機に直面しています。かつては緑だった土地が砂漠に変わっています。森林が消え、水や空気の汚染がすべての国を脅かしています。人間は、環境が与えてくれるこうした資源をこれからも利用していきたいと思うならば、それを保護しなければならないのです。 環境を守るために国連は何をしているの?  国連は、「持続可能な開発」に向けて前進するよう、各国の力を結集させる役割を果たしています。「持続可能な開発」とは、つまり、わたしたちが行う開発は、将来の世代が必要を満たせなくなることがないような形で、現在の必要を満たすものでなければならないということです。1972年、国連は、環境保護活動を促進し、世界の人々の意識を高めることを目的として、国連環境計画を創設しました。また、国々が環境をどのように扱うべきかという問題に関するいくつかの国際的な合意の採択も手助けしました。  1992年、国連は、環境開発会議を開きました。この会議は、「地球サミット」とよばれています。この会議で、「アジェンダ21」という行動計画が採択されました。この行動計画には、何より重要なのは持続可能な開発を達成することだと述べられています。現在、世界の1,800以上の都市や町が独自の「アジェンダ21」を採択しています。また、最近、国連は有害な排気ガスを削減するため、複数の国際合意の交渉を手助けしました。さらに、国連は、各国政府が「アジェンダ21」の合意をどのように実行しているか監視するために、持続可能開発委員会を設けています。 ※豊かな国々は、石油、天然ガス、石炭など、世界で使われているエネルギーのおよそ75パーセントを消費しています。 ---大切な言葉--- 環境のために国連がしていること 森林再生  :かつて森であった場所に新しい木を植えること 原料    :商品を作るもとになる物 産業    :物を作ったり売り買いしたりすること 世代    :親と子の平均的な年令の差。ふつうは30年 開発途上国 :成長や進歩を始めようとしている国 ---------------- 国連は貧困をなくす活動をしているの? それはどんな活動なの?  国連は、貧しい人々がよりよく暮らせるように手助けしたり、病気をなくしたり、誰もが読み書きができるようにすることなどを主な目標にしています。国連は、これらのことを達成するために、いろいろなことを行っています。  第1に、国連は、豊かな国に対して、貧しい国の貧困とのたたかいを手助けするよう奨励しています。豊かな国は、このたたかいを助けるためにお金と技術援助を提供することができます。また、貧しい国にとって、豊かな国との貿易は貧困を和らげる上で役に立ちます。  第2に、国連自身が直接的な支援をしています。実際、国連の資源のおよそ80パーセントは、貧しい国々が道路や橋を作り、学校や工場を建て、病気とたたかい、真水を手に入れるのを手助けするために使われています。  1995年、国連は、コペンハーゲンで社会開発に関する世界会議を開きました。この会議では、117カ国の元首や政府代表が、力を合わせて貧困をなくしていくことに合意しました。 国連は貧困とのたたかいに成功しているの?  世界にはまだたくさんの貧しい人々がいます。地球上の6人に1人は、1日の収入が1ドル以下です。寝る場所がない人、十分な食べ物や真水を手にすることができない人もたくさんいます。国連は、新しい仕事をつくり出し、輸出を通して所得を増やすことにより、貧困をなくすよう各国を手助けしています。また、貧しい人々が仕事を始めたり、新しい家を建てたりすることができるように、少額のお金を貸し出しています。 国連は別の形でも貧困とたたかっています。国連は、死ぬこともある恐ろしい病気、天然痘をこの世からなくす手助けしました。現在は、やはり命にかかわる病気であるエイズの治療方法を見つけるために、世界的なキャンペーンを行っています。また、きれいな飲み水を手に入れたり、子どもたちに予防接種を受けさせたりする手助けもしています。国連は、洪水や地震があるとすぐに緊急援助活動をします。戦争から逃れるために国を追われた難民にも避難所を提供しています。 ※世界では8億人以上の人が飢えに苦しんでいます。その多くは女性と子どもです。 国連の活動は豊かな国の人にも役に立っているの?  もちろんです。平和を維持することが国連の最も重要な仕事です。平和が保たれていれば、すべての人が恩恵を受けます。また、環境を守る国連の仕事はすべての人の役に立っています。  さらに、国連のさまざまな活動が世界中に住むわたしたちひとりひとりに役立っています。例えば、国連によって決められた規則のおかげで、飛行機で安全に旅することができます。外国の人との手紙のやりとりも簡単になりました。天気予報も正確になりました。もう1つ、国連がわたしたち、特に学校の生徒や研究者に利益を与えている分野があります。それは統計です。国連は、人口、健康、食料、その他、人間活動のいろいろな面に関して、最も信頼性の高い統計を提供しています。 考えてみよう ・ブルキナファソのお話に出てくる子どもたちが新しい森づくりにこれほど熱心に取り組んでいるのはなぜだと思いますか。みなさんも自分の住んでいる地域で同じような活動ができるでしょうか。 ・ある家族が貧しくて、体を温めたり料理をしたりするためにたきぎが必要だとしたら、それが環境を破壊することになるとしても、見つけた木を切るでしょう。どうすればこの問題を解決できると思いますか。 ・わたしたちは、自分たちの地域などで貧困をなくすために何ができるでしょうか。例をあげてみましょう。 やってみよう ・毎日、袋やびんなど再使用することができる物を書き出しましょう。それが最初は何に使われていて、みなさんが何に使ったかを書きましょう。1カ月後、再使用できる物の数とその使用方法が増えたかどうか見てみましょう。 ・みなさんが住んでいる市(町/村)の市長(町長/村長)に手紙を書き、地域の環境についてどう考えているか、その問題を解決するために何ができると思うかを伝えましょう。 ・学校に国連クラブを作りましょう。友だちといっしょに、特定の国の子どもたち、例えばルワンダ避難民の子どもたちのために募金をしましょう。 国連情報コーナー 世界の人口の70パーセント以上がきれいな水のない場所で暮らしています。汚れた水が原因で、毎年2万5,000人近くが命を落としています。1980年、国連は、世界の最も貧しい人々に真水を提供する計画を開始しました。これまでのところ、この計画によって13億の人々に安全な飲み水が届けられています。 国連は、すべての子どもたちが、命にかかわる6つの病気の予防接種を受けられるようにしたいと考えています。ジフテリア、はしか、百日咳、ポリオ、結核、破傷風です。国連の活動によって、現在、毎年300万人以上の子どもたちの命が救われています。 世界のおよそ10億人、つまり6人に1人が文字を読んだり書いたりできません。そのほとんどは開発途上の(貧しい)国々に住んでいます。これらの国が軍備予算の4パーセントを教育に回せば、読み書きのできない成人の割合は、現在の半分になるのです。 ※最近では学校に行く女の子が増えてきました。国連は、女子の教育にもっとお金を使うことが国の将来にとってすぐれた投資になると信じています。 ●●6.わたしたちにできること●●● スウェーデンの子どもたちは、古紙や空缶をリサイクルして集めたお金で、コスタリカの森林6万5,000ヘクタール(およそ16万エーカー)を買い取り、保護しています。 アメリカ、ニュージャージー州の学校では、生徒たちの抗議運動によって、カフェテリアで使われていた使い捨てのプラスチックのトレーが紙のトレーに変わりました。 インドネシアの東カリマンタンでは、地元のボーイスカウトやガールスカウトの子どもたちが、火事で森林が焼失した1,200エーカーの土地に植林しました。 ニジェールのラモルドの子どもたちは、学校の校庭で、雨季にはお米とキビを、乾季には野菜を育てています。 これらの活動は、世界中の子どもたちが行っているプロジェクトのほんの1例に過ぎません。第6章では、みなさんが自分で、あるいは学校や地域で始めることができる活動についてお話します。これをヒントに、みなさんも活動してみてください。 環境を守るために 紙をむだに使わないようにしましょう。 表だけでなく、裏も使いましょう。 池や川を守りましょう。海に遊びに行ったときには、汚さないようにしましょう。 エネルギーを節約しましょう。電気はできるだけ消しましょう。 水を節約しましょう。しっかりと閉まらない蛇口やひびの入ったパイプを見つけたら、先生や親など、修理できるひとになおしてもらいましょう。 木を大事にしましょう。新しい木を植え、木々を保護しましょう。 自分たちの自然クラブを作りましょう。友だちを誘って、地域のそうじをしましょう。 平和を進めるために 本や新聞を読んで、世界の紛争について学びましょう。友だちやクラスの人たちと、考えられる解決策について話し合いましょう。総理大臣や国連大使に手紙を書いて、自分たちの考えを伝えましょう。 自分の身のまわりをよく見てみましょう。そこに人と人とのぶつかりあいがないか考えてみましょう。それを解決する方法について、みんなでいろいろな意見を出し合ってみましょう。戦争で破壊された地域の人々のために、衣類集めをしましょう。困っている人々を助けるために、コート、帽子、手袋、靴下、毛布などを集めましょう。 学校や地域でお祭りを企画し、10月24日の国連デーを祝いましょう。 人権を守るために 人権保護サークルを作りましょう。 人権についての意識を高め、寄付金を募るために、地元の有名人に連絡し、長距離行進、音楽イベント、スポーツ競技などのチャリティーイベントへの協力を依頼しましょう。集まったお金を、基本的な人間としての要求が満たされていない地域の子どもたちを助けるために使いましょう。 学校や地元の図書館にお願いして、人権に関する本を揃えてもらいましょう。 人権のいろいろな面について描いた写真や絵の展覧会やコンクールを開きましょう。 国連デーのアイディア 学校で:学校やクラスで会合を開き、国連デーを祝うことができます。いろいろな国の生徒がいれば、それぞれの国の民族衣装を着たり、国歌を歌ったり、自分の国の話をしてもらったりすることもできます。 平和維持、持続可能な開発、人権など、いろいろな分野における国連の役割について、討論会を開いてもいいでしょう。テーマを決めて、講師にお話してもらうのも一案です。いろいろな国の国旗をつくったり、図書館に各国の文化に関する本を展示してもらうこともできます。クラスの壁新聞や学校新聞で特集号を組んでみてはどうでしょうか。 視聴覚施設が整っていれば、先生に頼んで、地元の図書館や近くの国連広報センターからビデオを借りてもらいましょう。 あなた自身が個人で、地元の新聞に、国連をもっと支持しようという意見を投書することができます。 地域で:これまで国連デーの記念行事として行われている活動には、国連旗の掲揚式典、会議やセミナー、国際音楽祭、美術工芸品展、本や食品の即売会などがあります。 記念行事と合わせて、地元の自治体に国連デー宣言を働きかけることもできるでしょう。平和と人権尊重の推進に大きな貢献をした人々には、非政府組織が国連デー賞を授与することもできます。 多くの国では、国連デー記念行事として、植樹、困っている人々のための本や衣類の回収、国際的な人道援助のための募金活動なども行われます。場合によっては、政府が、道路や公園に国連にちなんだ名前をつけたり、国連デー記念切手やコインを発行したりして、国連デーを祝うことがあります。 ポスター、絵、パンフレットがほしいときには、最寄りの国連事務所に連絡してください。どこに連絡してよいかわからないときには、国連本部に問い合わせてください。 Public Inquiries, United Nations,GA‐ 57, New York,NY 10017,U.S.A.  電話番号:1‐ 212‐ 963‐ 4475/9246  ファクス:1‐ 212‐ 963‐ 0071  電子メール:inquiries@un.org 大切な言葉を探せ! アルファベットをつなげると、意味のある大切な言葉になります。そのほかにも大切な言葉を見つけることができますか。 ----------------- RPEACEOAKMNASQO CEHUMANRIGHTSSM DKSJLDISARMEDNL EBIOFLXRMPFDYON NELHLIOTUWANVIA EPATIUONSPMILTI GENERATIONIULAR ODOCENTIMDLGUNA TTIGENEROTYIADT ISTFORUMGNUANEI ADARMEDMDECENTN TRNOITNEVRETNIA EUGOLAIDLDTIONM ZNAWRETHCHILDUU ENVIRONMENTKRSH ----------------- ・GENERATION/世代 ・DISARMED/武装解除した ・FORUM/話し合いの場 ・NEGOTIATE/交渉する ・DIALOGUE/対話 ・HUMANITARIAN/人道的な ・DECENT/一定水準の ・RESOLUTION/決議 ・INTERVENTION/介入 ・PEACE/平和 ・HUMAN/人間の ・RIGHTS/権利 ・CHILD/子ども ・UNITED/連合の ・NATIONS/国々 ・ENVIRONMENT/環境 ・FAMILY/家族 国連についてもっとよく知るために  国連では、小学生から高校生まで、すべてのレベルに合わせた様々な教材を準備しています。ビデオ、図表、図書などの国連教育資料は、世界の問題に目を向ける授業に役立ちます。 ・国連に関する学校教材キット:小学校、中学校、高校用のキットがあります。世界の様々な問題に関するテキストとアクティビティが含まれています。コピーして配布しやすい形式です。 ・国連旗の図とキット ・『女の子たち:世界にチャレンジ』 ・『地球−青く美しい私たちのふるさと』 ・『模擬国連への招待』(ビデオ付き) ・『国際連合の基礎知識』 ・『世界統計ポケットブック』 ・『共通の目標』(ビデオ) これらの出版物やビデオをご注文になりたい場合の連絡先は、以下のとおり。 UN Publications,DC 2 -853 ,United Nations,New York,NY 10017 ,USA 電話:1 -212 -963 -8302 ファクス:1 -212 -963 -3489 電子メール:publications@un.org ホームページ:http://www.un.org/Depts/pubs インターネット上で手に入れることができる教材 国連のウェブサイトには、生徒にも先生方にも国連について関心と知識をもってもらえるように、豊富な情報、アクティビティ、教育リソースなどを提供するオンライン教育サービス、「サイバースクールバス」があります。貧困、健康、世界の都市の状況など、いろいろなテーマについて扱った総合的な教材を入手することができます。アクティビティやプロジェクトのアイディアも満載されており、忙しい先生や家庭指導者の方々にもぴったりです。 サイバースクールバスは、http://www.un.org/Pubs/CyberSchoolBusでアクセスできます。 国連発見 発行日:2000年6月 発行:国際連合広報センター 〒150‐0001 東京都渋谷区神宮前5‐53‐70 国連大学ビル8階  電話(03)5467‐4451  FAX(03)5467‐4455  http://www.unic.or.jp/  E‐mail:unictok@blue.ocn.ne.jp どうして国連が必要なの? 平和を守るため:国連は、紛争が起こったとき、話し合いの場を提供します。必要ならば、紛争が激しくならないように、平和維持軍を送ります。 環境を守るため:国連は、気候の変動、空気や水の汚染、種の絶滅、そのほか多くの問題を防ぐために、各国政府の力を結集させています。 貧困とたたかうため:国連は、貧しい国々が自分たちの力で発展するのを手助けするため、技術的、財政的な援助をしています。 保健医療と教育を改善するため:国連は、貧しい国々がよりよい学校教育を提供すること、また予防接種や安全な飲み水の確保などを通して保健医療を向上させることを手助けしています。 緊急時に援助を行うため:国連は、何百万人もの難民や飢饉・自然災害の被害者を助けるために、食料援助などの救援活動を組織しています。 人権を守るため:国連は、子ども、女性、少数者の権利について国際的な基準を定めています。 民主主義を築くため:国連は、国々が自由で公正な選挙を行えるよう手助けしています。 発行:国際連合広報局 印刷:国際連合印刷部 DPI/2006―October1998―20M