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持続可能な森林管理出典「国連の基礎知識」

林産物の国際貿易高は年間何千億ドルにも達するが、16億人以上の人々が多かれ少なかれ生計を森林に頼っている。先住民族の知識の基盤として、森林は大きな社会文化の恩恵をもたらす。そして生態系として、森林は気候の変動の影響を緩和し、生物の多様性を保護する。新たな植林や既存森林の自然拡張のおかげで森林の純消失率は下がってきているが、毎年およそ1,300万ヘクタールの森林が失われ、森林破壊が続いている。これは地球温暖化に貢献する世界の温室効果ガス排出量の20パーセントに相当する。世界の森林とその土壌は1兆トン以上の炭素を蓄えている。大気中の炭素の2倍である。

森林破壊のもっとも一般的な理由は持続不可能な形の木材のための伐採、森林の農地への転換、不健全な土地管理の慣行、そして人間の居住地の建設などである。国連は、森林原則に関する非拘束性の声明を採択した1992年の地球サミット以来、持続可能な森林管理の活動の最前線に立ってきた。

1995年から2000年にかけて、「森林に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Forests)」と「森林に関する政府間フォーラム(Intergovernmental Forum on Forests)」が国連の持続可能な開発委員会のもとに活動し、森林政策に関する主要な政府間フォーラムであった。2000年、経済社会理事会は国連森林フォーラム(United Nations Forum on Forests)(www.un.org/esa/forests)を設置した。ハイレベルの政府間機関で、持続可能な森林管理のための長期的政治コミットメントを強化することを目的としている。

2007年、フォーラムは国際森林政策と協力に関する画期的な合意、「あらゆるタイプの森林に関する法的拘束力のない文書(Non-Legally Binding Instrument on All Types of Forests)」を採択した。これは同じ年、総会によっても採択された。合意には拘束力がなく、任意のグローバルな資金調達の仕組みを持っているが、森林破壊を減らし、森林の劣化を防ぎ、持続可能な生計を維持し、すべての森林依存の人々の貧困を削減することを目指す森林管理のための基準を設定している。

経済社会理事会の招請の下に、関係する国際機関の長は、14人のメンバーの「森林に関する協力パートナーシップ(Collaborative Partnership on Forests)を組織した。これは、「国連森林フォーラム」の目標と世界の持続可能な森林管理の実施を支援し、そのための協力と調整を推進する。これらの目標を達成する努力を強化するために、総会は、2006年、2011年を「国際森林年(International Year of Forests)」に指定した。