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砂漠化防止出典「国連の基礎知識」

砂漠は厳しい乾燥環境で、住む人はほとんどいない。乾燥地帯は地上の陸地の41パーセントを占め、少ない降水量と高い蒸発力が特徴である。そこは20億人もの人々の故郷である。その中には世界の貧しい人々の半数が含まれる。これらの人々のうちの18億人が開発途上国に住んでいる。世界の貧しい人々の半数で、開発指数では世界の残りの人々よりもはるかに遅れている。

砂漠化とは「乾燥、半乾燥、乾燥半湿潤地域における、気候変動および人間の活動を含む種々の要因に起因する土地の劣化」として定義される。乾燥地帯における土地の劣化とは、乾燥地帯の生物学的もしくは経済的生産性の低下もしくは損失として定義される。そのおもな原因は過剰耕作、家畜の過剰放牧、森林の破壊と貧弱な灌がい施設である。UNEPの推定によると、それは地球上の表面積の3分の1に影響を及ぼし、10億人の人々が110カ国以上の国々に住んでいる。サハラ砂漠以南のアフリカ諸国は、国土の3分の2が砂漠もしくは乾燥地帯で、とくにリスクが高い。

砂漠化や干ばつの結果としては、食糧安全保障の欠如、飢餓、貧困があげられる。それに起因する社会的、経済的、政治的緊張は、対立を生み出し、一層の貧困化と土地の劣化を進める原因となる。世界の砂漠化の拡大によって、何百万という人々が新たに住宅と生計とを求めなければならなくなる。

「深刻な干ばつまたは砂漠化に直面している国(とくにアフリカの国)における砂漠化防止のための国際連合条約(United Nations Convention to Combat Desertification in those Countries Experiencing Serious Drought and/or Desertification, Particularly in Africa)」(www.unccd.int)はこの問題を解決しようとする条約で、土地の回復、土地の生産性の改善、土地と水資源の保存と管理に焦点を当てている。条約は、現地の人々が自分たちで土地の劣化を転換できるような環境作りの必要を強調している。また、被災国が国家行動計画を作成する際の基準を載せるとともに、行動計画の作成と実施にあたってはかつてなかった大きな役割をNGOに与えている。条約は1996年に発効し、193カ国が締約国となっている。

国連の多くの機関が砂漠化防止の活動を支援している。UNDPはナイロビにある「乾燥地帯開発センター」(www.undp.org/drylands)を通して砂漠化防止の活動に資金援助を行っている。IFADは、乾燥地帯の開発を支援して、この30年間に35億ドル以上の融資を行った。世界銀行は傷つきやすい乾燥地帯を保護し、持続可能なベースで農業生産性を増大させる目的のプログラムを策定し、資金援助を行っている。FAOは、持続可能な農業開発を進めることができるように具体的支援を政府に提供している。そして、UNEPは地域の行動計画、データの評価、能力の育成、問題についての国民意識を高めることなどを支援している。