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国際信託統治制度出典「国連の基礎知識」

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UN Photo/Andrea Brizzi

国連憲章第12章のもとに、国連は施政国との個々の協定によって信託統治制度のもとにおかれた信託統治地域の監督を行うために「国際信託統治制度(International Trusteeship System)」を設けた。この制度が適用されたのは、1)第1次大戦後に国際連盟によって委任統治のもとにおかれた地域 2)第2次世界大戦の結果「敵国」から分離された地域 3)その施政に責任を持つ国家によってこの制度のもとに自主的におかれた地域、である。この制度の目標は、地域住民の政治的、経済的、社会的進歩を促進し、かつ自治または自決に向かっての住民の発達を促進することであった。

信託統治理事会(Trusteeship Council)は、国連憲章第13章のもとに、信託統治地域の施政を監督するとともに、これらの地域が憲章に掲げられた目標を達成できるように、その施政に責任を有する国の政府に適切な措置を取らせるために設置された。

国連の創設当初、11の地域が国際信託統治制度の下におかれた。長い年月をかけて、すべての地域が独立国家となるか、または自発的にある国家と連合することによって自治を達成した。その最後の地域は、アメリカの施政下にあった太平洋諸島信託統治地域(パラオ)であった。パラオが1993年の住民投票によってアメリカとの自由な連合を選んだことを受けて、安全保障理事会は1994年にその地域に対する国連信託統治協定を終結させた。パラオは1994年に独立国家となり、同年185番目の国として国連に加盟した。議題に残る地域が無くなり、信託統治理事会はその歴史的任務を完了した。