目次 カイロ・コンセンサスとICPD+5について ......1 行動計画の要旨 国際人口開発会議(ICPD)、1994年9月5日〜13日、カイロ ......4 カイロ・コンセンサスへの道:数字よりも人間を ......9 米国の実績 ......12 AIDS/HIV:新たな動向 ......14 平等、公平性および女性のエンパワーメント ......17 移動する人々:都市化と国際移住 ......20 資金問題:資金のコミットメント ......22 60億人を越えて増え続ける人口 ......25 人口縮小の神話 ......28 NGOと市民社会の役割 ......30 若者と人口増加のはずみ ......32 家族計画からリプロダクティブ・ヘルスへ ......35 貧困、人口、そして開発 ......38 人口と環境 ......40 消費と資源 ......42 ジャーナリストのためのノート:言葉が意味するもの ......44 照会先:国連、米国政府および国際団体 ......47 照会先:米国の非政府組織 ......49 ************************************************************ ●●カイロ・コンセンサスとICPD+5について●●●  1999年、国際社会は「ICPD行動計画」から5年後の再検討を行う。「カイロ・プラス・ファイブ」あるいは「ICPD+5」と呼ばれるこのプロセスは、現在までの進捗状況を評価し、残された障害を検討し、会議の20年後の目標を実現するための実際的な勧告を作成するものである。 カイロ・コンセンサスについて  1994年9月にカイロで開催された「国際人口開発会議(ICPD)」は、グローバルな人口開発イニシアチブにとっての分水嶺となった。 各国は今、人口問題が持続可能な開発戦略の核心をなしていることを認識している。急激な人口増加と高い出生率は発展の足かせとなり、貧困を永続化させる。それはまた、手持ちの資源を現在のニーズに注ぎ込まさせることになり、その結果、各国が将来に目をむけることを難しくする。 しかし、カイロ会議はまた、「人口抑制」の考え方に終止符を打つものでもあった。会議では、家族規模の縮小と人口増加の原則は「抑制」ではなく、選択に依存すべきであるとの認識が示された。それはすなわち、ほとんどの女性は選択の余地を与えられれば、自らの母親よりも産む子どもの数を減らすことになるという考え方に他ならない。その考えは30年におよぶ経験から生まれたものであった。 選択とは、家族計画に関する幅広い情報とサービスを含めたリプロダクティブ・ヘルスケア(性と生殖に関するヘルスケア)へのアクセスを意味するものであるが、それだけではない。女性も男性も、利用できるサービスとケアの質がリプロダクティブ・ヘルスに関する必要性を充足している、と感じることのできるものでなければならない。 カイロ会議の課題は、女性と女児の教育により大きな注意を向けることを意味する。それは、女性の選択に対する家族とコミュニティーの支援を奨励する指導力を意味する。それはコミュニティー、あらゆる政府レベルおよび民間セクターにおける女性の活躍を推進することを意味する。それは女性の法的権利の擁護を意味する。それはエンパワーメント、公平性および平等という3つの言葉を意味する。それはまさに強力な、時宜に適った考え方である。 ICPDの20ヵ年計画は野心的かつ実際的なものである。3年間にわたる真剣な討議の成果であるこの計画は、貧富、南北、また先進国・途上国の区別なく、カイロ会議に参加した全179カ国によって合意された。20ヵ年計画は2015年までに、以下の実現を要求している。 ●家族計画とセクシュアル・ヘルスを含む、良質かつ金銭的に受入れ可能なリプロダクティブ・ヘルス・サービスへの普遍的アクセス ●乳幼児および妊産婦死亡率の大幅削減 ●男女間の公平と平等および女性のエンパワーメントを確保するための幅広い措置 ●初等教育への普遍的アクセス ●教育における「男女間格差」の是正 1999年のICPD+5について 「ICPD行動計画」実施5年後の再検討と評価は、非政府組織(NGO)およびその他市民社会の要素に対し、1994年以降の成果、すなわち、何が成功したか、どのような障害に直面したか、また、今後どのような方針を採るかについて、現状認識を行う機会を提供するものである。 1999年2月8日〜12日には、ハーグのオランダ会議センターで国際フォーラム(「ハーグ・フォーラム」)が開催された。 「ハーグ・フォーラム」の直前には、これもハーグのオランダ会議センターでNGOフォーラムと青少年フォーラムが開催された。ハーグではまた、議員の会合も開催されている。これら3つの会合では、「ICPD行動計画」に対する政治的、財政的コミットメントの拡大が求められた。 ICPD+5プロセスは、人口開発委員会(CPD)第32会期でも継続された。1999年3月24日から4月1日にかけて開催された同委員会は、1999年6月末に開催予定の国連特別総会(UNGASS)の準備会合となった。UNGASSでは、「ICPD行動計画」の実施状況の再検討と、今後実施すべき主要な行動に関する決定が行われる予定である。 NGOフォーラム事務局 NGOフォーラムの報告書は、NGOフォーラムのウェブサイトで入手できる。 アドレス:http://www.ngoforum.org 特別総会会期中のNGOの活動に関する情報については、以下に問い合わせてほしい。Conference of Non-Governmental Organizations (CONGO): Rebbecca Nichols, ExecutiveDirector, congongo@aol.com, (212) 986-8557 または Population Communications International: David Andrews, President, dandrews@population.org,(212) 687-3366 国連人口基金(UNFPA) ハーグ・フォーラムおよびICPD+5関連のその他の国連活動については、以下のウェブサイトで情報を入手できる。 アドレス:http://www.unfpa.org/ICPD/ICPD.HTM 1999年5月 ●●行動計画の要旨●●● 国際人口開発会議(ICPD)、1994年9月5日〜13日、カイロ  活発な討議の末、180カ国に近い国々は、16章からなる「ICPD行動計画」の採択に合意した。115ページに及ぶ行動計画は、人間を中心とした持続可能な開発と人口の安定を推進するための20ヵ年計画の概略を示し、この問題に関する幅広い原則と特定の行動の枠組を定めている。約20カ国の代表団は、行動計画の特定の部分について留保を表明した。 第1章および第2章第1章および第2章第1章および第2章第1章および第2章::::前文と原則は、開発と人権に関する行動計画の背景を取り扱っている。  前文はICPDを地球的な文脈から捉え、人口と開発の相互依存関係、最近の人口急増、パートナーシップと国際的資源を動員する必要性、ならびに、その他の世界会議で得られた合意および普遍的な人権の基準との連関に留意している。  15の原則は、行動計画の残りの部分で検討される基本的な問題に関する立場をのべている。こうした原則としては、「世界人権宣言」に定める万人の普遍的な平等と権利、人間を中心に据えた持続可能な開発、男女の公平性、人口対策プログラムの背景、人口・資源・環境および開発の関係、貧困の解消、教育と肉体的・精神的健康を享受する権利、家族に対する支援、子どもの健康と育成、正規の移民の処遇、庇護を受ける権利、先住民の権利、ならびに、幅広い社会基盤に利益をもたらす持続的な経済成長などがあげられている。  それ以降の各章はそれぞれ、「行動のための基盤」、「目標」および「行動」からなっている。 第3章:人口、持続的経済成長および持続可能な開発の間の相互依存関係:増加する人間のニーズおよび行為と、天然資源の限りある「積載能力」の連関が概説されている。  行動勧告としては、人口、生産および消費の力学を持続可能な開発政策に統合すること、教育、雇用および保健サービスを含め、人的資源、特に女性と貧困層のニーズに対する投資を行うこと、社会に適応した経済を促進すること、ならびに、生態学的に脆弱な地域における貧困を解消するため、追加的な措置を講ずることがあげられている。 第4章:男女の平等、公平性および女性のエンパワーメント:男女間の不均衡ならびに女性のエンパワーメント、女児の保護および男女の公平性実現の必要性に取り組んでいる。  行動勧告には、女性のエンパワーメントを図る政策とプログラム、女児の平等な取り扱いを促進し、その軽視と虐待を防ぐこと、ならびに、家庭生活、保健、コミュニケーションおよび経済における男性の平等な責任を促進することが含まれる。 第5章:家族、その役割、権利、構成および構造:家族はそのあらゆる形態において社会の基本的な単位であること、および、人口、開発政策は多種多様な家族形態を促進すべきであることを認めている。  行動勧告としては、貧困家庭の稼得能力を高め、仕事と親の責務の両立を図ること、および、健康面や社会面や政治面で不利な立場にある家族を援助するため、革新的な政策を開発することをあげている。 第6章:人口の増加と構造:人口増加が経済成長を上回る国々は、人権と持続可能な開発に基づく生活の質を保証する上で、特殊な課題に直面すると述べている。  行動勧告としては、人口の動向を社会・経済開発に統合すること、出生率を高めることにつながるような高い妊産婦死亡率と乳幼児死亡率を低減させること、子どもと若者の健康、教育、社会、訓練および雇用上のニーズを充足すること、高齢者、特に女性のための公平性、自立および支援システムを拡充すること、ならびに、先住民と障害者の視点を認識し、対応する政策とプログラムを開発することがあげられている。 第7章:リプロダクティブ・ライツとリプロダクティブ・ヘルス:すべてのカップルと個人は、性と生殖に関する最高の健康水準を達成する権利を有することが述べられている。  行動勧告としては、2015年までに、青少年、男性、移民および避難民のための参加型プログラムを含め、普遍的なリプロダクティブ・ヘルス・サービスを提供すること、2015年までに、自発的かつ情報に基づく選択とケアの質という原則に基づき、安全、適切かつ資金面で十分な家族計画プログラムに対する普遍的なアクセスを実現させること、女性の中絶の回避を助けること、HIV/AIDSをはじめとする性感染症の予防、発見および治療を促進すること、責任の必要性、現状の行動、および、女性の性器切除を含む虐待防止に対する認識を向上させるとともに、包括的な性教育およびサービスを支援する政策とプログラムを開発すること、ならびに、青少年向けの適切かつ支援的なリプロダクティブ・ヘルス・プログラムおよびサービスへのアクセスを確保することがあげられている。 第8章:保健、罹病率および死亡率:健康の増進と寿命の伸長、および、万人の生活の質の改善に対する国際、国内のレベルにおけるコミットメントに焦点を当てている。  行動勧告としては、罹病率と死亡率を低減させ、健康の保護者としての女性の役割を認識し、局地的および大規模な環境における健康上の危険を軽減するための戦略を促進すること、2015年までに、現在の高い乳児死亡率と幼児死亡率をそれぞれ1000人あたり35人と45人に低減させ、妊産婦死亡率を半減させること、ならびに、HIV/AIDSの影響を防止・評価するための資源動員を行い、感染者すべての権利を保護することをあげている。 第9章:人口分布、都市化および国内移民:人権との関連において、各国が持続可能な開発、および、すべての強制移住や「民族浄化」の終焉など、移住に関連する「プッシュ要因」の削減を図ることによって均衡の取れた持続可能な人口分布のパターンを作り上げる必要性を概説している。  行動勧告としては、人口分配政策とその他の開発目標、政策および人権との整合性を保つこと、中小規模の都市の成長を促進すること、農村開発のためのインセンティブ、保全措置およびインフラを通じ、都市偏重を是正すること、成長に見合った都市開発を促進すること、1949年の「戦時における文民の保護に関するジュネーブ条約(第4条約)」との一貫性を保つこと、女性とストリート・チルドレンをはじめとする都市部貧困層の状況を改善すること、ならびに、国内避難民に対し、保健、教育および雇用機会を含む基本的社会サービスを提供することがあげられている。 第10章:国際移住:移住の根本的な原因と避難民の脆弱性に対処する必要性を強調しながら、正規および非正規移民、難民、亡命者および避難民について検討している。  行動勧告としては、先進国・途上国間の経済的不均衡に対処すること、環境難民の状況に対処すること、移住要因に関する健全なデータを収集すること、差別的な態度と慣行に対処すること、避難民の統合と再統合を促進すること、搾取、売春および強制的養子縁組をはじめとする国際的人身売買に対する制裁を採択すること、国境を越えた責任のためのメカニズムを強化すること、ならびに、自由が脅かされている者を強制送還しないというノン・ルフールマン原則を遵守することがあげられている。 第11章:人口、開発および教育:良質の教育に対する普遍的アクセスの必要性、人口と持続可能な開発の関係、ならびに、「自らの子どもの数と出産間隔を自由に責任を持って決定する権利を行使する」人々の能力を増大する必要性に焦点が当てられている。  行動勧告としては、良質の教育に対する普遍的アクセスを実現すること、職業訓練、非正規教育および識字プログラムを促進すること、リプロダクティブ・ヘルス、ジェンダー認識、人口、保健および環境の観点を適宜、既存のプログラムに統合すること、メディアを利用して、人口、保健および開発に関する文化的に適切な知識と動機づけを広めること、データベースやネットワークを通じ、人口、消費、生産および持続可能な開発の間の関係に関する情報を配布すること、ならびに、人口および開発問題に関する研究を強化することがあげられている。 第12章:技術、調査および開発:人口、社会経済およびリプロダクティブ・ヘルスに関するデータを収集、分析および配給する必要性が概説されている。  行動勧告としては、データの収集と利用を奨励すること、人口、教育、環境、保健、貧7困、家族福祉、移住、および、消費と経済開発における女性の役割など、開発問題のカテゴリーを結び付けるデータベースを設置すること、適切な訓練プログラムを実施すること、社会、医療および技術面でリプロダクティブ・ヘルスとセクシュアル・ヘルスに関する調査を精緻化すること、プログラムにおける社会的、文化的および経済的差異の認識を高めること、オペレーションズ・リサーチを評価に応用すること、ならびに、調査で明らかになった男女間格差を検討することがあげられている。 第13章:国内行動:各国は人口問題を国内開発戦略に組み込み、社会のあらゆるセクターを開発に関する決定に関与させ、資源の動員と配分を行うべきであることが述べられている。  行動勧告としては、パートナーと協力し、人口と開発に関する戦略、計画、政策およびプログラムに対する認識を高めること、人的資源、特に女性を指導者として養成すること、経験の共有とデータベースのネットワーク作りを促進すること、クライアント中心の情報システムを開発すること、民間セクターの関与拡大を含むコスト回収措置を通じて資源の動員を図り、「良質のリプロダクティブ・ヘルスおよび家族計画サービスの普遍的な提供とアクセス」を確保すること、ならびに、信頼性の高いコスト見積りの開発を含め、社会部門における公的援助および開発援助を増大させることがあげられている。 第14章:国際協力:国際社会が行動計画の実施を可能にする経済環境を整備し、「人間中心」の人口・開発戦略を開発し、人口・開発プログラムに対する資金提供に強力なコミットメントを行う必要性が述べられている。  行動勧告としては、国内の能力建設を補強するため、技術援助と適切な技術移転を行うこと、持続的経済成長にとって好ましい経済政策を推進すること、政府機関と非政府組織の協力を強化すること、人口・開発関連の公的援助を全体としてGNPの0.7%に引き上げるという合意された目標の達成に努めること、評価、ニーズ把握および補完プログラムに基づき、資金調達と計画策定を調整すること、革新的な資金調達メカニズムと直接的な南南資金協力を模索すること、ならびに、人口、リプロダクティブ・ヘルス、セクシュアル・ヘルスおよび家族計画に関する資金援助を拡大することがあげられている。 第15章:非政府部門とのパートナーシップ:あらゆる政府レベル、NGO全体および民間セクターの間におけるプログラムの策定、実施、調整および評価に関する協力とパートナーシップの拡大を求めている。  政府を対象とした行動勧告としては、対話、意思決定、プログラムの企画、訓練、啓発およびその他の活動を通じ、NGO、特に女性団体とのパートナーシップを促進すること、ならびに、民間セクターおよびNGOとのパートナーシップを促進することがあげられている。NGOを対象とした行動勧告としては、人口と開発に関する国内、地域および国際の討論を結集しながら、コミュニティーとの相互作用を強化することがあげられている。民間セクターを対象とした行動勧告としては、資金およびその他適切な支援を非営利NGOに注入し、かつ情報、教育およびリプロダクティブ・ヘルス・サービスに対するその従業員のニーズを充足することがあげられている。 第16章カイロ会議のフォローアップ:国内、小地域、地域および国際のレベルのフォローアップ・メカニズムを創設し、適切で調整の取れた特定の政策とプログラムを通じて行動計画の実施を促進することが要請されている。  行動勧告としては、政治的な指導力とコミットメント、情報配布、支出レベル、説明責任、学際的なノウハウと評価、および、国連と援助団体の効率向上に優先順位をつけることがあげられている。ICPDは2000年までに年間170億ドル、2015年までに210億ドル以上を人口およびリプロダクティブ・ヘルス・プログラムのために動員するというグローバルな公約を行った。これまでのところ、これらプログラムに向けられている資金は年間100億ドル足らずで、その5分の4が開発途上国からのものである。国際援助は、ICPDが2000年までの達成に合意した年間57億ドルをはるかに下回っている。 出典: Programme of Action of the International Conference on Population and Development;Document/Conference Summary, Population Communications International; Chapter Summaries,International Womenユs Health Coalition; State of World Population 1998, United Nations Population Fund.1998年12月 ●●カイロ・コンセンサスへの道:●●● 数字よりも人間を  1946年、戦争による死者と病気により、人口が減少するのではないかという当時の懸念を背景に、人口の動向を分析する「人口課」が国連事務局内に設置された。研究者たちは人口学的分析法を開発し、開発途上国の政府は最初の国勢調査を行った。  1950年と1960年の調査結果が明らかになると、政策立案者たちは世界人口の急増を懸念するようになった。国連の役割は政策開発および人口プログラムに対する資金・技術援助にも拡大された。人口増加の予測を含むデータ収集と分析の改善により、人口問題はより多くの政策立案者の注意を引くようになり、各国の人口対策プログラムを刺激した。  人口問題に対処する必要性について世界的なコンセンサスをはかるため、国連は1974年、1984年および1994年の3度にわたって国際人口会議を開催した。これらの会議は、持続可能な人口および自発的な家族計画プログラムを促進する各国の政策に対し、政治的な支援を作り出した。  カイロにおける「1994年国際人口開発会議」は、重要な転換点となった。会議文書は社会経済開発にとって人口増加の抑制が重要であることは再確認しつつも、この目標を実現するための戦略については、人口数値目標の達成から個々の男女のニーズ充足へと、重点を大きくシフトさせたのであった。 カイロでの1994年国際人口開発会議(ICPD)  国連経済社会理事会は1991年、1994年会議の名称を設定するに当たり、開発と人口との関係を明白にさせた。リオデジャネイロにおける「1992年国連環境開発会議(ICED)」の準備では、環境と人口の要素が経済成長に死活的な意義を持つとする、新しい「持続可能」の理念に注意が集中された。  その他、「1990年子どものための世界サミット」および「1993年ウィーン人権会議」も重大な影響を与えた。ICPDの第1回準備会合では、人口、持続可能な経済成長および開発をICPDのテーマとすることが決議された。  ICPDは人口と開発に関する史上最大規模の政府間会議となった。政府、NGO、国連機関および政府間機関からは、1万1000人の代表が参加した。179カ国は来る20年間の行動計画を話し合う一方で、4000のNGOはこれと並行した会議を開催し、メディアの関心もかつてないほど高かった。 カイロの成果  カイロ・コンセンサスの鍵であるだけでなく、その主たる成果とも呼べるものは、教育と保健サービスへのアクセス拡大、技能開発と雇用、および、あらゆるレベルでの政策および意思決定へ全面的に関与させることによって、女性により多くの選択肢を提供し、それによって女性のエンパワーメントを図る必要があることが認識されたことであった。  ICPD行動計画は、目標値やインセンティブ、強制を用いない方向での人口・家族計画プログラムの改革を可能にした。その結果、これらプログラムにはサービス、教育および良質のケアを中心要素とする総合的アプローチが用いられるようになった。  カイロ会議以降、非政府組織は公式会議の議事にほぼ全面的に参加するようになった。NGOの役割と市民社会に関する行動計画の文言は、どの国連会議よりも強力なものとなった。カイロ以降、NGOは正式な代表団として国連会議に参加し、最終文書の文言作成に重要な貢献を行っている。 ICPD+5:成果の再検討  1999年の「ICPD+5」は、カイロ行動計画の20年間の過程で最初の再検討会議となる。国連総会は、現在までの実施状況の包括的な評価を命じるに当たり、再検討会議は行動計画の規定を見直すものではなく、その実施を進展させる方法を明らかにするものであるとの決議を行った。  4回にわたる円卓会議の第1回目が開催された1998年4月からは、プログラム実施国、援助国、国連システム、および、NGOと民間セクターを含む市民社会が参加する一連の行事(1)が行われ、現状での問題が討議されている。  1999年2月にハーグで開催された国際フォーラムでは、次なる実施段階に関する勧告が作成され、1999年3月の人口開発委員会に提出された。今回の再検討は1999年6月、3日間にわたって開かれる国連特別総会で完了することになっている。 NGOの役割  NGOは再検討プロセスに全面的に関与することになる。カイロ行動計画の実現に不可欠なものとして、NGOは5つのテーマを明らかにしている。 ●資源と唱道 ●リプロダクティブ・ライツ:言葉から実現へ ●カイロ・アジェンダの実践:セクシュアル・ヘルスおよびリプロダクティブ・ヘルス・サービスの提供 ●人口、環境および開発の連関 ●パートナーシップ  各々のテーマは、1999年2月のハーグNGOフォーラムにおけるパネル討論の中心議題となる。フォーラムの最終文書では、21世紀に向けたカイロ行動計画の実施に必要な一層の措置が提案される予定である。 注:(1)これらの行事は、青少年のセクシュアル・ヘルスとリプロダクティブ・ヘルス、リプロダクティブ・ライツとリプロダクティブ・ヘルス・プログラムの実施、女性のエンパワーメント、男性の関与および人権、市民社会の役割、ならびに、人口とマクロ経済の関連に関するものとなる。 1999年5月 ●●米国の実績●●●  1998年11月時点の米国の人口は世界で第3位の2億7,400万人で、カイロでICPDが開催された1994年の時点と比べて約1500万人増加した。第1位は依然として中国で12億5000万人、第2位のインドは1994年から8480万人増えて9億8220万人となった。1999年央時点の世界人口は60億人となり、過去5年間で4億人の増加を記録する見込みである(1)。 ●移民を除く米国の自然人口増加率は現在0.6%で、毎年160万人ずつ人口が増えている計算になる。先進国でこれよりも増加率が高いのは、ニュージーランド(0.8%)とオーストラリア(0.7%)だけである。欧州、ロシアおよびその他一部の旧ソ連諸国では、わずかであるが自然増加率がマイナスとなっている。それでも、世界平均の増加率は1.4%となっている(2)。 ●国勢調査局によれば、米国の合法移民は1999年に82万人に上るものと見られる(3)。合法移民と自然増を合計した米国の人口増加率は0.9%で、カナダとオーストラリアを除くいずれの先進国よりも高くなっている(4)。 ●米国の出生率(女性1人あたりの平均出産数)は1.96で、先進国の中でもトップレベルにある。世界で最高の出生率はイエメンの7.6で、わずかの差でオマーン(7.2)、ウガンダ(7.1)およびニジェール(7.1)がこれに続いている。最低の出生率はイタリアの1.19となっている(5)。  これらの人口増加率はいずれも低下傾向にあるが、国連の推計によれば、米国の人口は増加を続け、2025年には3億3,250万人に達するものと見られている。一方、世界全体の人口は80億3,900万人に上るものと見られるが、この数は5年前の推計よりも約3億6,000万人少なくなっている(5)。 死亡率  米国男性の平均寿命は73.4歳であるが、これはキューバ、コスタリカ、香港、日本、イスラエル、クウェート、カナダおよびほとんどの欧州諸国を含む22カ国よりも低い数字である。女性の平均寿命80.1歳は、西欧(80.9歳)、ギリシア、プエルトリコ、カナダ、香港および日本よりも短い(5)。  世界全体の平均寿命は男性が63.4歳、女性が67.7歳であるが、後発開発途上国について見ると、平均寿命はそれぞれ50.9歳と53.0歳で、北米よりも20年以上も短くなっている。平均寿命がもっとも短いのはマラウイ(男40.3歳、女41.1歳)とシエラレオネ(男36.0歳、女39.1歳)である(5)。  米国の乳児死亡率は出生1000人あたり7人で、世界平均の57人よりははるかに低いが、他の先進国14カ国よりも高く、その他8カ国とほぼ同じレベルにある。乳児死亡率がもっとも低いのは日本(1000人あたり4人)で、もっとも高いのはシエラレオネ(169人)である(5)。 消費  米国国民の1人あたり平均肉消費量は年間260ポンドで、世界最高となっている。この数字は先進国平均の約1.5倍、東アジア平均の3倍、バングラデシュ平均(6.5ポンド)の実に40倍に当たる(6)。  米国が世界人口に占める割合はわずか4.6%であるが、主として化石燃料の燃焼から、世界の二酸化炭素排出量に占める割合は24%に及んでいる(6)。  直接的あるいは間接的に、米国国民は毎日、自分の体重に当たる一次資源(石油、石炭、その他鉱物および農林産物)を消費している(7)。  今日、米国で生まれる子どもは一生の間に、インドなどの開発途上国で生まれる子どもの30倍に当たる影響を環境に及ぼすことになる。 ICPDにおけるコミットメントの履行  1995年の予算削減まで、米国の家族計画に対する援助額は1年あたり5億8,300万ドルに上っていた。1999年度予算では30%減の3億8,500万ドルとなっている(9)。 出典: (1) UN Population Division, Department of Economic and Social Affairs, 1998 Revision: World PopulationEstimates and Projections (New York: United Nations), Oct. 28, 1998; and U.S. National Report for the U.N.International Conference on Population and Development, U.S. Department of State; (2) PopulationReference Bureau, 1998 World Population Data Sheet (Washington DC: 1998); (3) US Bureau of the Census,メPopulation Projections of the United States by Age, Sex, Race and Hispanic Origin: 1995 to 2050,モ CurrentPopulation Reports, (Washington DC: US Government Printing Office, 1996: 28, Table Q); (4) US Bureauof the Census Web site (http:/www.census.gov/population/estimates); and Population Reference Bureau,1993 World Population Data Sheet (Washington DC: 1993); (5) UNFPA, The State of World Population1998; and Population Reference Bureau, 1993 World Population Data Sheet (Washington DC: 1993); (6)UNDP, Human Development Report 1998; (7) Alan Thein Durning, How Much is Enough? The ConsumerSociety and the Future of the Earth (New York: W.W. North & Co., 1992); (8) Al Gore, Report of thePresidentユs Commission on Sustainable Development (Washington DC: June 1993); (9) Population ActionInternational, メPolitics of Population Assistance,モ PAI Web site (http:/www.populationaction.org). 1999年1月 ●●AIDS/HIV:新たな動向●●●  AIDS/HIVは、過去数十年間に開発途上国が達成した生活の質的向上面での進歩を逆転させている。それは平均寿命を縮め、保健を取るか、それとも開発に不可欠な投資を取るかの選択を迫っている。例えば、エイズ患者が国民の5%に上れば、国内での保健支出の総額は40%増えることになる(1)。 ●関係する政府は、エイズを保健上の課題として捉えるだけでなく、その開発上の優先課題の中心に据え、あらゆる政策立案の分野で危機に対応できるようにする必要がある。政府は教育とカウンセリングのための法的環境およびプログラムを整備することにより、エイズへの認識を高め、行動の変化、安全な性行動、コンドームの使用および性感染症(STD)の治療を促進しなければならない。政府とNGOの間であれ、教会と民間セクターの間であれ、パートナーシップが不可欠である。 ●予防教育は成果を上げている。南部アフリカのいくつかの工場では、同僚による教育、コンドームの配布、自発的な検査とカウンセリング、および、職場での健康保険や傷害保険の運用によって、従業員一人あたりわずか6ドルのコストで、新規感染率が3分の1以上削減された(2)。 エイズは死亡原因の第1位  全世界のAIDS/HIV感染者は、子ども120万人を含め、3340万人に及んでいる。エイズ蔓延後、この不治の病で命を失った人々は1390万人に上っているが、そのうち320万人が子どもである。1998年には250万人の人々がエイズで死亡した(3) 。結核による死者の優に30%はHIV/AIDS感染によるもので、こうした死者を計算に入れれば、エイズは2020年までに、感染症としては成人の最大の死亡原因になると思われる(4)。 エイズは開発途上地域で急速に蔓延  1990年までに、開発途上地域でのエイズによる成人の死者は、マラリアによる死者をすでに上回っていた(3)。2020年までに、これらの国々では、成人の感染症による死亡のうち、エイズは37%の原因になるものと見られている(4)。  新規感染率はほとんどの先進国で低下してきているものの、世界全体でみた場合、1998年には依然として580万件の新規感染が見られ、そのうち70%がサハラ以南アフリカで発生した。この地域では、成人のエイズ感染者が2250万人に達しているほか、成人の死亡全体の75%がエイズあるいはエイズ関連の病気を原因としている。その大半は20歳から50歳までの働き盛りの年齢層に集中している。 ●ボツワナでは、成人全体の25%がHIVに感染している。HIV感染の割合は、ジンバブエとナミビアで20%、ザンビアで19%、スワジランドで18%、その他いくつかのアフリカ諸国で10%以上に達している(5)。 ●HIV感染からエイズ発病に到る事例が比較的少ないボツワナでは、現在のところ、エイズによる企業の損失は総賃金の1%未満に止まっている。2003年までに、HIV感染者は7倍に増えると予想されることから、保健関連のコストは総賃金の12%近くにまで上昇するものと見られる(2)。●女性は開発にもっとも重要な役割を担いながらも、社会的、経済的不平等のために、特に脆弱な立場に置かれている。アフリカでは、25歳未満の女性の感染率がもっとも急速に上昇している(1)。 ●南アジアと東南アジアでは、HIV/AIDS患者が670万人を数える一方、1998年の新規感染者も120万人に上った(3)。 ●最近の国連報告では、インド都市部におけるエイズの「爆発」的蔓延が伝えられているが、これは明らかに、移住労働者とトラック運転手によるものである。アジアにおけるエイズの蔓延はアフリカよりも進む可能性がある(5)。 ●HIV感染率は、アフリカでは2000年代まで、アジアでは2010年代まで、頭打ちにならないものと予想される。  多くの開発途上国では、エイズによって寿命が縮んでいる。開発途上地域の大半では、1990年までに、平均寿命が40歳から64歳へと延びた。しかし、ブルキナファソとコートジボアールでは、エイズのために、得られた延びの3分の2がかき消されてしまった(4)。 ●ボツワナでは、平均寿命が1990年の61歳から47歳へと低下している。 ●ジンバブエでは、2005年までに平均寿命が66歳に達するものと見られていたが、今日ではエイズのため、出生時の平均余命が41年に止まっている。エイズの影響により、人口の伸びは停止し、2015年までに19%の減少を見るものと予測される(6)。 広がるエイズ孤児の悲劇  エイズの蔓延により、800万人以上の子供たちが一方あるいは両方の親を失った。UNFPAの調査対象となった23カ国では、これら「エイズ孤児」の数は2000年までに倍増し、2010年までに4000万人に達するものと予測されている。エイズ孤児は栄養失調に陥ることが多いばかりでなく、学校を辞めたり、自立して家庭で大人の責任を担わなければならなかったり、家を離れたり失ったりする可能性も高い。ストリート・チルドレンとなる子どもも多く見られる。女児は結婚を余儀なくされることもある(7)。HIV感染率が低下し、ピークを越えたと見られるウガンダでさえ、エイズ孤児の数が170万人に上ると推定されている(5)。 希望の徴候  タイ、ウガンダおよびブラジルをはじめとする一部の貧困国では、保健教育、コンドームの使用促進および乱れた性関係の防止を含む政府主導型の協調的プログラムによって、HIV感染率が抑制されてきている。 ●タイでは、売春宿を対象とする精力的キャンペーンにより、コンドームの使用率が90%を越えた。エイズ以外のSTD患者の数は大幅に減少し、徴募兵の間でのHIV感染率も4%から2%弱へと低下した。 ●ケニアのナイロビでは、500人の売春婦を対象としたSTD治療プログラムにより、そのコンドーム使用率が80%に達し、その客、客の妻および他のパートナーについて、年間1万件の感染が防止されたと見られている。 ●ブラジルでは、コンドームの販売量が1990年の40万6000個から、1996年には2700万個へと急増した(4)。 出典:(1) Speech given by Callisto Madavo, Vice-President of World Bankユs Africa Region, 12 th Wor l d AI DSConference, Geneva, June 30, 1998; (2) Judith Achieng, メAfrican entrepreneurs take interest in AIDSprevention,モ Inter Press Service, July 25, 1998 (Nairobi: July 1998); (3) Joint UN Program on HIV/AIDSand World Health Organization, AIDS Epidemic Update: December 1998 (New York: December 1998),www.unaids.org/highband/document/epidemio/wadr98e.pdf; (4) メConfronting AIDS,モ World Bank PolicyResearch Report, (New York: Oxford University Press, October 1997); (5) Joint UN Program on HIV/AIDSand World Health Organization, Report on the Global HIV/AIDS Epidemic, June 1998,www.unaids.org/unaids/document/epidemio/june98/global%5Freport/index.html; (6) UN Department ofEconomic and Social Affairs, Population Division, World Population Estimates and Projections, 1998Revision (New York: October 1998); (7) UNFPA, State of the World Population 1998 (New York: 1998). 1999年1月 ●●平等、公平性および女性のエンパワーメント●●●  女性の人権を確認する多くの国際協定にもかかわらず、男性に比べ、女児と女性は依然として貧困や栄養失調に陥ったり、読み書きができなかったり、医療、財産所有権、信用、訓練および雇用へのアクセスを制限されたりすることが多い。女性は男性よりも政治的活動を行うことが少なく、家庭内暴力の被害者になる可能性がはるかに高い。  女性が貧しく、教育不足で、幅広い社会参画をほとんど行っていないところでは、一般に家族規模が大きく、人口成長率が高い傾向にある。女性の教育、権利および地位の向上を重視するなら、人口・開発プログラムは、より効果的になるであろう。 ●出産は数世紀にわたり、女性の安全と地位の主たる源泉となってきた。特に教育、リプロダクティブ・ヘルスケア、安定した生計および完全に平等な権利が女性に与えられていないところでは、この状態が依然として続いている。人口・開発プログラムを成功させるには、女性に出産以外の人生の選択肢を与えなければならない。 ●開発途上国の女性は通常、水、食糧および燃料の確保、ならびに、家族の健康と食生活の管理という役割を与えられてる。したがって、女性は栄養、環境と天然資源の保全、および、衛生と健康管理の改善に関する知識を学べば、これを即座に実践することができる。 ●世界中で読み書きのできない成人は9億6000万人に上っているが、そのうちの3分の2が女性である。女性の教育水準向上は、乳児死亡率と出生率の低下とも強く結びついている。貧困国では、女性の学校教育年数が1年増える毎に、子どもの死亡が5%から10%減少している。 ●18歳未満の母親から生まれた子どもは、母親が20〜34歳の場合に比べ、5歳までに死亡する確率が1.5倍も高くなっている。それにもかかわらず、アフリカでは13〜19歳の少女の4人に3人が母親であり、子どもの40%は17歳未満の母親から生まれている(2)。 ●女児に代替的な人生の選択肢を与えるプログラムは、在学期間を長くし、結果として出産年令を遅らせることができる。これにより、世代間の間隔は長くなる。そうした女性は、6人以上から3人あるいは4人へと、子どもの数を減らす傾向にある(3)。 ●法律や慣習により、女性はしばしば、土地を所有したり、財産を相続したり、信用を確立したり、訓練を受けたり、職場で昇進したりする権利を与えられていない。家庭内暴力対策法は、女性の利益となる形では執行されないことも多くなっている。こうした分野で男女の平等を達成するためには、該当する生活領域で権力のほとんどを行使する男性の支援が必要となる。 ●女性の権利の実現と人口政策を成功させるためには、男性の関与が不可欠である。例えば、カメルーン、ブルキナファソ、ニジェールおよびセネガルでは、男性が望む子どもの数はその妻が望む数よりも2人から4人多くなっている。カメルーン、マリおよびセネガルでは、家族計画を認める男性は半数にも達していない。タンザニアを除いて男女双方の90%以上が家族計画を支持している東アフリカの大半の国に比べて、これら西アフリカ諸国の出生率は高くなっている。 ●社会における男女の役割は、生物学的に決定されたものではなく、社会的に決定されたものである。文化あるいは宗教の必要性によって正当化されることが多いが、こうした役割は不変ではなく、場所によって大きく異なり、また常に変遷を遂げている。奴隷制や拷問、人種・民族差別も数世紀にわたる慣習であったが、有色人種、反体制派、ユダヤ人あるいはその他の民族集団が絡む場合、こうした行為は当然ながら世界中で非難を浴びるようになった。女性の人権侵害もまた、同じような国際的非難を受けなければならない。 ●男女の役割は社会的慣習に深く根差しているため、若者に男女平等の意識を植え付けるプログラムが必要である。ICPD行動計画は各国に以下の公約を行わせている。 ●教育および政治における男女格差を是正すること、読み書き不能と、女性に対する法的、政治的および社会的障壁を解消すること、ならびに、援助プログラムにおける女性の平等な代表権を確保すること ●性的暴力を含め、女性と女児に対する暴力に対策を講ずること ●女性の権利を推進するあらゆる協定を批准すること ●高齢者の女性の特殊なニーズに対処する高齢化対策プログラムを策定すること ●雇用主に対し、フレックス・タイム、育児休暇、デイケア施設などを通じ、労働者の家庭と職場の両立を助けるよう促すこと ●家族計画と家庭での責任、および、性感染症の予防に男性を関与させること ●子どもを保護する法律の執行などにより、子どもが適切な資金援助を受けられるようにすること ●最低承諾年齢および結婚年齢に関する法律を執行すること ●女性の性器切除を根絶すること ●青少年に対し、情報やサービスだけでなく、教育と人生の選択肢を提供すること 出典:(1)UNFPA, メPopulation Issues Briefing Kit 1998,モ (New York: 1998); (2) Alan Guttmacher Institute,メIssues in Brief: Family Planning Improves Child Survival and Healthモ (Washington DC: Alan GuttmacherInstitute, 1997), and Nafis Sadik, メInvesting in Women: The Focus of the ヤ90s,モ in Laurie Ann Mazur (ed.),Beyond the Numbers: A Reader on Population, Consumption and the Environment (Washington DC, IslandPress, 1994); (3) Population Reference Bureau, A Citizenユs Guide to the International Conference onPopulation and Development, 1993; (4) James E. Rosen and Shanti R. Conly, Africaユs PopulationChallenge: Accelerating Progress in Reproductive Health (Washington DC: Population Action International,1998). 1999年1月 ●●移動する人々:●●● 都市化と国際移住  よりよい職を見つけること、政治的な紛争あるいは個人的な危険を逃れること、よりよい生活環境を見つけることなど、人々が故郷を離れる理由は多岐にわたっている。状況が変化したか、目的が達成された場合、これらの人々は再び移住したり、故郷に帰還したりする。このような要因はしばしば、人口圧力と関係している。人口が増えているコミュニティーも減っているコミュニティーも、こうした変化を脅威と捉えたり、利益と捉えたりする。  人々の国際的な移動については、信頼できる統計はない。しかし、国連人口基金による現状での最善の「憶測」によれば、1998年の時点で、出生国あるいは国籍のある国を離れて生活する人々の数は1億人を越えている。多くの理由から、この数字は増えつつあると見られるが、こうした理由の1つに、先進地域の国内における労働力が縮小している一方で、開発途上地域の労働力が倍増する勢いで増えていることがあげられる(1)。 移住は都市化のパターンに影響 ●都市はかつてない勢いで成長している。1995年の時点で、世界の都市人口比率は45%であったが(2)、今後25年間は、予測される人口増加のほとんどが都市部で発生すると見られる。 ●人口100万人以上の都市は、1960年の111ヵ所から1995年には280ヵ所へと増え、その3分の2は開発途上国に存在している(3)。 ●2010年までに、開発途上地域の百万都市の数は、1990年の173ヵ所から368ヵ所へと増える見込みである。その結果、これらの国々がエネルギー、教育、医療、輸送、衛生および治安などのサービスを提供する能力は、さらに制約を受けることになる。 暴力に伴う大規模移住 ●国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の報告によれば、1997年に援助対象となった2200万人の人々のほとんどは、国内、国際の紛争を逃れてきた人々であった。そのほとんどは貧困国に流入しており、西側諸国への亡命者は1988年の31万8300人よりも増えてはいるものの、40万6000人に止まった(4)。 ●難民、特に女性は殴打、レイプおよびその他の人権侵害に遭遇することが多い一方で、司法と医療の制度に対するアクセスを失っている。女性難民に対するリプロダクティブ・ヘルスケアの不足は特に深刻である。 一様でない移民 ●開発途上国から先進国への移民一世(25年間)の出生率は高くなる傾向にあるが、その後は受け入れ国の出生率と同じになる(5)。 ●ほとんどの場合、自発的な移民は世界でもっとも貧しく困窮した人々ではなく、よりよい生活を求める活力、知性、勇気および資源を備えた人々である。 ICPD行動計画は各国に以下の公約を行わせている。 ●移住の根本的な「プッシュ」要因(武力紛争、人権侵害、環境破壊、持続可能な経済成長の欠如および不十分な社会資源)を認識し、これに対処するとともに、経済的な「プル」要因の影響も認めること。 ●中小都市の成長と農村部の持続可能な開発を奨励することにより、都市計画を改善すること ●居住パターンに対する国民経済および環境政策の影響を評価し、都市開発を管理する能力を建設すること ●法執行の改善(特に不当利益を得ている外国人密航組織への対策)により、非正規移住を取り締まる一方で、非正規移民の人権を擁護すること ●難民と亡命者を保護し、難民の移動をもたらす圧力を軽減し、国際難民援助を支援すること 出典: (1) Population Action International, Why Population Matters (New York: 1996), p.19; (2) UNFPA, TheState of World Population 1998 (New York: 1998), p.70; (3) UNFPA, The State of World Population 1995(New York: 1995); (4) Intergovernmental Consultations on Asylum, Refugee and Migration Policies, andU.S. Committee for Refugees (World Wide Web site: wttp://www.regugees.org/world/statistics/wrs98table10.htm); (5) Joseph A. McFalls Jr., メPopulation: A Lively Introductionモ (Third Edition), Population Bulletin53.3 (Washington DC: Population Reference Bureau, 1998), p.10. 1999年1月 ●●資金問題:●●● 資金のコミットメント  ICPDの野心的な目標を達成する目的で真剣な討議と詳しい調査を行った結果、参加国政府は、人口対策および関連プログラムへの支出を2000年までに年間170億ドルに増額することで合意した。この額は世界の1週間分の軍事支出にも満たないものであるが、2015年までにはさらに220億ドルへと引き上げられることになっている(1)。 ●資金総額の3分の2は開発途上国から、3分の1は先進国から拠出されることになっている。 ●先進国は毎年、国内総生産(GDP)の0.7%に相当する開発援助を行うという目標を設定している。各国の公的開発援助の4%が人口対策に当てられることになっている。  このコミットメントは、開発援助総額が徐々に減少傾向にあった1994年までの状況を一変させるものである。しかし、ICPDは、地球全体の出生率低下につながった避妊用具の使用レベルを維持するだけでも、2000年までにさらに1億組のカップルが、リプロダクティブ・ヘルスおよび家族計画サービスへアクセスできるようにする必要があることを認めている。 幸先のよいスタート  1995年、人口対策のプログラムとプロジェクトに充当された資金は、世界全体で95億ドルに上り、1994年の金額を大きく上回った。 ●援助国からの援助金額は過去10年間で最高の伸びを見せ、20億ドルに達した。 ●開発途上国による投資は全体の約78%に当たる75億ドルに達し、予定額を上回った。中国、インドおよびインドネシアの3カ国だけで、総額の半分以上を占めている。  この資金は女児の教育、男女向けのリプロダクティブ・ヘルスケアと家族計画に関する情報およびサービスの拡大、ならびに、安全かつ効果的で安価な避妊用具の生産と配給を図るプロジェクトに充当された。これらの項目は、ICPDで合意されたプログラム面の優先課題と一致している。 続行は不完全  ところが、1995年以降、援助国はごく一部の例外を除き、約束どおり人口対策への支援を増やすどころか、逆にこれを減額している。 ●GDPの0.7%を開発援助に当てるという目標を達成できたのはデンマーク、フィンランド、スウェーデン、ノルウェーおよびオランダの5カ国に過ぎない。その他ほとんどの国は、公約した援助額を大きく下回っている。 ●1996年の公的開発援助に占めるすべての援助国からの人口関連援助の割合は、1995年の2.32%から2.46%へと増えているが、それでも十分ではない(2)。 ●1996年、人口対策援助資金の94%はオランダおよび米国(両国あわせて55%)、ならびに、英国、ドイツ、日本、デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、カナダおよびオーストラリアの10カ国が拠出している(2)。 ●1996年の地域別最終支出額は、サハラ以南アフリカが4億2200万ドル(28%)、アジア太平洋が3億6700万ドル(24%)、ラテンアメリカ・カリブ海が1億9700万ドル(13%)、西アジア・北アフリカが1億400万ドル(7%)、欧州が2500万ドル(2%)であった。残りの26%はグローバルおよび地域間の援助に向けられた(2)。 慢性的資金不足の影響は深刻  国連人口基金は、カイロ会議での資金コミットメントに対する不足額の大・中・小に応じたシナリオ予測を行っている。  コミットメントの継続的増額は、もっとも楽観的な見方で、1995〜2000年の期間に、援助国が拠出額を現状の目標以下のレベルで増額すること、および、開発途上国がカイロ会議の目標値を達成することを仮定している。これによって生じる不足額は、2000年の時点で21億ドルとなる。 ●本来であれば避妊を選択したはずの約9700万人の人々が、避妊を行えなくなる。意図しない妊娠の件数は1億3000万件増大する。 ●中絶は5000万件増加し、望まない出産は5900万件増加する。妊産婦の死者は30万人増えるほか、不十分な医療により、360万人の乳児と130万人の幼児が死亡するものと見られる。 コミットメントの中程度の増額は、上記のシナリオよりも援助額の増額を20%低く見積もったもので、これによって2000年には29億ドルの不足が生じる。 ●本来であれば避妊を選択したはずの約1億3000万人の人々が、避妊を行えなくなる。意図しない妊娠は1億7000万件増加する。 ●中絶は6800万件増加し、望まない出産は7900万件増加する。妊産婦の死者は40万人増えるほか、不十分な医療により、480万人の乳児と180万人の幼児が死亡するものと見られる。 コミットメントの低成長は、開発途上国も目標値を大きく下回ることを仮定している。その結果、2000年には38億ドルの不足が生じる。 ●本来であれば避妊を選択したはずの約1億7000万人の人々が、避妊を行えなくなる。意図しない妊娠は2億3000万件増加する。 ●中絶は9200万件増加し、望まない出産は1億1000万件増加する。妊産婦の死者は54万人増えるほか、不十分な医療により、650万人の乳児と240万人の幼児が死亡するものと見られる。 出典:(1)別途記載のない限り、すべてのデータはUNFPA, Coming Up Short: Struggling to Implement theCairo Programme of Action (New York: 1997)に依拠。(2) UNFPA, Global Population Assistance Report,1996 (New York: 1997). 1999年1月 ●●60億人を越えて増え続ける人口●●●  1999年10月12日は、地球上の人口が60億人に達する日である。そのうちの10億人以上は、生殖年齢を迎えたばかりの青少年である。 1804年:世界人口は10億人に到達 1927年:20億人(123年後) 1960年:30億人(33年) 1974年:40億人(14年) 1987年:50億人(13年) 1999年:60億人(12年)  人口の増加率は少なくとも減速を始めている(1)。それでも、絶対的な人口は増え続けている。人口が70億人、そして80億人に達するまでには、それぞれ14年から15年の時間を要するものと見られるが、必ずしもそうなるとは限らない。  現在のペースでは、毎年約780万人の人口が増加していることになるが、この数はフランス、ギリシアおよびスウェーデンの人口を合わせた数に当たり、3日ごとにサンフランシスコと同規模の都市が1つずつ出来上がっている計算になる。こうした人口増加のほぼ全部が発生しているアフリカ、アジアおよびラテンアメリカの開発途上国では、女性が一生のうちに出産する子どもの数が依然として4人から7人に上っている。21世紀初頭には、先進国の出生率が女性一人あたり2.1人あるいはそれ以下で安定する中で、世界人口の年間実質増加のほとんど全部が、開発途上国で起こるものと見られている(1)。出生率は世界中で低下しているが、死亡率はそれ以上に低下している。  世界人口が最終的にどこで頂点に達するかは、情報の入手可能性、家族計画サービスへのアクセス、および、地球上の各人の個人的決定に依存することになる。こうした決定は部分的に、各国が国際人口開発会議(ICPD)行動計画に対するコミットメントを達成するかどうかにもかかっている。  国連は今後の半世紀について、高・中・低の3つの人口増加シナリオを描いている。ICPD行動計画は「中」シナリオあるいはそれ以上の達成を図るものである。 ●「高」シナリオは、出生率の低下が現状のペースで続く結果、現在は年間1.3%の人口増加率が0.86%に低下し、2050年までに世界人口が107億人に達すると仮定する。 ●もっとも可能性が高いと見られる「中」シナリオの計算によれば、世界中で出生率の低下がさらに加速する結果、人口増加率は2050年までに0.34%に低下し、世界人口は89億人に達することになる。 ●「低」シナリオによる73億人の人口を実現するためには、2050年までに、年率0.23%の人口純減が生じる必要がある。これはすなわち、全世界で女性が一生の間で産む子どもの数が2人を切ることを意味するため、その可能性は低いものと見られている(1)。  ICPDの参加者は一般的に、人口増加が継続する主要原因が以下にあるという点で、世界の人口学者と意見を同じくしている。 ●戦後の世界的なベビー・ブームの勢いにより、生殖年齢に達する十代の若者の数が10億人と、史上最高のレベルに達していること ●避妊手段全般およびその他のリプロダクティブ・ヘルス・サービスにアクセスできないカップルが2億5000万組に達すると見られる中で、望まれない無計画な妊娠が生じていること ●例えば、乳児死亡率が高かったり、貧困によって人々の選択肢が限られている場所では、大家族に対する需要があること また、ICPDと研究者は、出生率低下の理由についても、一般的に合意している。 ●教育、権利およびリプロダクティブ・ヘルスケアを含む医療、ならびに、労働、信用、訓練および政治・経済活動の機会という点で、女児と女性の行動の幅が広がったことによって、女性が出産を遅らせていること ●より良質の医療と金銭的に手の届く家族計画のサービスおよび技術が利用できることで、男女が自分自身で選択を行えるようになったこと ●都市化により、家族の規模が縮小傾向にあること  現代の医療知識と生活条件の改善により、特に乳幼児、さらには出産年齢の女性と高齢者の死亡率が世界中で激減した。その結果、プライマリー・ヘルスケアとリプロダクティブ・ヘルスケアへの継続的な資源投入もあって、世界の人口構成は低いピラミッドの状態から、65歳以上の人口が子どもの人口に拮抗する高い柱の形へと移行し始めている。 ●1950年、開発途上地域の平均寿命は40歳弱であった。今日、平均寿命は61歳にまで伸びているが、アフリカをはじめとする一部の国では、エイズその他の要因により、平均寿命が再び低下する見込みである。これと同じ期間に、先進国の平均寿命は66歳から75歳へと伸びている(3)。 ●アフリカ、アジア、中東およびラテンアメリカのおよそ71の国と地域では、人口の40%以上が15歳未満である。 ●女性1人あたりの出産数が2.1人の現状維持レベルを下回っている欧州および先進地域を中心とする46カ国では、65歳以上の人口比率が10%から15%という史上最高のレベルに達しているが、この割合は2050年までに20%から30%に達するものと見られる(4)。 ●高齢者人口は世界中で急増しているため、国連は今年はじめて、80歳から90歳(5860万人)、90歳から100歳(730万人)および100歳以上(10万人)の年齢層を別個に設けることになった。2050年には、これら年齢層の人口は6倍以上に増え、それぞれ3億1110万人、5690万人および220万人に達するものと見られる(1)。 出典:(1) United Nations Population Division, メ1998 Revision, World Population Estimates and Projectionsモ(New York: Department of Economic and Social Affairs, Nov. 28, 1998). (2) UNFPA, Advocating Change(New York: 1998). (3) Population Reference Bureau, 1998 World Population Data Sheet (Washington DC:PRB 1998). (4) UNFPA, メThe State of World Population 1998モ (New York: UNFPA 1998). 1999年1月 ●●人口縮小の神話●●●  世界の女性が産む子どもの数は、1950年代の母親の世代に比べて半減している。世界の大半で寿命は延び、子どもの生存率は上昇する一方で、女性と男性にとっての機会と教育も一般的に向上している。61カ国では、女性の出産数が「現状維持レベル」の1人あたり2.1人を下回っている(1)。それでも、世界人口は年間で7800万人の増加を続けている。  出生率低下の理由は、女児と女性が自らの可能性の拡大に対応して、出産年齢を遅らせていること、医療の進歩によって乳児死亡率が低下し、多くの子どもを持つ必要が少なくなったこと、信頼できる安価な家族計画サービスが広く利用できるようになったこと、ならびに、都市化の進行など、多岐にわたっている。  つまり、地球は(少なくとも当面のところ)人口爆発の脅威を回避したといえる。しかし、環境の安全と持続可能性を確保するには継続的な努力が必要である。私達はおそらく、人口安定までの道のりの中間地点に達してる。現時点での危険は、ここで勝利を宣言して引き返してしまうことにあるといえる。  実際、これを声高に勧める人もいる。こうした人々は、現在までの進歩に到った傾向は不可逆的であり、過疎が進んだ国々では、数少なくなって孤立した若年層が、膨大な数の高齢者を扶養するために汲々とする状況が生じかねないと主張し、一層の人口増加の抑制を図ることに反対している。  この考え方は誤りである。現在の傾向は不可逆的ではない。それどころか、1994年の国際人口開発会議(ICPD)で決められた措置に対するコミットメントを新たにする必要がでている。 ●世界人口60億人のうち、15歳から24歳の若年人口は10億人以上と、史上最大規模に達している(2)。これらの若者が生殖年齢を迎えたばかりであるということを考えただけでも、2050年にかけて人口増加の巨大な「はずみ」が生じていることは明らかで、出生率が低下を続ける中でも、リプロダクティブ・ヘルスに関する情報とサービスは、世界中で緊急に必要である。 ●これら若者の95%以上が住む開発途上国の多くの政府は、社会・インフラサービス、教育、雇用、家族計画情報およびリプロダクティブ・ヘルスその他の医療に対する現在のニーズを充足するだけでも、すでに手一杯である。 ●世界人口の44%に当たる26億人は、女性1人あたりの出産数が2.1人に満たない61カ国に住んでいるが、この「総出生率」のデータは現状を十分に反映していない。一国の人口増加には移住と寿命も関わってくるからである。例えば、これら61カ国のうち30カ国では、2050年までに人口の減少が起こると見られているが、その若年人口の構成と移住パターンから、その後の50年間には再び人口の増加が予想される。 ●現在の生活条件を保つだけでも、世界はさらにもう1世代の間、毎年新たに7800万人の人々(英国にニューヨーク市を足した人口)のニーズを何らかの形で充足しなければならない。 ●8400万人以上の人々(7人に1人)は、十分な食糧を得られていない(3)。これらの人々のほとんどは、物価が歴史的に見て低い水準にあるにもかかわらず、食糧を買うことができないほど貧しい人々である。「緑の革命」は多くの貧農に恩恵を与えていないことは明らかで、65カ国では過去15年間に1人あたり食糧生産が減少している(3)。 ●アフガニスタン、その他の国では、出生率低下の鍵を握る女性にとっての機会が拡大するどころか、制限されている。 ●医療の進歩は、特に開発途上地域の数百万の人々には広まっておらず、そのような所では、再び蔓延を始めた病気が貧弱な医療システムにとって大きな負担となっている。 ●都市化の進行は、主として都市の繁栄により、出生率の低下をもたらしている。しかし、人口が増加する中で都市の繁栄が続くという保証はまったくない。また、貧困国では、人口の大半が依然として、出生率の高い農村部に居住している。 ●開発途上国は家族計画サービスのコストの80%を自己負担しているが、残りの部分については先進国の協力に依存している。しかし、こうした援助は常に得られるとは限らない。近年、米国の援助額は大幅に削減されている。 ●一部の国における人口縮小の予測は、人口過密地域からの移住の可能性を無視している。世界は表面的には変化するかもしれないが、全体として人口縮小の危険は存在しない。将来の進歩の鍵は明らかに、女性の選択肢と機会を社会のあらゆる領域で拡大し、その役割を増大させること、および、男女に関係なく、実現可能な未来に関する若者の教育と参加を図ることにある。信頼できる安価な家族計画サービスに対する需要は、21世紀に入っても継続的に充足していかなければならない。現在は多くの重要な場所でそれは満たされていない。 出典:(1) United Nations Population Division, メ1998 Revision, World Population Estimates and Projectionsモ(New York: Department of Economic and Social Affairs, Nov. 28, 1998); (2) UNFPA, The State of WorldPopulation 1998 (New York, 1998); (3) UN Development Programme, Human Development Report 1998(New York: 1998). 1999年1月 ●●NGOと市民社会の役割●●●  1994年国際人口開発会議(ICPD)の数多い成果の一つに、それ以降のあらゆる国連会議における市民社会の可視性と参加の拡大があげられる。カイロでのICPD以前は、非政府組織(NGO)の国連会議への出席が非公式ベースに限られていた。  しかし、1994年には、数百のNGOが代表団のメンバー、活動家およびロビイストとしてICPDに参加し、行動計画の文言作成に大きな貢献を行った。NGOは、人口目標値の達成ではなく、人々の生活の質的改善を重視する議題の設定に一役買った。その活動は、グローバルな政策立案と実施へのNGOの関与を促進する行動計画の文言によっても確認されるが、この文言は国連会議から生まれた文書としてはもっとも強力なものとなっている。  人口および家族計画の努力を手直した国も多くなっているが、NGOの参加はそれにも大きな役割を果たした。 ●ほとんどの国は、目標値、インセンティブあるいは強制措置を受け入れるのではなく、サービス、教育およびケアの質を中心的要素とする総合的なアプローチを用いるようになった。 ●インドは数値目標を廃棄し、家族計画を母子医療と統合する大規模プロジェクトを北部で展開中である。 ●特にアフリカのいくつかの開発途上国は、より多くの若者と未婚者を対象とすべく、リプロダクティブ・ヘルス・プログラムの再編を行っている。 NGOは唱道およびロビー活動のためのネットワーク作りを大きく進展させた。 ●欧州で、NGOは公式・非公式の連合を通じ、援助国と開発途上国におけるICPD行動計画への政治的支援を構築する唱道運動を発足させた。 ●NGOと意思決定者の間のコミュニケーションが質的にも量的にも改善された多くの国では、NGOによる政策論議への参加がますます招請されるようになっている。 ●NGOの唱道活動はデンマーク、オランダ、インドおよびウガンダをはじめとする多くの援助国と開発途上国で、国内人口政策の発展を促し、資金の動員を助けている。  NGOは政府に比べ、幅広い草の根の参加により、より革新的かつ柔軟で対応力のあるプログラムの策定、実施を可能にする利点をいくつか備えている。 ●NGOはしばしば、政府から十分に良質のサービスが受けられなかったり、政府が手を差し伸べることが難しい人々を支持者につけている。 ●NGOは、慎重を要する問題により自由にアプローチできる可能性を持っている。例えば、パキスタンでは、イスラム系NGOが政府よりもオープンに性と生殖に関する問題を議論することができる。 ●NGOはニーズに応じ、多種多様な役割を担うことができる。NGOはセクシュアル・ヘルスとリプロダクティブ・ヘルスを運動として定着させることに貢献したり、監視役を務めたり、実績基準の設定と監督を行ったり、援助機関となって技術援助を提供したりしている。  女性環境開発機関(WEDO)は、カイロ以降のすべての国連会議で各国政府が行った約束の履行を監視し、これを文書化した。その調査結果は公表され、インターネットのホームページwww.wedo.orgに掲示されている。 将来のニーズと課題  NGOは特に、政治環境が依然としてICPD行動計画の受入れに敵対的な国々において、その政策面のノウハウと唱道能力を強化する必要がある。  政府が依然として援助資金を取り合う好ましくない競争者としてNGOを捉えている国々では、NGOと政府とのパートナーシップを強化する必要がある。  政府は意思決定と情報の透明性を向上させ、政策策定へのNGOの関与をより広く認める必要がある。このようなNGOの参画は制度化すべきである。  政府は協調融資条件、諸経費の制限、ならびに、NGOによる人口およびリプロダクティブ・ヘルスに関するプログラムの唱道とその実施の制約となっているその他の煩雑な事務手続きを修正する必要がある。 1998年12月 ●●若者と人口増加のはずみ●●●  現在、15歳から24歳までの若年人口は史上最高の10億5000万人に達し、その数は多くの国で急増している。あらゆる社会でその教育、保健および雇用のニーズに取り組むことが急務となっている(1)。  これら若者の生殖行動は、地球の将来を決定付けることになる。彼らがその潜在能力を実現できるようにすれば、将来の開発に生かせる大量の人材という「人口学的なボーナス」が生まれることになろう。 女児に対する差別の終焉  女児と女性に対する差別は、各世代が成果をあげる上での執拗な障害となっている。各国によるいくつかの宣言と条約は、それを人権の侵害および開発への脅威として捉えている。差別を終わらせることが全世界の優先課題とならなければならない。 ●女児に対する差別は息子の誕生を望むという形で出生以前から始まることが多く、それが医療と教育の提供拒否や、十代あるいはそれ以前の強制的な結婚、性交および妊娠という形で継続することがあまりにも多い。 ●女性は家庭に縛り付けられたり、性的、身体的虐待を受けても救済を得られなかったり、さらには、財産を所有あるいは相続する権利、訓練や貸付を受ける権利、または、政治的あるいは社会的な話に加わる権利を与えられていなかったりする。 ●女児は社会によって母親となるべき存在としてのみ育てられ、教育や雇用を制限されることがある。男児は扶養者および家長となるべく育てられ、感情の表現、コミュニケーションやケアの技能の習得を制限されることがある。思春期の男女が持つ特殊なニーズに取り組むべきである。  青少年はその他の年齢層よりも、リプロダクティブ・ヘルスに関するリスクにさらされがちである。 ●全世界で平均結婚年齢が上昇する中で、結婚前の性的行動期間は長くなっている。しかし、若者が望まない妊娠と性感染症(STD)を回避するために必要な情報や手段を与えられていないことがしばしばである。 ●世界で2億6000万人に上る15歳〜19歳人口のうち、約11%(2900万人)は効果的な避妊手段を利用できない状態にある。そのうちの大半(1620万人)は既婚者で、出産を遅らせることを望んでいる。それに加え、未婚で性的にアクティブな若者が980万人、未婚、既婚に関わらず伝統的な手段を用いている若者が320万人である(2)。 ●HIV新規感染の半数は、15歳から24歳の年齢層で起こっている。若者の間では、女性の感染率が男性の感染率よりも高く、また、ストリート・チルドレンなど、社会的に疎外された若者はより裕福な若者よりも高い感染率を示している(2)。 良質の情報提供  アジア、ラテンアメリカ、カリブ海、北アフリカおよび中東のほとんどの国では、近代的な家族計画の手段について聞いたことのある青少年の割合が60%以上(しばしば80%以上)に達している。しかし、だからといって、これらの若者がその適切な使用方法を知っているとは限らない。若者が責任ある選択を行い、その人生の選択肢を広げるためには、性、男女関係、望まない妊娠およびSTDに関するコミュニケーションを改善することが不可欠である。 ●ケニアの中等学校の学生を対象とした調査によれば、避妊用ピルを服用するのが男性ではなく女性であることを知っていた者は、男子では3人に1人、女子では4人に1人に過ぎなかった。ピルは性交の前だけでなく、毎日服用しなければならないことを知っていた者の割合は、さらに低くなっている(2)。 ●調査によれば、ラテンアメリカでは、若い未婚女性の妊娠の44%から76%が望まない妊娠である。ケニアでは、15歳から19歳の未婚女性の70%(および既婚女性の47%)が、現在の妊娠を望んでいなかったと報告している(2)。 ●望まない妊娠をした女性の多くが、合法か否かに関係なく、中絶を望んでいる。若い女性は、安全な中絶に必要な金銭も情報も欠いていることが多いため、安全でない中絶手術を受ける可能性が高くなっている(2)。  家族は依然として、青少年の行動と選択にもっとも大きな影響力を及ぼしているが、伝統的な性教育者であった祖父母、教師およびコミュニティー指導者は、近代的なメディア文化と都市化にその影響力を奪われつつある。十代の若者は年長者の生活と優先課題を自らのライフスタイルに合わないものと見なす傾向にある。十代の若者と医療提供者が妊娠や他の性行為の帰結を回避しようとしても、年長者は性行為自体を問題視することがある。 ●マラウイ南部のある部族の長は、性教育に関するラジオ番組で次のように回答した。「外国のファッションは容易に受け入れられるとしても、性について公然と臆面もなく語ることを含めて、私達は外国のものをすべて受け入れる必要があるのでしょうか。」人口政策の決定過程に家族やコミュニティーの指導者を含めることにより、このようなプログラムの効果を理解させる必要がある。 ●性教育は性の乱れを悪化させるものではない。ある科学雑誌による家族生活と性教育に関する68件の調査のうち65件においては、性教育と性行動の活発化との関連は確認されなかった。特定の性教育プログラムを評価した53件の調査のうち21件では、このようなプログラムに参加した若者は自制心が強く、性行為の開始を遅らせ、避妊手段の使用率が高く、パートナーの数が少なく、さらに場合によっては、STD感染率と望まない妊娠の件数も少ないことが明らかになっている(3)。 性教育を教室の外へ  性教育の対象を学生に限るべきではない。若者がすべて学生であるわけではなく、国によっては、学生が若者の半数に満たないこともあるからである。 ●性教育を中等学校に限定すれば、対象者の数が限定される。なぜなら、男女の教育差は中等学校においてもっとも大きく、女子の多くが対象から外されてしまうからである。多くの国では、十代になってから小学校に入学し、そこで教育を終えてしまう学生もいる。サハラ以南アフリカと南アジアでは、学校に通う青少年の大半が小学生である(4)。 ●何百万という若者は一人暮らしをしたり、ストリート・チルドレンとなっている。そのうちの多くは子どもである。これらの若者のリスクはその他の若者よりも高く、そうした若者に手を差し伸べるには、性教育とリプロダクティブ・ヘルス・サービスを含む特殊な社会復帰プログラムが必要である。 ●HIV/AIDSなど、リプロダクティブ・ヘルスに関するいくつかニーズへの対応については、マスメディアによるキャンペーンが成果を上げている。TVドラマ、漫画本、ポスター、ティーン雑誌、演劇および音楽は、若者に対する情報提供の有効な手段である。調査によれば、これらの手段と若者を対象とした訓練プログラムを組み合わせ、若者同士で情報を広められるようにすれば、有用性が一層増すことになる。 出典: (1) UNFPA, State of the World Population 1998 (New York: UNFPA), p.2; (2) Alan Guttmacher Institute,Into a New World (Washington DC: 1998); (3) UNFPA, State of the World Population 1998 (New York:UNFPA), p.31; (4) Ibid., p.32. 1999年1月 ●●家族計画からリプロダクティブ・ヘルスへ●●●  1994年国際人口開発会議(ICPD)行動計画は、総合的なクライアント重視型のリプロダクティブ・ヘルスへのアプローチを求めている。この合意は、各国政府、政策立案者および国際援助機関の間の集中的な討議から生まれたものである。 ●ICPDプロセス、別称「カイロ・コンセンサス」プロセスは、女性の権利主張者と家族計画機関の橋渡し役を果たした。家族計画機関は、より包括的なエンパワーメント重視型のサービス提供を望んでいた。女性の権利主張者は、セクシュアル・ヘルスとリプロダクティブ・ヘルスに関し、責任と情報に基づく選択を行う能力が女性の地位を向上させる条件であるとともに、その手段であることを認識していた。 ●全世界のサービス提供者は、HIV/AIDSの蔓延に直面し、性感染症(STD)に関するカウンセリングを提供せずに家族計画の手段を提供することが無責任であるとの認識を深めていた。 ●カイロ・コンセンサスは、リプロダクティブ・ヘルス・サービスに関するいかなる形態の強制も拒否した。 カイロ・コンセンサスの実施  理想的には、リプロダクティブ・ヘルス・サービスには以下を含めるべきである(1)。 家族計画 手段の範囲・選択 青少年の出産の遅延 男性の責任 充足されていない必要性・需要への注意 安全性・副作用に関する調査 断種の根絶 インプラントの除去 良質のサービス 妊産婦のケア 親のケア 破傷風トキソイド 葉酸鉄・沃素の補給 安全な分娩 帝王切開へのアクセス 輸血へのアクセス リスクの高い出産のスクリーニング 移送 合併症の発見・管理・医師紹介 産後のケア 産後の避妊 授乳 家族計画の手段として 授乳の管理 新生児・幼児のケアのために STD/AIDSサービス 予防 コンドームの使用促進・配給 治療・医師紹介・スクリーニング 出生前のスクリーニング(梅毒) 症例の管理 青少年の治療 リスクの高い者の判別 政策対話 データ収集 中絶関連のサービス 合併症の管理 中絶後の家族計画 性教育の改善と中絶が禁止されている場所での家族計画 不妊サービス 予防と管理 医療提供者の訓練 技術的能力 ジェンダーの考慮 青少年の栄養 医師、看護婦、助産婦および伝統的出産補助者のための訓練 カウンセリング 性教育 安全な性交 男性の支援 女性の支援 親・家族の支援 少年期およびそれ以前のAIDS/STD 中絶 家族計画・手段 断種 公教育 AIDS/STD 暴力 性による差別 女性の性器切除 法律問題 栄養 性と生殖の権利 意図しない妊娠 喫煙・薬物乱用 管理情報システム(MIS) 男女双方のクライアントを対象 ICPD実施の鍵を握る要素 唱道:あらゆるレベルで政治的な意志とコミットメントが必要である。コミュニティー指導者の支援は、リプロダクティブ・ヘルス・プログラムの成功に不可欠ではないにせよ、有効である。 ●南アフリカでは、リプロダクティブ・ライツが憲法に盛り込まれている。 ●ウガンダでは、コミュニティーと宗教の指導者からの支援を得て、政府職員が新たなシステムを実施した。 ●ウガンダ北部のサビニー族の間では、女性の性器切除を根絶するキャンペーンに年長者も参加した。 プログラム開発:プロセスが結果と同様の重要性を持つことがある。草の根団体やクライアントの代表から医療提供者と政策立案者に至るまで、幅広い人々を関与させるべきである。 優先順位の:医療提供者はある地域の全員に基礎的なサービスを提供するか、対象者を絞ってより幅広いサービスを提供するかの選択を迫られることがある。また、診療レベルにおいても、生殖器の感染についてスクリーニングが行えない場合にIUDを提供すべきか否かなど、重要な選択を行う必要が出てくることもある。クライアントの希望は医療提供者の優先順位と必ずしも一致しないため、これらの人々を関与させることが不可欠である。例えば、インドネシアのある診療所では、クライアントが市場でほぼ無料で利用できる血圧測定よりも、家族計画に関する絵入りの情報を重要視していることが明らかになっている。 インフラ、医師紹介および側面支援:リプロダクティブ・ヘルスに関する医療提供者は、薬品と機材の定期的な供給を保証されてはじめて、その役割を果たすことができる。わざわざ時間と労力をかけて診療所を訪れても、何も得るものがなくてはクライアントの関心は失せてしまう。医師紹介により、クライアントを他の医療提供者へ振り向けることができる。例えば、一部の地域の出産補助者は、妊娠の初期段階で合併症を診断できるよう訓練を受けている。 訓練:医療提供者は、新たな挑戦に立ち向かうために、継続的な訓練と支援が必要である。対象とすべき課題としては、ケアの質と継続性、技術能力、クライアントのニーズに対する感受性に富んだ対応および情報に基づく選択へのコミットメントがあげられる。 監視と評価:新たな理念については常にそうであるように、あらゆるレベルでの監視と評価を行うことによって、クライアントに再訪問の有用性を確信させ、かつ、時宜に適ったようにプログラムを調整することができる。 出典: (1)このリストは国際計画的親子関係連盟、USAID、世界銀行、UNFPA、国際プロジェクト援助 連盟、国際女性保健連合、女性高齢者連盟、ポピュレーション・アクション・インターナショナル、 ロックフェラー財団および世界保健機関の資料から編集されている。 1998年12月 ●●貧困、人口、そして開発●●●  経済開発と人口増加の減速の関連を否定する人はほとんどいない。しかし、人口増加が減速すれば開発が自動的に起こるわけではなく、またその逆でもない。そうではなく、家族計画、リプロダクティブ・ヘルスケアおよび開発プログラムは一体となってはじめて、人口増加率を低減させ、生活の質を改善できるのである。  持続可能な開発には以下を含めなければならない。 ●リプロダクティブ・ヘルスケアの提供は乳幼児と妊産婦の死亡率を低下させ、それによって家族規模の縮小、出産の遅延および出産間隔の計画化が促進される。 ●女性の教育、ならびに、信用、訓練、財産および法的権利への女性のアクセス拡大への投資により、出産以外の手段を通じて女性が生活における地位と満足を獲得するための選択肢が広がる。それはまた、女性の経済的な潜在能力を解き放つことにもなる。 ●家族規模の縮小により、個人が労働、医療、教育あるいはその他の経済活動に投資できる資源が生まれる。教育すべき子どもの数が少なくなるということは、すべての子どもの教育レベル改善と総費用の低下を意味する。 ●開発途上国では、8億人の人々が失業あるいは不完全雇用の状態にあるが、この数字は先進国の労働者全体の数を上回っている(1)。これらの国々は、現状のレベルを維持するだけでも、年間4000万人の新規雇用を創出しなければならない(2)。途上国はまた、繁栄を作り出し、増大する高齢者および将来の世代のケアを行うために、記録的な数に達した若者(十代の人口は2000年に10億人に到達)の健康と教育を保証する必要がある。 市場のグローバル化は恩恵と危険の両方をもたらす。 ●中国のある農村がハリウッド映画やコミュニティーTVの広告に触れる可能性は、道路あるいは鉄道で隣町と接触する可能性と同じくらい高くなっている。将来に対する期待もそれに応じて変化しており、政府に対する開発推進の圧力が高まっている。 ●各国とも、遠隔地の見知らぬ条件下で生産されることも多い新製品を恒常的に受け入れている。4350億ドルの規模に膨れ上がった広告業界は製品に関する主要な情報源となっているが、多くの途上国では、消費者の安全に関する法律や運動が欠如していたり、未発達であったりする。「新世界」からのタバコ、アメリカ大陸へのアルコール、きれいな水がない場所への小児用流動食など、見知らぬ製品はこれまで、しばしば危険を運んできた。 ●所得を求める開発途上国は、使用期限切れの医薬品、有毒廃棄物、汚染された食品あるいは原産国で禁止された殺虫剤など、危険な輸入品の「ダンピング」に対して脆い立場にある。貧困地域はまた、健康と生活を脅かす汚染産業やごみ捨て場の立地可能性がもっとも高い場所でもある。 ●輸出目的に栽培される作物は換金作物で、地元に供給すべき食糧作物に取って代わったり、これを排除したりすることがある。しかも、貧しい人々は輸入された代替食糧を買えないことが多い。不均衡は継続し、投資が必要とされている。 ●1960年、世界でもっとも裕福な20%の人々は全所得の70%を占めていたが、1997年にはこの割合が86%に上昇している。一方で、もっとも貧しい20%の人々のシェアは、2.3%から1.3%に低下している。世界でもっとも裕福な3人を合計すると、後発開発途上国48カ国の国内総生産を越える資産を保有している計算になる(4)。 ●開発途上国人口44億人のうち5分の1は、いかなる近代的な保健サービスにもアクセスできない状態にある。その4分の1は満足な住居を持っていない。3分の1はきれいな水を手に入れられない。優に60%は安全な下水道を利用できない(5)。 ●基礎的な衛生・輸送サービス、教育、生産的な土地へのアクセスおよび雇用機会に対する貧しい人々のニーズに留意することは、汚染、資源の利用および環境に対するストレスの低減につながる。大気、水、漁場、森林および牧草地という世界共通の資源を管理し、排出量と廃棄物を抑制するためには、制度的な解決策が必要である。 ●1960年代と1970年代に得られた保健、教育および栄養面での前進は、それ以降部分的に後退している。アフリカでは、1983年から1993年にかけて、栄養失調の子どもの割合が5%から25%へと上昇するとともに、小学校の就学率は79%から67%へと低下した。アフリカの平均的世帯の消費は今日、25年前に比べて20%も減っている(5)。 出典:(1) International Labour Organization, World of Work (Washington DC: 1998); and United NationsPopulation Fund, The State of World Population 1998 (New York: 1998); (2) Population ActionInternational, Why Population Matters, (Washington DC: 1996); (3) United Nations DevelopmentProgramme, Human Development Report 1998 (New York, 1998), p.63; (4) UNDP, Human DevelopmentReport 1998, p.30; (5) UNDP, Human Development Report 1998, p.2; (6) Lawrence H. Summers, USGovernment, statement to members of the African Development Bank, Abidjan, May 1993.1999年1月 ●●人口と環境●●●  人口増加と環境への影響の関係は、一目瞭然である。人口の増加によって資源の消費は増え、その結果地球にとっての損害が拡大し、廃棄物が増大するからである。人間は自然の諸力の一つである。国家が発展すれば、消費も増大する。この単純な図式はこの限りにおいて真実であるが、その背景はより複雑である。 ●世界の資源の大半を消費しているのは、人口のごくわずかな部分の人々である。もっとも裕福な20%の人々は財およびサービス全体の86%を消費し、二酸化炭素排出総量の83%を作り出しているのに対し、もっとも貧しい23%の人々は財およびサービスの1.3%を消費し、二酸化炭素の3%を排出しているに過ぎない(1)。 ●1975年以来、先進国の1人あたり都市ゴミの量は30%増加し、現在では開発途上国の2倍から5倍に達している(1)。 ●平均的米国国民1人の環境に対するインパクトは、インドなど開発途上国の平均的市民の30倍から50倍に相当する(1)。  人口増大による需要と地球の天然資源保全の必要性とのバランスを保たせる必要がある。  人間の行動は、地球の地表全体の3分の1から半分を変容させた。私達は地球上の鳥の4分の1以上を失い、また主要な漁場の3分の2は完全利用、乱獲あるいは枯渇の状態にある(2)。 ●20分ごとに地球上には3500人の人間が増える一方で、1つ以上の動物種あるいは植物種(1年で2万7000種以上)が絶滅している。この速さと規模での絶滅は、6500万年来起こったことはない(3)。 ●地球の3分の1で起こっている砂漠化と地下水面の低下は、飢饉、社会不安および移住の引き金となっている。 ●世界人口の3分の2は海洋、内海、あるいは淡水湖から100マイル以内の場所に住み、世界最大の15都市(人口1000万人以上)のうち14ヵ所は沿岸部に所在している。その影響としては、下水その他の廃棄物による負荷増大、湿地への排水と浜辺の開発、および、重要な養魚場の破壊があげられる(4)。  技術進歩は人口増加のインパクトを部分的に軽減できるほか、市場原理は希少化した一部の資源の価格を引き上げ、枯渇を防ぐための代替品、保全、リサイクルおよび技術革新の引き金となっている。 ●しかし、市場原理はしばしば、環境的コストを省みずに、伐採、採鉱および放牧などの産業を助長する。地下水位や大気および海洋の質など、共有資源を考慮に入れる市場はない。市場はまた、人間の公平性や社会的正義の問題はもとより、気候の調節、汚染物質の無害化あるいは授粉器の提供など、地球に対する「サービス」も考慮しない。例えば、水質が悪化した場合、裕福な人々はビン入りの水を買うことができるが、貧しい人々はそれを買えない。 ●58カ国の科学学会による世界会議は1993年、野放しの消費と人口の急増が技術改善を圧倒し、環境に悪影響を及ぼす可能性が高いことで意見が一致した(5)。  環境に対する脅威は明らかに、もっとも多くを消費し、もっとも多くの廃棄物を作り出す数十億人の裕福な人々と、飢餓を避けようとする日々の苦闘の中で希少な資源基盤に損害を与えかねない数十億人の貧しい人々の両方に起因している。加えて、その中間に位置する数十億人の人々は、部分的に消費の増大を通じ、その生活水準を高めようと躍起になっている。 ●世界の水供給量は一定であるが、1人あたりの水消費量は世界人口の倍の速さで増大している。人間は現在、地球上で利用できる地表淡水の半分以上を利用しており(2)、少なくとも3億人の人々はすでに、深刻な水不足の地域に住んでいる。2025年までに、この数は30億人に増える可能性がある(6)。 ●世界の森林面積は、1970年の人口1000人あたり11.4平方キロメートルから7.3平方キロメートルへと縮小している。森林消失は開発途上国に集中しており、そのほとんどが先進諸国の木材と紙の需要を充足するために起こっている。野生生物種の絶滅は自然状態の50倍から100倍のペースで進んでいる(1)。 ●過去50年間で、地球上の土壌の12%について深刻な劣化が進んだ。その面積はほぼ20億ヘクタールと、中国とインドを合わせた規模に及んでいる(1)。 ●ほとんどの研究者が地球温暖化と気候パターンの混乱の原因としている「温室ガス」の一つである二酸化炭素の排出総量は1950年以降、主として森林伐採と化石燃料の燃焼によって4倍に増大した。今日、大気中には産業革命当初よりも30%多い二酸化炭素が含まれている(2)。現在のところ先進地域は二酸化炭素の60%を排出しているが、2050年までには開発途上地域がその60%を排出するようになると見られている。 出典:(1) United Nations Development Programme, Human Development Report 1998 (New York: OxfordUniversity Press, 1998); (2) Jane Lubchenco, past president, American Association for Advancement ofScience, speech: メWomen, Population and Science in the New Millennium,モ Dec. 1, 1998, AAAS,Washington DC; (3) Ken Strom, Population and Habitat in the New Millennium, National Audubon Societyand The Global Stewardship Initiative (Boulder CO 1998); (4) Population Action International, WhyPopulation Matters (Washington DC: PAI, 1996); (5) Report, Population Summit of the Worldユs ScientificAcademies (Washington DC: The National Academy Press, 1993); (6) Simon, Paul, Tapped Out (New York:Welcome Rain Publishers, October 1998). 1998年12月 ●●消費と資源●●●  1994年、国際人口開発会議(ICPD)は、先進国の天然資源消費レベルが世界的に見て持続不可能であることを明らかにした。米国国民1人だけで、インド国民1人の30倍の消費を行っている。先進国の人口は世界の20%に過ぎないが、全資源の3分の2を利用し、世界の汚染と廃棄物の75%を発生させている(1)。世界の消費パターンは、環境資源の基盤を切り崩しているのである。  それでも、絶対的な貧困状態にある10億の人々は、その栄養失調、病気および読み書き不能を緩和するために、消費の増大を必要としている。  ICPDでは、各国が持続不可能な生産・消費パターンを削減・根絶することにより、将来の世代を犠牲にしない形で人々のニーズを充足すべきであるとの合意が生まれた。  このような変革を行えば、人間開発に資する新しい政策オプションを実施するために必要な十分な期間、資源の保全を行うことができるであろう。  消費の不均衡はますます顕在化している。 ●世界人口が60億人を越えて増加を続ける中で、もっとも裕福な20%の人々はすべての財およびサービスの86%を消費する一方で、もっとも貧しい20%の人々の消費割合は1.3%に止まっている。裕福な人々は肉と魚の45%を消費し、エネルギー生産量の58%を使用し、車両の87%を所有している(2)。 ●他方、26億の人々は基本的な衛生設備を欠き、13億の人々はきれいな水にアクセスできず、11億の人々は十分な住居を持たず、9億近くの人々は近代的な保健サービスを何ら利用できない(2)。 ●国連によれば、欧米人は合計で年間170億ドルをペットフードに費やしているが、この金額は、世界のあらゆる人々に基礎的な保健と栄養を提供するために1年間に必要な追加的金額を40億ドル上回る額である(2)。生産技術は資源の基盤を侵食している。 ●化石燃料の燃焼量は1950年以来、ほぼ5倍に伸びた。淡水消費量は1960年から倍増し、木材消費量(家庭および産業用)は25年前に比べ40%も増えている(2)。 ●乱獲により、商業的漁業は世界中で脅かされている。魚類のストック全体の4分の1は「枯渇」しているか、枯渇の危険にさらされているとされているほか、44%は「生物学的限界」の状態で漁獲が続けられている。こうした漁業の原動力は人間の食糧ニーズではなく、動物の飼料と油の輸出需要にあるが、これによって、開発途上国40カ国のほぼ10億人の人々が、主要なタンパク源の制約を受けることになっている(2)。 ●4分の1ポンドのハンバーガーを作るためには、100ガロンの水、1.2ポンドの飼料穀物および1カップのガソリンに相当するエネルギーを必要とするため、表土1.25ポンドの消失と、典型的な米国車を6マイル運転した場合に相当する温室ガスの排出が引き起こされることになる(3)。米国国民はハンバーガーを中心として、1人あたり年間260ポンドの肉を消費するが、バングラデシュでの平均値は6.5ポンドにすぎない(2)。 全世界で消費は増える傾向にある。 ●広告は消費を刺激する役割を果たすが、全世界の宣伝費は1950年から1990年にかけてほぼ7倍に伸び、総額で2570億ドル、世界1人あたり48ドルに達している。その後も宣伝費は2倍に伸びて4350億ドルに達し、特に開発途上国においては、所得あるいは人口の伸びを上回る勢いで増えている(2)。 ●米国の家計調査によれば、消費の欲求を満たすために望まれる所得は、1986年から1994年にかけて倍増している(2)。「必要性」の定義は世界中で変化してきている。 ●消費の増大は、それに見合った幸福の増大をもたらさない。シカゴ大学の全国世論調査センターによれば、個人消費が2倍以上に増えたにもかかわらず、「非常に幸福」であると答えた米国国民の割合は1957年以降、全体の3分の1程度に止まっている(4)。 出典: (1) United Nations Population Fund, Population and the Environment: The Challenges Ahead (New York:United Nations, 1991); and R. Paul Shaw, メThe Impact of Population Growth on the Environment: TheDebate Heats Up,モ Environmental Impact Assessment Review, March-June 1992; (2) United NationsDevelopment Programme, Human Development Report 1998 (New York: Oxford University Press, 1998)p.5; Alan Durning, メWorld Spending on Ads Skyrockets,モ in Vital Signs 1992 (New York: W.W. Norton,1993); (3) Alan Durning, Ecological Wakes: The Story of Six Everyday Objects (Seattle: NorthwestEnvironment Watch, 1994); (4) Alan Durning, How Much is Enough? The Consumer Society and the Fateof the Earth (New York: W.W. Norton, 1992). 1999年1月 ●●ジャーナリストのためのノート:●●● 言葉が意味するもの  言葉にはどんな意味があるのであろうか。人口用語については数限りない意味がある。人口学で用いられる言葉は地政学、性、権力、ジェンダー、人種、宗教および個人の権利との関連で、しばしば論争を引き起こすことがある。  「人口抑制(Population Control)」は端的なケースといえる。この語は強制(ほとんどの場合に否定的な意味合いを持つ)を暗示するため、フィールドの専門家の間では好まれなくなっている。また、男性が女性を統制しようとしたり、先進国が人口増加による開発途上国の力を弱めようとしたり、白人が将来の有色人種の数を減らそうとしたりしていることを連想する向きもある。  望まれる行動の自発的性格を強調するため、専門家は人口増加の「食い止め(stemming)」、「安定化(stabilizing)」あるいは「減速(slowing)」といった用語を用いている。同様に、マーガレット・サンガーによる女性の避妊手段利用権獲得運動の時代にまでさかのぼる「産児制限(birth control)」という言葉に代わって「家族計画(family planning)」という言葉が用いられるようになっている。  「人口過剰(overpopulation)」という語も誤った言い方である。人口が多すぎるとすれば、必要ないのは誰なのでしょうか。開発途上国や貧困層は、裕福な人々が自分たちのことを指しているのではないかと疑っている。また、新生児は食糧を必要とする口というだけでなく、将来を構築していくための手となり、頭となる可能性も備えているのである。  人間の数を望まれる生活条件と開発の見地から捉える必要性を強調する意味で、議論の対象を「グローバルな人口問題(global population issues)」あるいは「人口政策(populationpolicy)」と表現するほうが妥当といえる。  経済のグローバル化と人口の過密が雇用、社会サービスおよび支配的文化を脅かしかねない移民の流入を増大させる中で、「来住(immigration)」という言葉は欧米で否定的な意味を持つようになっている。新規の移民のほとんどは非白人であるため、白人の中には、来住によって自らの権力が損なわれるのではないかと危惧する向きもある。  しかし、開発途上地域では、「移住(migration)」という言葉が、故郷を離れて仕事やよりよい生活を探そうとする崇高な野心と勇気を想起させる傾向にある。条件が変化したり、目的が達成された場合、移民の多くは再び移住するか、故郷に帰還する。子どもの90%以上が開発途上国で生まれているという事実は、国境を越えた人間の移動に対する相対的な見方の一因となっている。  この世の終わりが来るというシナリオは、すでに過去のものとなっている。トーマス・マルサスが鳴らした病気と飢餓の蔓延に対する警鐘は、過剰な人口によって家が不足した世界で、誰が生きることを許させるべきかを決定する必要性を前提とした「選別」や「救命ボート」の議論に火をつけた。  「人口爆弾(population bomb)」の議論は、いささか信憑性を失っている。人口増加率は1970年代前半に頭打ちとなり、現在はこの人口爆発の後遺症が続いている状態である。全世界の人口は1960年代の30億人から1999年半ばには60億人へと倍増し、さらに増加を続けているが、その率は低下している。保健サービスの向上により、さらに数十億人の命が救われているものの、その多くは極貧の状態にある。人口専門家は現在、意味のある生活のために必要な教育、医療および雇用を手に入れるために四苦八苦することになる数百万人の新生児にとっての「生活の質」を重視している。  1960年代のベビー・ブームによる「人口のはずみ(population momentum)」は引き続き、人口を増加させている。来る千年紀には10億人という史上最多の十代の若者が生殖年齢を迎えることから、人口の増加は少なくとも、もう1世代続くものと見られる。現時点での問題は、増加のない「人口の安定化(population stabilization)」がいつ達成されるかということである。  その答えは、1994年のICPDで世界の国々が行ったコミットメント、すなわち、「出産間隔の拡大(birth spacing)」、「リプロダクティブ・ヘルス(reproductive health)」および「女性の権利(womenユs rights)」の促進、「持続可能な開発(sustainable development)」の推進、ならびに、地球の「積載能力(carrying capacity)」と人間の「生活の質(quality of life)」改善が完全に履行されるかどうかにかかっている。  「受容可能なリスク(acceptable risk)」は多くの近代的避妊手段に関連する健康上のリスクを指し、「相対的リスク(relative risk)」はこの小さな危険を、例えば街中でオートバイに乗る場合と比べるものである。女性団体は、コンドームと精管切除の2つを除き、近代的な避妊手段がいずれも女性にリスクを強いるものだとして、2つの語の定義にそれぞれ疑問を投げかけている。 言葉だけでなく  人口用語に注意を払うのは、単に政治的な正しさを求めるためではない。過去の言葉の多くは、人間と家族構築のプロセスから人間性を取り払う冷酷な計算に根差したものであった。家族の数を商品と同様に決めようとすれば、人々は必ず抵抗を示す。人口専門家は単なる数勘定を乗り越え、人口増加が個人にどのような意味を持つかを理解しようとしており、この見方の変化が政策と言葉の変化にもつながっている。  ほとんどの開発途上国の政府は、自国の人口と利用可能な資源の均衡を図るため、家族計画政策を採用している。途上国は関連コストの3分の2を負担する一方で、残りについては先進国の援助を要請している。「コミットメント(commitment)」という語には、政治的意志だけでなく、人的・物的資源の提供という意味も含まれている。現時点で不可欠なのはこのコミットメントである。 1998年12月 ●●照会先:●●● 国連、米国政府および国際団体 国際連合 国連人口基金(UNFPA) United Nations Population Fund (UNFPA) Stirling Scruggs, Director of Information and External Relations 担当者:Corrie Shanahan, Senior Information Officer, shanahan@unfpa.org, (212) 297-5023, www.unfpa.org 国連人口課 United Nations Population Division 担当者:Joseph Chamie, Director, (212) 963-3179 米国政府 国際開発庁、人口・保健・栄養センター国際開発庁、 U.S. Agency for International Development, Center for Population, Health & Nutrition Liz Maguire, Director, Office of Population 担当者:Dianne Sherman, Director of Communication & Outreach, dsherman@usaid.gov, (202) 712-4817, www.infor.usaid.gov/pop_health 保健・福祉省 U.S. Department of Health and Human Services 担当者:Sarah Kovner, Special Assistant to the Secretary, (202) 690-6347, www.os.dhhs.gov 国務省 人口・難民・移住局 U.S. State Department, Bureau of Population, Refugees and Migration Margaret Pollack, Director, Office of Population 担当者:Suzanne Petroni, Program Officer, s.petroni@state.gov, (202) 663-3029, www.state.gov/www/global/prmr; U.S. Information Agency Electronic Journal, "Population at the NewMillennium: the U.S. Perspective," www.usia.gov/journals/journals.htm 国際団体 非政府組織会議(CONGO) Conference of Non-Governmental Organizations, New York, NY, USA 担当者:Rebecca Nichols, Executive Director, congongo@aol.com, (212) 986-8557 ポピュレーション・コミュニケーションズ・インターナショナル Population Communications International, New York, NY, USA 担当者:David Andrews, President, dandrews@population.org, (212) 687-3366, www.population.org・ 世界人口財団 World Population Foundation, Hilversum, The NetherlandsWouter Meijer, Executive Director 担当者:Joke Van Kampen, joke@xs4all.nl, (31) 35 642 2304, www.wpf.org 1999年5月 ●●照会先:●●● 米国の非政府組織 カイロ+5タスクフォース: 草の根基盤の構築:全米計画的親子関係連盟(Planned Parenthood Federation of America) Gloria Feldt, President Adrienne Verilli, Media Relations, adrienne_verilli@ppfa.org, (202) 785-3351,www.plannedparenthood.org カイロ会議について伝える:開発・人口活動センター(CEDPA) (The Centre for Development and Population Activities = CEDPA) Peggy Curlin, President Patricia Sears, Public Affairs and Communications Coordinator, pmsears@cedpa.org, (202) 667-1142, www.cedpa.org 資源の動員:ポピュレーション・アクション・インターナショナル (Population Action International) Amy Coen, President Sally Ethelston, Director, Media Relations, sae@popact.org, (202) 659-1833, www.popact.org 調査結果の伝達: 人口資料局 (Population Reference Bureau) Peter Donaldson, President Alene Gelbard, Director of International Programs, agelbard@prb.org, (202) 483-1100, www.prb.org 人口評議会(Population Council) Margaret Catley-Carlson, President Sandra Waldman, Director, Public Information, swaldman@popcouncil.org, (212) 941-5300, www.popcouncil.org カイロ・コンセンサスを支援するNGO: 若者のための唱道者たち Advocates for Youth James Wagoner, President 担当者:Darryl Figueroa, Director of Communications, darryl@advocatesforyouth.org, (202) 347-5700,www.advocatesforyouth.org アラン・グットマッハー研究所 Alan Guttmacher Institute Jeannie Rosoff, President 担当者:Susan Tew, Deputy Director of Communications, stew@agi-usa.org, (212) 248-1111, ext. 2208,www.agi-usa.org・ AVSCインターナショナル AVSC International Amy Pollack, President 担当者:Rachael Pine, JD, Director for Public Affairs, rpine@avsc.org, (212) 561-8470, www.avsc.org 自由な選択を求めるカトリック教徒たち Catholics for a Free Choice Frances Kissling, President 担当者:Jon OユBrien, Director of Communications and Education, cffc@igc.apc.org, (202) 986-6093, www.igc.org/catholicvote/ 保健・男女平等センター Center for Health and Gender Equity 担当者:Jodi Jacobson, Co-Director, jjacobson@igc.apc.org, (301) 270-1182 性と生殖に関する法律・政策センター Center for Reproductive Law and Policy Janet Benshoof, President 担当者:Barbara Becker, Acting Director for Communications, barbara.becker@crlp.org, (212) 514-5534, www.clrp.org コミュニケーションズ・コンソーシアム・メディアセンター Communications Consortium Media Center 担当者:Kathy Bonk, Executive Director, kbonk@ccmc.org, (202) 326-6767 Kirsten Sherk, Project Assistant, ksherk@ccmc.org, (202) 326-8724 ファミリーケア・インターナショナル Family Care International 担当者:Jill Sheffield, President, fci@idt.net, (212) 941-5300, www.familycareintl.org ファミリーヘルス・インターナショナル Family Health International Theodore M. King, President 担当者:Nash Herndon, Managing Editor, nherndon@fhi.org, (919) 544-7040, www.fhi.org 家族計画管理開発プロジェクト/健康のための管理科学 Family Planning Management Development Project/Management Sciences for Health Catherine Crone Coburn, President 担当者:Sherri Clark, Information Officer, sclark@msh.org, (617) 527-9202 ext. 316, www.msh.org フューチャーズ・グループ・インターナショナル Futures Group International Henry E. Cole, President 担当者:Jeff Jordan, Deputy Director, Policy Project, j.jordan@tfgi.com, (202) 775-9680, www.tfgi.com・ 国際女性保健連合(IWHC) International Womenユs Health Coalition Adrienne Germain, President 担当者:Hilary Maddux, Director of Communications, hmaddux@iwhc.org, (212) 979-8500, www.iwhc.org イパス Ipas Forrest Greenslade, President 担当者:Charlotte Hord, Deputy Director for Policy, ipas@ipas.org, (919) 967-7052, www.ipas.org 全米アイザック・ウォルトン連盟 Izaak Walton League of America Paul Hansen, Executive Director 担当者:Jim Baird, Sustainability Education Project Director, sustain@iwla.org, (301) 548-0150, www.iwla.org ジョン・スノー社 John Snow, Inc. Joel Lamstein, President 担当者:Nancy Pendarvis Harris, Vice President, nancy_harris@jsi.com, (703) 528-7474, www.jsi.com ジョンズ・ホプキンス通信プログラム・センター Johns Hopkins Center for Communication Programs Phyllis Piotrow, Director 担当者:Stephen Goldstein, Managing Editor, Population Reports, sgoldste@welchlink.welch.jhu.edu, (410) 659-6300, www.jhuccp.org メリディアン開発財団 Meridian Development Foundation 担当者:Victoria Baird, President, v.baird@meridian-group.com, (202) 466-0511 全国オーデュボン協会 National Audubon Society John Flicker, President 担当者:Population and Habitat Campaign, Pat Waak, pwaak@audubon.org, Lise Rousseau, lrousseau@audubon.org, (303) 442-2600, website: boulder.earthnet.net/~popnet/ 全国ユダヤ女性評議会 National Council of Jewish Women Nan Rich, National President 担当者:Emily Felt, Legislative Associate, ncjwdc@aol.com, (202) 296-2588, www.ncjw.org 全国家族計画・リプロダクティブ・ヘルス協会 National Family Planning and Reproductive Health Association Judith DeSarno, President and CEO 担当者:Marilyn Keefe, Director of Public Policy and Service Delivery, info@nfprha.org, (202) 628-3535, www.nfprha.org・ 全国ラテン女性リプロダクティブ・ヘルス研究所 National Latina Institute for Reproductive Health 担当者:Aracely Paname撲, Executive Director, nlirh@igc.apc.org, (202) 326-8970 全国野生生物連盟 National Wildlife Federation John J. Audley, Director of International Affairs 担当者:Peter Belden, Population Specialist, belden@nwf.org, (202) 797-6639, www.nwf.org 全国女性法律センター National Womenユs Law Center Marcia Greenberger, Co-President 担当者:Sharon Jenkins, Communications Director, sjenkins@nwlc.org, (202) 588-5180, www.nwlc.org パークリッジ・センター The Park Ridge Center 担当者:Laurence J. OユConnel, Ph.D., S.T.D., President and CEO, (312) 266-2222 北部ニューイングランド計画的親子関係 Planned Parenthood of Northern New England Allie Stickney, President/CEO 担当者:Judy Wechsler, Director, the International Program, judyw@ppnne.org, (802) 878-7232 人口連合 Population Coalition 担当者:Marilyn Hempel, Executive Director, mhampel@earthlink.net, (909) 625-5717 ポピュレーション・コミュニケーションズ・インターナショナル Population Communications International David Andrews, President 担当者:Patrice Newman, News & Information, patricen@population.org, (202) 687-3366, www.population.org 人口研究所 Population Institute Werner Fornos, President 担当者:Hal Burdett, Director of Public Information, hburdett@populationinstitute.org, (202) 544-3300, www.populationinstitute.org 適切な保健技術のためのプログラム(PATH) Program for Appropriate Technologies in Health Gordon Perkin, President 担当者:Elaine Murphy, Ph.D., Director of PATH/NCIH Womenユs Reproductive Health Initiative, emurphy@path-dc.org, (202) 822-0033, www.path.org 性と生殖に関する選択のための宗教連合 Religious Coalition for Reproductive Choice Rev. Carlton Veazey, President 担当者:Marjorie Signer, Director of Communications, msigner@rcrc.org, (202) 628-7700, www.rcrc.org 女性の身体的全一性に関する研究・行動・情報ネットワーク(RAINBO) Research, Action & Information Network for Bodily Integrity of Women Nahid Toubia, M.D., Executive Director 担当者:Linda Moise, Administrative Officer, nt61@columbia.edu, (212) 477-3318, www.rainbo.org セーブ・ザ・チルドレン Save the Children Charles MacCormack, President 担当者:Mary Beth Powers, Reproductive Health Advisor, mpowers@savechildren.org, (203) 221-4269, www.savethechildren.org 米国性情報・教育評議会(SIECUS) Sexuality Information and Education Council of the United States 担当者:Debra W. Haffner, President, siecus@siecus.org, (212) 819-9770, www.siecus.org シエラ・クラブ Sierra Club Carl Pope, President 担当者:Stephen Mills, Director for International Programs, (212) 547-1141, www.sierraclub.org ウィナー、ワグナー・アンド・アソシエイツ Winner, Wagner, and Associates 担当者:Sally Patterson, Vice President, spatterson@winwagdc.com, (202) 333-2533 女性・子ども難民のための委員会 Womenユs Commission for Refugee Women and Children Susan Toole, Executive Director 担当者:Diana Quick, Public Affairs and Communications Coordinator, diana@intrescom.org, (212) 551-3087, www.intrescom.org/wcrwc.html 女性環境開発機関 Womenユs Environment and Development Organization 担当者:Dianne Dillon-Ridgley, Interim Executive Director, ddr@igc.org, (212) 973-0325, www.wedo.org 人口ゼロ成長 Zero Population Growth Peter Kostmayer, President 担当者:Mark Daley, Press Officer, press@zpg.org, (202) 745-3179, (800) 767-1956, www.zpg.org 1999年5月