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タジキスタン出典「国連の基礎知識」

ソ連の崩壊に伴ってタジキスタンは1991年に独立した。しかしその後まもなくタジキスタンは深刻な社会的、経済的危機、地域的、政治的緊張、それに政教分離主義者と親イスラム教伝統主義者との対立に直面し、ついには内戦が勃発するまでになった。5万人以上の人々が殺された。1994年、事務総長特別代表の主催の下に行われた会談を通して、停戦合意が生まれた。安全保障理事会は、停戦監視を支援することを目的に、国連タジキスタン監視団(United Nations Mission of Observers in Tajikistan: UNMOT)を設立した。1997年、国連主催の交渉によって和平合意が生まれた。UNMOTは、独立国家共同体(CIS)の平和維持軍と欧州安保協力機構(OSCE)ミッションと緊密に協力しながら、和平合意の実施を支援した。タジキスタンの最初の多数党議会選挙が2000年2月に行われた。UNMOTは5月に撤退し、代わりに平和を確立し、民主主義を促進する任務を持つより小規模の「国連タジキスタン平和構築事務所(UN Tajikistan Office of Peacebuilding: UNTOP)が設置された。UNTOPは、2007年7月31日、その作業を終えた。

UNTOPの閉鎖は中央アジアに対する国連の政治的支援の一章を終えたことを示すものであったが、2007年12月、「国連中央アジア予防外交センター(United Nations Regional Centre for Preventive Diplomacy for Central Asia)」の発足とともに新たな一章が始まった。トルクメニスタンの首都、アシュガバトに本部を置き、域内諸国政府がテロリズム、薬物の取引、組織犯罪、環境の劣化など、数々の共通の課題や脅威などを平和裏に、協力的に管理できるように支援する。同センターは、多くの領域で各国政府を支援する。それには、紛争を平和的に予防するための能力育成、対話の実現、特定のプロジェクトやイニシアチブに対する国際支援の触媒となる、ことなどがある。センターは、中央アジアにおける既存の国連プログラムや計画、それに地域機関と緊密に協力する。2009‒2011年における優先課題は、不正活動――テロリズム、組織犯罪、薬物の取引――の国境を越えた脅威、環境の劣化、水やエネルギーのように共通の資源の管理やアフガニスタンの危険な情勢がもたらす影響などである。