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政府開発援助出典「国連の基礎知識」

その政策や融資を通して、国連システムの融資機関は、総体的に、開発途上国の経済に大きな影響力を持っている。このことがとくに言えるのは、後発開発途上国(LDC)の場合である。これらの国は49カ国に達し、極度の貧困と膨大な債務のためにグローバルな成長と開発から取り残されてしまった(www.unohrlls.org/en/ldc/25)。そのうちの34カ国がアフリカにあり、いくつかの国連援助計画では優先的援助の対象となっている。

小島嶼開発途上国、内陸開発途上国、経済移行国もまた、国際社会の特別の注意を必要とする危機的な問題を抱えている。これらの国々もまた、国連システムの援助計画や加盟国の政府開発援助(ODA)で優先的に扱われている。世界の31カ国が内陸開発途上国であるが、そのうちの16カ国が後発開発途上国である。また、38カ国の小島嶼開発途上国のうち、12カ国が後発開発途上国である。

1970年、総会は政府開発援助の目標を国民総生産(GNP)の0.7パーセントと定めた。現在は国民総所得(GNI)として言及されている。(GDPとは1年間に国の国境線内で生産された最終財・サービスの総額の市場価格で、GNIとはGDPに他の国々からの第一次所得の純受取りを加えたものである。)その後、経済協力開発機構(OECD)の開発援助委員会(DAC)――現在、先進工業34カ国で構成――の集中的な努力によって、開発援助は目標のおよそ半分のレベルになった。2002年にメキシコのモンテレーで開かれた国連開発資金国際会議は、今後ODAを増加させるとのコミットメントを主要援助国から引き出した。会議はまた、そうした援助の重点を貧困削減、教育、保健へ振り向けることを求めた。

DAC加盟国の間では、ODA総額は2011年にはGNI合計額の0.31パーセント、1,340億ドルであった。5カ国――デンマーク、ルクセンブルグ、オランダ、ノルウェー、スウェーデン――がODA目標の0.7パーセントを越えた。イギリスは2013年にはその目標に達すると見込まれた。金額から見た最大の援助国はフランス、ドイツ、日本、イギリス、アメリカであった。

国連の開発援助は2つの資金源から供与される。1つは国連の専門機関や各種基金、計画からの無償資金援助で、もう1つは世界銀行や国際農業開発基金(IFAD)のような、国連システム内の融資機関による支援である。国連援助はそれを必要とする世界の多くの国で行われている。

世界銀行グループは開発途上国の経済成長を促進し、貧困を克服するために2012年会計年度に526億ドルに及ぶ貸し出し、無償資金、直接投資、保証を行った。1978年から2011年にかけてIFADはプロジェクトや事業計画に対して129億ドルを投資した。これによって農村地帯のおよそ4億人がその恩恵を受けた。被援助国の政府や金融機関が117億ドルの拠出を行い、さらに多国間、二国間、その他の援助機関が協調融資としておよそ92億ドルを提供した。

2011年、国連システムは開発のための活動に245億ドルを支払った。そうした活動に対する拠出総額は229億ドルであった。こうした拠出額のうちのおよそ67パーセントが開発関連の活動、残りの33パーセントが人道的援助中心の活動のためであった。